バクティとは? わかりやすく解説

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バクティ 【bhakti】

インドの宗教、とくにヒンドゥー教における重要概念。最高の人格神に、肉親のような感情込めて絶対帰依することで、「信愛」と訳す。

バクティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/25 08:19 UTC 版)

バクティ(bhakti)とは、ヒンドゥー教で「最高神への絶対的帰依」を意味する語。「信愛」とも訳される[1]。バクティは『バガヴァッド・ギーター』によって前面に押し出され、一般庶民へと普及された概念で[1]ヴィシュヌ派を中心に現代においてもヒンドゥー教徒全般に広く受け入れられている。

概略

インドでは紀元前6世紀輪廻からの解脱を達成し涅槃を説く仏教ジャイナ教が勃興した。釈迦輪廻からの解脱を目指したが、本来の釈迦の教説では浄土を想定せず「死後に天界を含めて、一切皆苦のこの世界で二度と生まれ変わらないこと」を目指していたと説明される(詳しくは大乗非仏説参照)[2][3]仏教ジャイナ教の教義はヒンドゥー教(バラモン教)の思想にも影響を与えた。しかし輪廻からの解脱を達成し入涅槃するためには、出家してあらゆる欲や執着を断ち、世俗的享楽を放棄しなければならないという難行であった[4]

これに対し、7世紀頃に南インドで、への絶対的な帰依によって神と合一し(梵我一如)、自力では得がたい輪廻からの解脱(涅槃)を得られるというバクティ思想が説かれるようになった。バクティは『バガヴァッド・ギーター』によってすでに説かれていたが、南インド起源のバクティ思想は少女が少年に抱く恋心に喩えられるように、ある一神を選択して帰依するという点に特徴がある[4]。帰依の対象となる神は『ラーマーヤナ』のラーマ神や『バーガヴァタ・プラーナ』のクリシュナ神などが人気があった。

神学者のラーマーヌジャマドヴァ英語版シャンカラの一元論を否定し、バクティ思想に神学的基礎付けを行った[4]

脚注・出典

  1. ^ a b バクティ』 - コトバンク
  2. ^ 佐々木閑『ブッダ 最期のことば』NHK出版 2016年、p22-24
  3. ^ 佐々木閑『いかにして多様化したか 部派仏教の成立』NHK出版 2025年、p85-86
  4. ^ a b c 置田清和「ヒンドゥー教」櫻井義秀平藤喜久子編著『よくわかる宗教学』 ミネルヴァ書房 <やわらかアカデミズム<わかる>シリーズ> 2015年、ISBN 9784623072750、pp.78-79.

関連項目


バクティ(献身的信仰もしくは親愛)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/22 20:26 UTC 版)

ミーラー・バーイー」の記事における「バクティ(献身的信仰もしくは親愛)」の解説

ヒンドゥー教司祭階級バラモン取り仕切る多種祭祀や、難解深淵教義をもつ各学派存在するが、これらは一般庶民の手届かないところである。しかし一般人も神に現世来世加護求め気持ち変わりはなく、10世紀頃から南インド中心として「バクティ」が広がった。バクティは「神への私心のない絶対的帰依を表す一つ生き方だと考えられ」て、敬虔な信仰心救済もたらすとされ、生まれカースト関係ないとされた。。ヒンドゥー教では下層とされる女性であるミーラー・バーイー作品クリシュナ信仰文学重要な一角担い今日においても詩や賛歌民衆の間で愛吟され続けている。また、ヒンドゥー教バクティ運動シンボル聖人

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