カフェテリア
「カフェテリア」の基本的な意味
「カフェテリア」とは、カウンターに単品ごとに並べられた料理の中から客が好きなものを自由に選んだ後、テーブルに座って食事をするスタイルのお店のこと。あらかじめ調理されたメニューを自由に選べるので、客が長く待つ必要がないのが特徴である。「カフェテリア」の語源・由来
「カフェテリア」は、スペイン語で「コーヒー沸かし器」という意味がある「cafetera」が語源である。「cafetera」という言葉から英語の「cafeteria(カフェテリア)」が誕生し、それが大正時代の1920年くらいにアメリカから日本に伝わった。「カフェテリアプラン」とは
「カフェテリアプラン」とは、企業が従業員に提供する選択可能な福利厚生制度のこと。従業員は企業から付与されたポイントの範囲内で、あらかじめ用意された福利厚生サービスの中から好きなものを選択できる仕組みになっている。そもそも「カフェテリアプラン」という名称は、好きなドリンクや食べ物を自由に選択できる「カフェテリア」に由来している。福利厚生として選択できるメニューは、育児休暇をはじめ旅行補助、介護保険補助、人間ドック補助、資格取得補助、社員食堂補助など幅広くあるのが特徴である。年齢や性別などの従業員の属性、ライフスタイルなどに応じて、従業員が自分に必要な福利厚生を自由に選択できるのが最大のメリットと言える。例えば、子供が生まれたばかりの従業員なら「保育園、託児所補助・育児休暇」、新入社員として仕事を頑張りたいと考えている従業員なら「資格取得補助」というように必要なものを選択できる。その他にも、「カフェテリアプラン」は従業員の満足感を高められることもメリットだ。一般的な福利厚生の場合、企業から従業員に与えられるものという印象が強い。その点、「カフェテリアプラン」は、従業員が能動的にポイントを使って福利厚生のメニューを選択することが可能だ。また、一律のサービスではないことから、ごく少数の従業員にとって必要なサービスも追加できるのが魅力である。したがって、社員の満足度の向上に繋がっている。
「カフェテリア」を含むその他の用語の解説
青春カフェテリア(漫画)とは
雨宮うり氏によるWEB発の珠玉の短編ショートストーリーである。7組の男女が織りなす胸キュンなラブストーリーが丁寧に描かれている。もぎたての果実のように甘酸っぱい恋愛話ばかりなので、どれを読んでも恋がしたくなるとファンの間で話題になった。また、雨宮うり氏の美しいカラーイラストを堪能できるのも魅力の作品である。
天空カフェテリア(Petit Rabbit'sの曲)とは
「天空カフェテリア」は、Petit Rabbit'sの6枚目のシングルとして2020年10月28日に発売された楽曲である。テレビアニメ「ご注文はうさぎですか? 」のオープニングテーマとして制作された。「天空カフェテリア」は、「ご注文はうさぎですか?」の世界観を体現するかのようなポップで可愛らしいメロディーが特徴だ。「天空カフェテリア」のCDには、カップリング曲の「ユメ<ウツツ→ハッピータイム」も収録されている。
「カフェテリア」の使い方・例文
・わが社はカフェテリアプランを導入しているので、自分にとって必要な福利厚生を自由に選べるのがすごく嬉しい。・私の休日の朝の過ごし方は、早起きをしてジョギングを行った後、朝食のためにカフェテリアに立ち寄ることである。
・休日は家族のためにご飯を作るのが面倒なので、我が家ではいつも近くにあるカフェテリアで朝食を食べている。
・いつも朝はテンションが低いので、「天空カフェテリア」というアニメソングを聴いてテンションを上げるようにしている。
・いつも利用しているカフェテリアに出かけてみたら、中学時代の同級生に遭遇して懐かしい気持ちになった。
・高校時代に友人と一緒によく通っていたカフェテリアが無くなってしまって、すごくショックである。
「カフェテリア」の英訳
「カフェテリア」の英訳は「cafeteria」である。カフェテリア【cafeteria】
キャフェテリア【cafeteria】
カフェテリア
Cafeteria
カフェテリア
カフェテリア(スペイン語: cafetería、カフェテリア、キャフェテリア、キャフェテリヤとも)は、多種類の料理を定量ずつ皿などに用意して利用者が組み合わせを選択できるようにした形式の食堂。
カフェテリア方式
客個人が自らの嗜好に合わせて好きな食べ物を選択(アラカルト)できるようにした食堂の形式をカフェテリア方式という[1]。
