『ゴジラvsメカゴジラ』のラドン
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「ラドン (架空の怪獣)」の記事における「『ゴジラvsメカゴジラ』のラドン」の解説
アドノア島のプテラノドンが島に投棄された核廃棄物の放射性物質で変異した怪獣。その巣にゴジラザウルスの卵を托卵された状態で中生代から眠りについていたため、ゴジラザウルスの幼体=ベビーゴジラを同族の兄弟だと思い込み、その卵を護っている。 高速飛行により生じるソニックブームや鋭いクチバシを武器とする。 ベビーゴジラの卵に反応して出現したゴジラに機動力を活かして善戦し、ついには岩山に生き埋めにするが、直後にゴジラの尾の一撃で叩き落とされ、何度も踏みつけられた末に飛翔しようとしたところを放射熱線を浴びせられ、敗北する。 皮膜内に大きな骨のようなものが見受けられるが、設定ではこれは血管であるとされている。また、頭の突起物も2本から3本になっているほか、尾の形も初代や二代目の平面な尾ではなく、背部に棘の列が並ぶ細いものに変更され、嘴も長くなり、よりプテラノドンに近付けられている。 東宝プロデューサーの富山省吾は、当初シリーズ最終作となる予定であったことから人気怪獣を揃えたと述べている。 デザインは吉田穣。特技監督の川北紘一からの要望により、翼竜に近い姿となった。 造型はMONSTERSが担当。本作品では着ぐるみを使わず、大小2種類の人形の繰演と手繰りのアップ用ギニョールが用いられた。粘土原型は、1/1サイズを山田太一、1/2サイズを伊藤成昭が担当した。製作初期段階では着ぐるみを使うことも想定されていた。メインモデルは、頭部から首がラジコンで可動する。翼の膜は、発泡ポリスチレンの前後にラテックスを張り合わせている。角や背びれはFRP製。アップ用ギニョールはまぶたの開閉ギミックを備える。 アドノア島セットの撮影では、川北自らギニョールでの演技を行うなど熱が入っていたが、操演には苦戦し、撮り直しも度々行われた。崖の上に降り立つシーンでは、カメラに映らない位置に隠れた助監督が着地の瞬間に尾を掴んでバランスを保つなど、強引な手法がとられた。大プールでの撮影では、操演にアームが20メートル以上におよぶ工事用クレーンが用いられた。 脚本段階では「ホワイトラドン」という名称で、これに準じたデザインも描かれている。準備段階では雌雄2匹で登場する案も存在し、トサカのついた雄のデザインも起こされている。 当初は、アドノア島に出現する怪獣はラドンのみであったが、川北の要望によりゴジラも登場することとなった。ゴジラとの直接対決は『三大怪獣 地球最大の決戦』以来であり、ゴジラとの戦闘描写は同作品での対決シーンを再現している。
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