アイフォーン‐テン【iPhone X】
iPhone X
別名:iPhoneテン
iPhone Xとは、Appleが発表したスマートフォンである。2017年9月にiPhone 8およびiPhone 8 Plusと共に発表された。
iPhone Xの大きな特徴としては、同時発表されたiPhone 8とiPhone 8 Plusを含めて歴代のiPhoneシリーズに搭載されてきたホームボタンを廃し、前面がほぼ全面ディスプレイが占めるという端末デザインが挙げられる。ホームボタンの「ホーム画面に戻る」操作はタッチジェスチャー(下側からスワイプ)によって代替されている。ディスプレイにはOLED(有機EL)が採用されており、ガラス面は縁の部分が緩やかな曲面を描いて側面につながっている。

iPhone Xはホームボタンと共に指紋認証の機能も廃されたが、代わりに「Face ID」と呼ばれる顔認証の技術が新たに導入されている。インカメラには7メガピクセルの「TrueDepthカメラ」が搭載され、高精度の顔認証を実現する他、自撮りの品質向上にも寄与し、かつ、自分の表情を「アニ文字」と呼ばれる3DCGアニメーションに反映させることを可能としている。アウトカメラは12メガピクセルのカメラシステムが2基備わるデュアルカメラ構成である。
iPhone XはQi規格のワイヤレス充電に対応する他、IP67等級の防水・防塵性能も備える。モバイルOSは2017年6月に正式発表されたiOS 11である。iPhone Xは2017年10月27日に日本を含む世界数十ヵ国で予約注文を開始、翌11月3日より店頭販売を開始する予定と案内されている。
※画像 / Apple Japan
参照リンク
iPhone X
iPhone X
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 08:47 UTC 版)
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iPhone Xの正面画像
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開発者 | Apple |
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製造者 | Foxconn |
第11世代 | iPhone |
販売開始日 | 2017年11月3日 |
先代機 | iPhone 7 iPhone 7 Plus |
後継機 | iPhone XS iPhone XS Max iPhone XR |
関連機種 | iPhone 8 iPhone 8 Plus |
フォームファクタ | スマートフォン |
サイズ | 縦 143.6mm 横 70.9mm 厚さ 7.7mm |
重量 | 174g |
OS | iOS 11.1(初期搭載)→iOS 16.7.10 ※iOS 17から対象外(2024年9月現在、セキュリティーアップデートは更新中) |
SoC | Apple A11 Bionic |
CPU | 2+4コア(big.LITTLE)/ 2コア*2.39GHz(Monsoon)+4コア*1.42GHz(Mistral) |
GPU | Apple独自 |
メインメモリ | 3 GB LPDDR4X RAM |
ストレージ | 64, 256 GB |
バッテリー | 3.81 V 10.35 W·h (2716 mA·h)Li-ion[1] |
ディスプレイ | 5.85インチ, 2436 x 1125ピクセル, 458ppi マルチタッチ Super Retina HD(有機EL)ディスプレイ |
前面カメラ | Face ID |
サウンド | ステレオスピーカー |
接続 | Lightning, Wi-Fi |
比吸収率 | 頭 0.93 W/kg 体 0.99 W/kg (モデル A1902) |
補聴器との両立 | T3, M4 |
iPhone X(アイフォーン テン)は、Appleが開発・販売していたスマートフォンである。
概要
iPhone Xは、2017年9月12日(現地時間)、アメリカ・カリフォルニア州クパティーノ本社Apple ParkのSteve Jobs Theaterで初開催されたApple Special Eventで最後に「One more thing...」として発表された。
2017年10月27日から予約開始。耐水・防塵はIP67等級を有している[2]。
iPhone Xの外観は前面がOLEDディスプレイで覆われており、背面がガラスパネルになったことでワイヤレス給電規格のQiに対応した。これによりQi対応のワイヤレス充電器や、Appleから発売予定のAirPowerによりワイヤレス充電が可能になる予定だったが、2019年3月29日(現地時間)に、AirPowerの開発中止が発表された[2]。iPhone 4s以前で採用されていた、ステンレス製のフレームを採用している。頑丈で 、アルミニウムフレームにはない光沢が得られている。本体カラーはシルバーとスペースグレイの2色となっている。CPUにはApple A11 Bionicが採用。Face IDと呼ばれる顔だけでロックを解除することができる新たな認証システムを採用。さらにアニ文字と呼ばれる機能が搭載されている。これらの機能は新しくiPhone X以降で採用された深度センサーを備えたTrueDepthカメラによって実現されている[3]。
2018年9月13日のiPhone XS、XS Max、XRの発表と同時に公式ホームページでの販売を終了した。
