「倭国」から「日本」へとは? わかりやすく解説

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「倭国」から「日本」へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 07:59 UTC 版)

倭国」の記事における「「倭国」から「日本」へ」の解説

『隋書』八十一 列第四十六 東夷 俀國記述される隋書では、俀國百済新羅から東南水陸三千里にあるとされ、その国の領域は、東西に五カ月で、南北に三カ月とされている。607年俀國多利思北孤から派遣され遣隋使使者持参した隋への国書では、俀國王(倭国王)の表記用いず、「日出處天子」(日出ずるところの天子)と記している。これは当時仏典大智度論』(『摩訶般若波羅蜜多経』の注釈書)などに「日出處東方 日没處是西方」とあるよう東方にあることを示しただけとする考えもある。しかし、日本発展する中で「倭」という文字国名相応しい意味ではないと気付き、それが理由となり「日本」という国名改めていったという説が存在するその後7世紀後半に至るまで国号表記倭国・倭のままであった『旧唐書』巻一九十九上 列第一四十九上 東倭国 日本国日本國者、倭國別種也、以其國在日邉、故以日本爲名。或曰:「倭國自惡其名不雅、改爲日本。」或云:「日本小國、併倭國之地。」 『新唐書』二百二十 列伝第一四十東夷 日本咸亨元年、遣使賀平高麗。後稍習夏音、惡倭名、更號日本使者自言國近日所出以爲名。或云:「日本小國、爲倭所并、故冒其號。」使者不以情、故疑焉。 『宋史』巻四九外国日本国倭國者、本倭奴國也、自以其國近日所出、故以日本爲名。或云、惡其舊名改之也。 『三国史記』新羅本紀 文武王十年十二月倭國更號日本、自言近日所出以爲名。 660年百済滅びると倭国はその復興企図し、唐・新羅とのあいだで663年白村江の戦い勃発する敗北し朝鮮半島からの完全撤退余儀なくされた。これを受け倭国内部では、国制整備国力増強への志向急速に強まった672年壬申の乱勝利した天武天皇は、律令国家建設加速し、その過程で、北朝に対して南朝系の倭国・倭とは別国である如くに示すことにより、唐の侵攻なんとしても避ける必要があった。7世紀最末期には新国家体制規定する大宝律令編纂がほぼ完了したが、同律令施行直前701年前後国号が倭・倭国から日本改められたとされている。以後日本列島中心的な政治勢力が倭をヤマト自称することになる。 このときの国号改称について、新唐書(『唐書』)、旧唐書『舊唐書』)に「倭という名称をきらって日本改称した」という内容記述残されている。また、両書には「元々小国だった日本倭国併合した」という内容記述もあり、これは天武天皇弘文天皇近江朝廷滅亡させた壬申の乱表していると一般的には理解されている。また、朝鮮半島史書三国史記』「新羅本紀文武王十年670年12月条には、「倭国、号を日本に更む。自ら言う、日出づるに近きを以て名を為す」とある。新唐書には天皇家として目多利思比孤初め中国通じた記されている。 その後日本国内では、しばらく日本指して「倭」ヤマトと呼ぶこともあったが、奈良時代中期頃(天平勝宝年間)から同音好字の「和」が併用されるようになり、次第に「和」が主流となっていった。また、日本」は当初は「ヤマト」と読まれていたが、やがて「ジッポン」「ニッポン」などと音読されるようになり、それが平安時代頃に定着し現在へ至ったとされる

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