「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕とは? わかりやすく解説

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「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:52 UTC 版)

福島第一原子力発電所事故」の記事における「「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕」の解説

詳細「吉田調書」参照 事故当時福島第一原子力発電所所長であった吉田昌郎政府事故調査・検証委員会調べ答えた聴取結果書」に関して2014年5月20日、『朝日新聞』が「吉田調書」題して特集し2011年3月15日朝、福島第一原子力発電所にいた所員の9割に当たる約650人が吉田待機命令違反し福島第二原子力発電所撤退していたと報道した特集記事朝日新聞デジタル版本文では吉田昌郎の「本当は私、2F福島第二原子力発電所)に行けとは言ってないんですよ。ここがまた伝言ゲームのあれのところで(中略)よく考えれば2F行った方がはるかに正しいと思ったわけです」との証言掲載しつつ、命令違反であった結論していた(紙面には掲載されなかった)。『産経新聞』が8月18日、「伝言ゲーム」による指示混乱はあったが、吉田自身命令違反としての認識はなかったと報じ、『読売新聞』が8月30日吉田昌郎が「よく考えれば、(線量の低い)2F行った方がはるかに正しいと思ったわけです」と追認していたことを指摘するなど、他の新聞雑誌から福島第二原子力発電所への退避命令違反であったとする報道否定糾弾する記事相次いだ朝日新聞社広報部読売新聞社の「退避をなぜ『命令違反』と報じたか」という質問対し、「『吉田調書』をそのまま報じるではなく公共性公益性の高い部分について東京電力内部資料関係者への取材つきあわせ報じています」などとしていたが、9月11日朝日新聞は同報道取り消した同日内閣官房吉田昌郎の『聴取結果書』を公開した2014年9月11日朝日新聞社は、2014年5月特集記事「吉田調書」について「誤った部分があり、訂正する考えだ」とするコメント11日夕方発表2014年9月11日夜、朝日新聞社木村伊量社長らが記者会見行い、「間違った記事だと判断した」と述べ記事取り消す考え明らかにした上で、「経営トップとしての私の責任逃れられない」として「抜本改革おおよそ道筋をつけたうえで、速やかに進退について決断したい」と述べた朝日新聞社では、一連の経緯について検証を行う「信頼回復と再生のための委員会」(仮称)を設置するまた、同時に取締役編集担当役員解職関係者厳正な処罰発表し木村伊量社長自身については「社内改革道筋をつけた上で辞任すること」を示唆したまた、同日に、朝日新聞社第三者機関報道人権委員会」は、朝日新聞社2014年5月20日付の朝刊で「所長命令違反 原発撤退」の見出し報じたいわゆる「吉田調書」をめぐる報道について朝日新聞社側が「報道人権委員会」の見解求めた申し立てについて、審理対象とすることを決めた2014年9月12日の『朝日新聞朝刊で「『命令違反 撤退』という記述見出しは、多く所員らが所長命令知りながら、第一原発から逃げ出したような印象与え間違った表現のため記事削除した」とした。 記事掲載されるまでの経緯については「社内では『命令』や『違反』の表現が強すぎるのではないかとの指摘出たものの、取材源秘匿するため、少人数記者での取材にこだわるあまり、十分な人数の裏付け取材をすることやその取材状況確認する機能が働かなかった」としている。 また、吉田所長証言記録の内、「よく考えれば2F行ったほうがはるかに正しいと思った」と評価していた部分欠落させたことについては、「吉田所長があとから感想述べたにすぎず、必ずしも必要なデータではないと考えていた。発言評価誤り十分な検討怠っていた」としている。 その上で木村伊量社長紙面で「誤った内容報道となったことは痛恨の極みです。読者東京電力福島第一原発働いていた所員をはじめ、みなさま深くおわびします」と謝罪朝日新聞社2014年9月13日朝刊で、この「吉田調書」報道間違い認めて記事取り消したことを受け、「東京電力社員らの9割にあたる約650人が吉田昌郎所長待機命令違反し福島第2原発撤退した」との報道対し事実をねじ曲げた」と報じ朝日新聞抗議書送っていたノンフィクション作家門田隆将、『週刊ポスト』、写真週刊誌FLASH』、それに産経新聞社に「おわびの意思伝えた」とする記事掲載したまた、朝日新聞は、2014年9月13日朝刊社説1面コラムで、それぞれ謝罪した上で誤報によって「誤った印象海外広まったこと」について、木村伊量社長名のおわびを、英語版加え韓国語中国語にも翻訳し外国語サイトにも掲載社説では、「吉田調書」に関する記事過去社説でも取り上げていたことを挙記した上で社説を担う論説委員室として、読者関係者方々かさねて深くおわびします」と謝罪したまた、朝日新聞夕刊1面コラム素粒子」(2014年5月20日)では、原発事故を巡る「吉田調書」に関して「『フクシマ50』の称賛の裏勝手に撤退した650人。傾く船から逃げだすように」と記していたが、2014年9月13日の同コラムでは、改めてこの問題触れた上で小欄過剰な表現撤回しおわびします」とした。 さらに、朝日新聞社は「抗議前提となる事実を欠くものであり、抗議したこと自体誤っておりました」とした上で抗議書撤回した上で8月19日付の朝刊産経記事巡り本社抗議書」の記事取り消す措置を採った。 この、吉田調書めぐっては、『産経新聞』が2014年8月18日付の朝刊門田隆将寄稿朝日事実曲げてまで日本人おとしめたいのか」(東京本社版)を掲載したが、朝日新聞は「名誉と信用を傷つけられた」として、2014年8月18日付で産経小林毅東京編局長門田あてに抗議書送付し紙面報告していた。朝日新聞は、産経新聞への抗議書の中で「納得のいく回答得られるまで貴社取材には応じられませんので、回答保留させていただきます」としていたが、これを撤回した朝日新聞社2014年9月17日朝刊社会面にて、「東京電力関係者皆様改めておわびします」との記事掲載した記事では「朝日東電対し東京電力事故吉田昌郎所長調書に関する報道間違いについて、直接訪問しておわびしたい」と伝えたが、東京電力広報部からは「紙面により十分ご説明いただいているものと思っておりますので、わざわざお越しただくまでもございません」などと文書回答があったと掲載されている。東京電力広報部は、『読売新聞』の取材に対して、「(2014年9月12日朝日新聞から電話で、来社しておわびしたいという申し出があった。回答記事記載され通りです」と話している。

※この「「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕」の解説は、「福島第一原子力発電所事故」の解説の一部です。
「「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕」を含む「福島第一原子力発電所事故」の記事については、「福島第一原子力発電所事故」の概要を参照ください。

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