2023年6月7日に、WWDC23より発表されたiOS 17では、iPhone 8/iPhone 8 Plusと共にサポート対象外となった。
仕様
ハードウェア
iPhone Xでは、iPhone史上初となるOLEDを採用、背面はガラスを採用している。カラーはスペースグレイ、シルバーの2色となっている[2]。
画面は5.8インチワイドスクリーン(正確には5.85インチ)のSuper Retina HDディスプレイで、新たにTrue ToneやHDRに対応した。OLEDディスプレイを採用し、1,000,000:1のコントラスト比を実現した。画面解像度も2,436×1,125(458ppi)とiPhone史上最高となった。画面形状は従来の長方形とは異なり、筐体に沿った四隅と画面上部のTrueDepthカメラ部に切り欠きが入っている。画面サイズは対角線の長さこそiPhone 8 Plusよりも大きいが、縦長になったため、面積ではやや下回る。
またiPhone 8/8 Plus同様ワイヤレス充電(Qi準拠)を採用し、高音質コーデックであるEnhanced Voice Services(EVS-WB[4])に対応している。
iPhone 6s/6s Plusより採用されている3D Touchを引き続き採用。しかし、iPhone 6s/6s Plus、iPhone 7/7 Plus、iPhone 8/8 Plusに搭載されているものとは感圧センサーの方式が異なっている[5]。従来は電極と指の間の静電容量の変化を検知する方式だったが、iPhone Xは配線パターンの抵抗値の変化を検知する方式に変更されている[5]。新たな方式を採用したことで、iPhone Xはディスプレイを押す強さを従来方式よりもきめ細かく検知することが可能になっている[5]。
従来のiPhoneで光学式手ぶれ補正(OIS)がついていたのは広角レンズだけであったが、今回初めて広角・望遠レンズ双方に光学式手ぶれ補正機構が内蔵された。望遠レンズは従来よりもやや広角寄りの画角である。
2018年3月30日、iOS 11.3とキャリア設定アップデートより、NTTドコモのPREMIUM 4Gで最大受信速度594Mbpsのデータ通信に対応した[6]。
従来モデルとの違い
iPhone Xは、iPhone史上初の全画面ディスプレイとなり、ホームボタンが廃止された[7]。
スクリーン下部に常にバー(ホームインジケータ)が表示される。ホームインジケータを上にスワイプしてホームに戻る、 Appスイッチャーを開くなどの操作ができる。これまでのiPhoneとは違い、コントロールセンターは右上から下にスワイプするなど、操作方法が異なる点が多い[3]。また、指紋認証によるTouch IDに代わり、新たに搭載されたTrueDepthカメラによる顔認識を用いた認証システムであるFace IDが採用された[3]。
従来のiPhoneで表示されていたバッテリー残量表示は、ステータスバーの表示部分が狭いことから廃止されたが、iOS 16以降では表示可能となった(コントロールセンターでは表示される)。スクリーンショットを撮影すると、スクリーン上部の切り抜き部分と四隅の丸い角の部分も撮影される。
急速充電(PD充電)の仕様
iPhone Xを急速充電するにはApple USB-C - Lightningケーブルと18W、29W、61W、87WのApple USB-C電源アダプタを使用する必要がある[8]。急速充電を行うと30分で50%まで充電できる。18Wを超えるApple USB-C電源アダプタを使用しても18W電源アダプタと同じ出力になる。iMacのUSB-Cポートでは15Wでの急速充電が出来る他、MacのUSB Type-Aポートでも10Wで急速充電ができる[9]。
iPhone Xディスプレイモジュール交換プログラム
ディスプレイモジュールのコンポーネントに故障可能性があり、それによって一部のiPhone Xのディスプレイにおいて「ディスプレイまたはディスプレイの一部がまったく反応しないか、反応したりしなかったりする」「タッチしていないのにディスプレイが反応する」症状が見られることが判明し、2018年11月9日よりディスプレイモジュール交換プログラムが開始された。対象となるデバイスかどうかは修理開始前に実機検査の必要があるとしている。
タッチの問題に対する iPhone X ディスプレイモジュール交換プログラム(既に終了済み)
付属品
- Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ
- EarPods with Lightning Connector
- Lightning - USBケーブル
- 5W USB電源アダプタ
- マニュアル
脚注
出典
- ^ “iPhone X Teardown” (英語). iFixit. (2017年11月3日) 2017年11月3日閲覧。
- ^ a b c “iPhone X - 仕様”. Apple. 2017年10月10日閲覧。
- ^ a b c 「iPhone X の全貌」『Mac Fan』第417号、マイナビ出版、2017年11月、32-39頁、ASIN B074319WZH。
- ^ “対応機種 : VoLTE | VoLTE/VoLTE(HD+) | サービス・機能 | NTTドコモ”. www.nttdocomo.co.jp. 2020年8月3日閲覧。
- ^ a b c xTECH(クロステック), 日経. “iPhone X、感圧センサーに新方式を導入” (日本語). 日経 xTECH(クロステック) 2018年9月23日閲覧。
- ^ “iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone XがiPhoneシリーズ国内最速受信時最大594Mbpsの通信サービスに対応”. NTTドコモ. 2018年3月30日閲覧。
