『ゴジラvsメカゴジラ』のメカゴジラ
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「メカゴジラ」の記事における「『ゴジラvsメカゴジラ』のメカゴジラ」の解説
国連G対策センターが前々作『ゴジラvsキングギドラ』で海中に沈んだメカキングギドラを引き揚げ、23世紀のオーバーテクノロジーを解析して作った対G超兵器。燃料は衛星軌道中で生成される重水素ヘリウム3ペレット。球体関節を使用し、全体的に丸みを帯びたアール・デコ風デザインとなっている。[独自研究?]尾は体に比べて短い。出動地点は鈴鹿山中、幕張。 開発はMOGERAと別セクションにおいて並行して行われたが、同機が複雑な機能から遅延したため先行して完成した。機体の形式番号は UX-02-93。撃墜時のメッセージに「本機は」の部分が「This ship was...」と表記されており、外観はともかく「艦艇」である。スーパーX2の外装に使用した超耐熱合金をさらに上回る耐熱性をもつ金属NT-1をベースに、スーパーX2のファイヤーミラーで使用した人工ダイヤモンドをコーティングすることによって、ゴジラの熱線を完璧に防ぐことができる。稼働用メインコンピューター名称はREIKO。 耐久面ではそれまでのG兵器の比ではなく、ゴジラに決定打を与えられるほどの兵器を搭載しているが、機動性は劣悪で、身軽なファイヤーラドンには一時苦戦する。ただし、旋回する首部分により目標を常にセンサーで捕捉しているため、砲撃では高い命中率を有し、低い機動性もある程度カバーしている。マッハ1で飛行が可能であるが、地上での移動速度はゴジラよりも遅いため格闘戦には向いておらず、ゴジラの熱線を無効化しつつ、ホバリングで移動しながら距離を置いての砲撃が主戦法である。この戦法は初代スーパーXから取られ続けてきたもので、従来機種の集大成といえる。 高い攻撃能力と強固な装甲を兼ね備えた兵器ではあるが、ショック・アンカーから電流が逆流したり、プラズマ・グレネイドの連続使用により機体がオーバーヒートするといった、想定外の機能不全も目立つ。なお、プラズマ・グレネイド発動可能時、メガ・バスターなど発射時にはゴジラのように咆哮する機能も搭載されており、この際、口中が発光する。 のちに、同じくG対策センターが作ったガルーダと合体できるよう改良され、その形態はスーパーメカゴジラと呼ばれる。この計画は、ゴジラとの初戦においてメカゴジラの機動性の低さが問題となったため、ガルーダへの愛着をもつ青木一馬がメカゴジラ設計計画の責任者に直談判したことによって現実のものとなる。スーパーメカゴジラとなることで、機動性・出力の向上とともに、ガルーダに装備された高出力メーサービームキャノン2門も使用可能になる。通常3人(追加の搭乗員を含めて4人、最大5人)の搭乗員で操縦される。 ファイヤーラドンやゴジラとの戦いを優勢に進めていき、ゴジラの腰部にある「第二の脳」を直接攻撃するGクラッシャーの使用などにより一度はゴジラの下半身の機能を奪って完全に沈黙させるが、瀕死のファイヤーラドンの生命エネルギーを吸収してゴジラが復活する。この際、風化したラドンの粉とゴジラから発せられた高熱を浴び、ダイヤモンド・コーティングが溶け出し、必殺のプラズマ・グレネイドが使用不能に陥る。さらにこの粉には搭載している電子機器や計器を狂わせるエネルギーを発する力まで付加していたために、機能不全や計器トラブルが起こりだし、コントロールすらままならなくなり、それまで優勢だった体勢が一気に劣勢に転じることになる。ラドンの生命エネルギーを吸収したことで強化されたゴジラのウラニウム・ハイパー熱線に正面からメガ・バスターで撃ち合うも相殺される。さらに計器トラブルで機体を制御できなくなり、身動きが取れなくなったところに幾度も熱線を浴び、搭乗員らは絶叫しつつ装甲の耐久限界を超えた末にガルーダとともに爆発炎上するが、コクピットは脱出モジュールになっており、搭乗員は全員とも爆発の際に脱出して生還する。なお、一部書籍では機体はMOGERA開発後もGフォース基地にて修理が行われているという記述がある。 スーツアクターは福田亘。 オープニングでのドックのシーンでは、カメラマンをフォークリフトのフォーク部分に乗せこれを上下させて撮影している。川北は、ドック中のメカゴジラをじっくり見せることで、メカゴジラ復活の雰囲気を盛り上げる意図があったと述べている。 川北は、人がスーツに入って演じてもロボットらしくないと考え、スーパーメカゴジラではほとんど吊った状態で撮影し、合体前後での動きの差別化も意図している。 幕張でのゴジラの熱線とメカゴジラの光線とのぶつかり合いは、初代メカゴジラの初戦を思わせるものとなっている。 国連組織であるGフォースで建造された理由として、強力な軍事兵器を開発し得る未来の技術を一国に独占させないよう各国の思惑が存在した可能性を指摘した資料もみられる。当時の書籍『ゴジラvsGフォース』においては、ロシアの技術者が携わったMOGERAと同様にアメリカの技術者が携わったメカゴジラもまた、諸外国の意向で建造された可能性が指摘されている。 ソフビ人形は公開当時は「メカゴジラ 94」というネーミングだったが、のちに昭和版やミレニアム版機龍との区別から「Gフォースメカゴジラ」と呼ばれるようになった。 『ゴジラ FINAL WARS』でタイトルデザインを担当したカイル・クーパーは、同映画DVDの特典映像で自分の所有しているソフビ人形を取り出し、「一番好きなメカゴジラだ」と語っている。
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