エンプティ・セットの勢力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 14:16 UTC 版)
「神曲奏界ポリフォニカの登場人物」の記事における「エンプティ・セットの勢力」の解説
エンプティ・セット 「何者にも非ず」と名乗り、国や大企業にすら介入できる権力の持ち主。その正体は、精霊と人間の蜜月のそれぞれ「始まり」と「終わり」を司る世界の摂理「ダンテ・イブハンブラ」の中で、十四番目となる「終わり」のダンテ。「先代(十三番目の終わりのダンテ)」の計画が不完全に終わったため、すぐに十四番目の「始まり」のダンテが生み出され、それによって作り出された今の世界の在り様を今度こそ完全に終わらせるのが目的。宿主が元からそうだったのかは不明だが、現在は巨大な裏組織のトップの座にあり、完全に覚醒しているためか人間味が全く感じられない言動を取る。「先代」の失敗を繰り返さないため、今回は大破壊や強大な力といったものに頼らない、別の手段を持って世界を終わらせようと画策している。その手段は今の所不明。 計画進行のため、現代では失われた筈だった「奏始曲」を再作曲して裏社会に広めているのもその一環。多くの反精霊団体やテロリストをその掌の上で操っており(大抵の場合操られている当人達にその自覚は無い)、嘆きの異邦人動乱を始め、ツゲ事務所やルシャ市警精霊課がこれまでに関わった大規模な事件にも、直接的もしくは間接的に関与している。 ディエス・ゴル・アルバークライド キャラクター原案は大迫純一。顔は髑髏、身体は白骨、さらに背骨を放射状に配置したかのような異様な形状の羽根を持つ、どの枝族にも属さない屍の姿を採る上級精霊。まるで死神のようなその姿は効率よく他者を脅すためのもので、蹂躙し虐待し殺傷するために死を象徴するこの姿を採っているという、悪意の塊と呼ぶに相応しい存在。その正体は不明だが、エンプティ・セットの計画の協力者として行動している。人間に対し明確な敵意と悪意を持ち、現在の人と精霊との関係を真っ向から否定している。旧くから生き続けている強大な精霊で、始祖精霊のことも含めた様々な世界の秘密を知っている。 元は普通のフマヌビック形態をとっていたが、ある出来事をきっかけに自ら皮膚をはぎ続け、長い時間を賭けて現在の姿に固定した。 マナガとコーティカルテは共にこの精霊のことを知っており、昔から敵対している相手でもある。戦いに際しては、どのような卑劣な手段だろうと勝つためには平然と行う。重大な禁忌とされている「共食い」が得意技で、己の力のためだけに同族を喰らうことを何とも思っていない。また、「下郎」や「下衆」といった罵倒を褒め言葉として喜ぶなど、良心や倫理観からかけ離れた所にいるまさに外道。そんな特異な性質ゆえか、通常ならば精霊が狂ってしまうような禁曲の類も「心地良いもの」として堪能できる。 クラト・ロヴィアッド 「クラト・ロヴィアッド事件」の主犯。解散したクラト工業の元社長で、爵位持ち。現役時代から黒い噂の絶えない人物だった。 かつて精霊の暴走事故で妻と娘夫婦を失ったため精霊達を憎むようになり、彼らを支配するための研究に没頭するようになる。その後は復元させた奏始曲「天国変」でシェルウートゥを支配しようとしたり、歌姫創造計画を推進したりなど、多くの犯罪行為に関わっていた。しかしその実態は紛争地域に武器を売り捌く死の商人であり、精霊への憎しみは建前でしかなく、本音は精霊をも商品(兵器)化しようとしていただけだった。また、エンプティ・セットとも繋がりがあり、「奏始曲」の研究は元々は彼に依頼されたもの。 「ゴトウ・キルアラ事件」の際には証拠が無く逮捕できなかったが、その翌々月、シェルウートゥを救いに来たフォロンとコーティカルテの力の前に彼の計画は叩き潰され、遂にサマリーノの研究所でルシャ市警精霊課にその身柄を拘束される。逮捕後は今までの悪行が暴露されたことで精霊から多大な恨みを買ったため、本人の希望で対精霊用の精霊文字が刻まれた特別な刑務所に収監されている。 クダラ・ジャントロープ キャラクター原案は大迫純一。エンプティ・セットに雇われて精霊発電所を襲ったテロリストで、高い技術を持つモグリの神曲楽士。使用する楽器はギター。七楽門のクダラ家出身。契約精霊はヒューリエッタ・ミナ・ゼノサディス。どんな非道なことでも平然と行える残忍な人物で、クダラ家からは面汚しとして追放されている。また、ヒューリエッタと行った悪行の数々から、人間だけでなく精霊からも敵視されている。復元された奏始曲「地獄変」を初めて実戦に用いた人物で、奏始曲の特性に不慣れなフォロンとコーティカルテを散々苦しめたが、フォロンの機転により敗れ去った。ヒューリエッタ・ミナ・ゼノサディス 女性のフマヌビック形態の中級精霊。契約者はクダラ・ジャントロープで、彼とは肉体関係がある。また、その嗜好も残忍でお互い似た者同士。今までに行った数々の犯罪により、闇姫(グルーム・プリンセス)という通称でそれなりに広く知られている。中級という等級内ではかなり戦闘力が高い精霊で、当時発電所の警備員だったミノティアスを正面から破っている。また、力を特殊な用途に用いることにも長けており、侵入・攻撃した相手に黒く細い糸となって絡みつき寸断するという結界を張ったり、金属製の分厚いドアを一瞬で粒子レベルに分解するという芸当も見せている。事件解決のため行動していたヤーディオ相手にも卑劣な手段で勝利し、地獄変とクダラ・ジャントロープの演奏妨害で満足に神曲を得られないコーティカルテに対しても一時優位に立ったが、フォロンの機転により演奏妨害と神曲支援の両方を失って敗れ去った。 逮捕後、ルシャ市警本部で取調べを受けている最中にも暴れ出し、マナガに力ずくで取り押さえられている。
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