- ^ “「iPhone X」はホームボタン廃止 どう操作すればいい?”. ITmedia. 2023年3月10日閲覧。
- ^ “iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plus を高速充電する” (日本語). Apple Support 2018年9月23日閲覧。
- ^ “USB 経由の周辺機器への電力供給” (日本語). Apple Support 2018年10月2日閲覧。
外部リンク
先代 iPhone 7/iPhone 7 Plus |
iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone X 第11世代 |
次代 iPhone XS/XS Max iPhone XR |
iPhone X
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:00 UTC 版)
詳細は「iPhone X」を参照 2017年9月12日に行われたAppleのスペシャルイベントで、iPhone 8とiPhone 8 Plusの発表後にOne more thing...として発表された。iPhoneが登場して10年となったことを記念して発表した上位モデルで、最大の特徴としてデザインを一新し、ホームボタンを廃止、全面ディスプレイになったことが挙げられる。 ディスプレイは5.8インチ、解像度2436×1125ピクセル、縦横比約 19.5:9、ピクセル密度458 ppiのサムスン電子製有機ELディスプレイ「Super Retina HD Display」を採用、コントラスト比が 1,000,000:1 となり、iPhone 8/8 Plus同様に「True Tone」に対応している。狭額縁スタイルでディスプレイ上部にはインカメラやセンサー、スピーカーなどが配置されている。前面と背面にガラス、側面が医療機器グレードのステンレススチールを使用、カラーバリエーションはスペースグレイとシルバーの2色のみとなる。 全面ディスプレイになったことで、ホームボタンが廃止され、ホームへ戻る際は画面下の「ホームインジケータ」をスワイプアップ、Siriの起動は従来の電源ボタンに相当するサイドボタンを長押しなど、ホームボタンに関連する操作が変更されている。また、Touch IDの代わりに、TrueDepthカメラで顔を立体的に認識する顔認証システム「Face ID」を搭載している。Neural Engine(ニューラルエンジン)の搭載により認証時の精度が高まっている。TrueDepthカメラは通常のカメラと組み合わせて自撮りする場合でもポートレートモードやポートレートライティング機能が使えるほか、顔の筋肉の動きをリアルタイムで解析し絵文字キャラクターにモーション反映させる「Animoji」が使えるようになった。 背面のメインカメラは7 Plus/8 Plusと異なり2つのレンズを縦並びに変更、両方のレンズが光学式手ぶれ補正に対応する。 その他の基本スペックは8/8 Plusと同様で、システムプロセッサはA11 Bionicを搭載、LTE-Advanced最大通信速度800Mbps、Bluetooth 5.0、リーダーモード対応NFC、FeliCa、Qi規格のワイヤレス充電、高速充電に対応する。ストレージ容量は64 GBと256 GBの2種類となる。
※この「iPhone X」の解説は、「iPhone」の解説の一部です。
「iPhone X」を含む「iPhone」の記事については、「iPhone」の概要を参照ください。
「iPhone X」の例文・使い方・用例・文例
- アップルのiPhoneはスマートフォン市場のマーケットリーダーである。
- iPhoneはインターネットにとって死神なんだって。
- アップルは6月に「iPhone(アイフォン)」という名称の携帯電話を米国で発売する予定だ。
- アップルが新型iPhone発売へ
- 7月11日にアップル社の新しい携帯電話「iPhone(アイフォーン) 3G」が日本を含む22か国で発売される。
- iPhone 3Gは音楽と映像の性能が優れている。
- iPhoneは現在,6か国で販売されている。
- 600万台以上のiPhoneを売り上げている。
- iPhone 3Gは日本で発売される最初のiPhoneのモデルだ。
- 新しいモデルの導入により,アップルは今年末までにその販売を70か国に拡大し,iPhoneの売り上げ1000万台を達成したいと計画している。
- iPhone 3G
- タッチパネルの採用で,iPhone 3Gは国内で販売されている他の携帯電話とはまったく異なっていた。
- その販売初日となった7月11日,何万台ものiPhoneが売り切れた。
- iPhone 3Gの導入により,日本のスマートフォン市場は活性化している。
- SCEのライバルであるアップル社は「iPhone」用の安価なゲームを数多く提供している。
- スマートフォンブームはアップル社の「iPhone(アイフォーン)」から始まった。
- 「iPhone」は基本ソフトにiOSを使っている。
- タッチパネル式携帯電話「iPhone」とタブレット型コンピュータ「iPad」はともにヒット商品となった。
- ソフトバンクとauがiPhone 4Sの顧客争奪
- アップル社の待望のスマートフォン「iPhone 4S」が10月14日に発売された。
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