「吉田調書」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 02:18 UTC 版)
詳細は「吉田調書」を参照 東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(政府事故調)は、2011年に13回、延べ28時間あまりにわたって吉田に聴き取りをおこない、全7編約50万字一問一答形式の「聴取結果書」をとりまとめた。 2014年5月、朝日新聞がこれを「吉田調書」と名付け「所長命令に違反 原発撤退」のタイトルでスクープ記事を掲載し、これを受けて海外の有力メディアは「パニックに陥った作業員が原発から逃走」などと報じた。同年8月18日、産経新聞が朝日の報道内容を否定する形で調書について報じ、他の報道機関もこれに続いた。 この「聴取結果書」について、日本国政府は「(吉田)本人から非開示を求める上申書が出ていた」として公開しない方針だったが(ただし、記録が公開される可能性があることについて吉田自身が同意した上で聴取が実施されている)、「断片的に取り上げられた記事が複数の新聞に掲載され、一人歩きするというご本人の懸念が顕在化しており、このまま非公開となることでかえってご本人の遺志に反する結果になると考えた」として方針を転換し、同年9月11日に公開に踏み切った。 この「ご本人の懸念」とは、吉田が「私が貴委員会からの聴取を受けた際、自分の記憶に基づいて率直に事実関係を申し上げましたが、時間の経過に伴う記憶の薄れ、様々な事象に立て続けに対処せざるを得なかったことによる記憶の混同などによって、事実を誤認してお話ししている部分もあるのではないかと思います。そのため、私が貴委員会に対して申し上げたお話の内容のすべてが、あたかも事実であったかのようにして一人歩きしないだろうか、他の資料やお話ときちんと照らし合わせた上で取り扱っていたのであろうか」と述べていたことである。 「福島第一原子力発電所事故#「吉田調書」〔朝日新聞の報道〕」も参照
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