学校給食や大学の学生食堂、社員食堂などでは、利用者が選択できる供食形態を導入する場合がある。このような選択式の形式には、セレクト方式(2種類以上のあらかじめ決められた献立から利用者が選択できる方式)、バイキング方式(多種類の料理から利用者が種類も量も自由に選択できる方式)、カフェテリア方式(主食、主菜、副菜、汁物、デザートなどの区分に応じて皿などに定量に小分けされた多種類の料理から利用者が自主的に組み合わせることができる方式)がある[2]。カフェテリア形式には利用者に料理の組み合わせを楽しんでもらうことができ、利用者の満足度を高めるメリットがある[2][3]。カフェテリア方式を給食で採用する場合には選択に偏りが出ないよう、個々の料理の栄養価の助言を行うなど留意すべきとされるが、自分で食品や料理をバランスよく選択できるようになる効果もあるとされる[2]。
交通機関のカフェテリア
新幹線のカフェテリア
東海旅客鉄道と西日本旅客鉄道が保有した新幹線100系において、食堂車を連結しない編成で給食設備及び車内販売の基地として位置づけられた車内売店。ビュフェとは異なり、飲食物の本格的な調理を行う設備はない。東海道新幹線において同車両が運用を終了するまで連結されていたが、同車が引退する直前まで販売営業をおこなっていた。小規模な飲食スペースを備えた同様の設備を東日本旅客鉄道の保有する新幹線200系に持った編成があったが、同様に販売営業を中止している。共に、2階建車両の1階部分に設けてあり、グリーン座席を2階部分に持っていた事から他の列車と比べ輸送力が低下するために取り外すことが出来ず、設備自体の営業中止後は、車内販売の基地となっていた。
巡礼列車のカフェテリア
スペインの巡礼列車では朝食や昼食はカフェテリアか食堂車で提供される[4]。
派生語
カフェテリアプラン
企業の福利厚生の提供方式として社員が自らのニーズに合わせて選択できる「カフェテリアプラン」というものがある[1][5]。詳細は「人事#カフェテリアプラン」を参照。
ネズミのカフェテリア実験
C.P. リヒターらは、ラットを対象にし、さまざまな栄養素を持つ食物・飲料を別々の容器に入れ、自由に食べることを許した状態(カフェテリア状態)でのラットの行動を見る実験。概要としては以下の通りとなる。
毎日のラットのそれぞれの摂取量を記録し、摂取量の偏りを見た[6]。結果、ラットは長期的に見ると栄養に偏りなく食物を選んでいることが明らかになった。
さらに、ある一定の栄養素を採らせないようにしておいた(特殊飢餓状態の)ラットに対して同様にカフェテリア実験を行うと、そのラットは今まで摂取していなかった栄養素を含む食べ物を多く摂取するという結果が得られた。
同様の実験を離乳期の子どもにも行ったところ(食べ物は卵や肉、果物、シリアルなど)、短期的には同様に摂取量にばらつきが見られたが、数ヶ月間隔でみるとやはり栄養のバランスは取れており、発育も正常であった。
以上のことは、特殊飢餓の証明であるということと同時に、生理的欲求の結果である食行動に対しても恒常性がはたらいているという証拠となっている。
脚注
- ^ a b 土方千代子、椎野裕美子『「経営学の基本」がすべてわかる本』秀和システム、2009年、288頁
- ^ a b c “III.学校給食の栄養管理”. 愛知県. p. 27. 2022年2月13日閲覧。
- ^ 池田昌代、小根澤遥、上坂奈未、高橋来実、望月菜穂、平澤マキ、関千代子、澤山茂「カフェテリア方式の学生食堂での料理選択行動における男女比較」『日本食育学会誌』第8巻第1号、日本食育学会、2014年、9-17頁、doi:10.14986/shokuiku.8.9、ISSN 1882-4773、NAID 130005068718。
- ^ “スペイン列車で旅する”. スペイン政府観光局. p. 21. 2022年2月13日閲覧。
- ^ ベネフィット・ワン"Benefit One:福利厚生ご担当者の皆様へ|カフェテリアプラン"(2011年10月20日閲覧)
- ^ Richter, Curt P. and Holt, L. Emmett and Barelare, Bruno (1938). “NUTRITIONAL REQUIREMENTS FOR NORMAL GROWTH AND REPRODUCTION IN RATS STUDIED BY THE SELF-SELECTION METHOD”. American Journal of Physiology-Legacy Content 122 (3): 734-744. doi:10.1152/ajplegacy.1938.122.3.734 .
関連項目
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