claw
「claw」とは、「鉤爪」や「爪」「ハサミ」「釘抜き」といった鳥やトカゲや一部の哺乳類などの各指の先にある尖った爪のことを意味する英語表現である。
「claw」の基本的な意味
「claw」とは英語の名詞・動詞である。名詞「claw」として、主に鳥や哺乳類の「鉤爪」「爪」、昆虫の「爪」、エビやカニの「ハサミ」、「釘抜き」「鉤爪状の道具」といった意味を指す。またスラングとして、「警官」「ポリ公」といった意味を指す。日本語で「クロー」として定着している。動詞「claw」として、動物や人が「爪でひっかく」「爪を立てる」「引っ張る」、道を「かき分ける」、「逮捕する」といった意味を表現する。「claw」の覚え方には、「苦労(claw)した割には、鳥の鉤爪くらいしか手に入らなかった」などの語呂合わせが挙げられる。「claw」の語源
「claw」の語源は、ゲルマン祖語を起源とする「鉤爪」という意味の古英語の名詞「clawu」、「爪でひっかく」を意味する古英語の動詞「clawian」から来ている。また「鉤爪」を意味する古フリジア語の名詞「klawe」、中世オランダ語の名詞「klouwe」、オランダ語の名詞「klauw」、古高ドイツ語の名詞「klawa」、ドイツ語の名詞「Klaue」とも関連があるとされている。「claw」の発音・読み方
「claw」の発音記号は、アメリカ英語で「klɔ́」、イギリス英語で「klɔ́ː」と表記される。「claw」の読み方をカタカナで表記すると、アメリカ英語で「クロ」、イギリス英語で「クロー」となる。「クロ」の「ロ」、「クロー」の「ロ」の部分にアクセントを付けて発音をする。「nail」と「claw」の違い
「nail」は英語の名詞・動詞である。名詞「nail」として、主に「爪」「釘」といった意味を持つ。また動詞「nail」として、「釘で打つ」「身動きを取れないようにする」といった意味を表現する。「nail」と「claw」は同じ「爪」という意味を持つが、通常「nail」は「人間の爪」を指すのに対して、「claw」は「動物の爪」を指すという違いがある。「claw」を含む英熟語・英語表現
「claw machine」とは
「クレーンゲーム機」を意味する。「クレーンゲーム機」とは、コインを投入してボタンなどでクレーンを操作し、おもちゃやお菓子などの景品をつかんで獲得することが目的のアーケードゲームである。
「get one's claws into」とは
「(into以下に)爪を立てる」「(into以下へ)悪口を言う」「(into以下を)非難する」「(into以下に)色目を使う」といった意味を表現する。
「in one's claws」とは
「手中に落ちて」「支配下におさめて」「つかまえて」といった意味である。
「claw back」とは
「取り戻す」「回収する」といった意味を指す。またイギリス英語では、「(交付金を)増税により回収する」を意味する。
「claw one's way」とは
「努力する」「苦労を越えて進む」「なんとかしてかき分ける」といった意味を表現する。
「claw」の使い方・例文
スラングを含めた「claw」の使い方として、以下の例文が挙げられる。・The falcon's claws are very sharp, so be careful.(鷹の鉤爪はとても鋭いので、注意が必要である)
・Do you know how many claws a crab has?(カニのハサミは何本あるか知っているだろうか?)
・I'm going to work on it now, so could you buy me a claw hammer?(今から作業をするので、釘抜き付きのハンマーを買ってきてくれないか?)
・The angry bear clawed at him.(怒りに満ちた熊は、彼に爪を立てた)
・Her family was poor, but she clawed her way.(彼女の家は貧しかったが、彼女は自分の道を切り開いた。)
「claw」の活用変化一覧
名詞「claw」の複数形は、「claws」である。また動詞「claw」の活用形は、三人称単数現在形が「claws」、過去形が「clawed」、過去分詞が「clawed」、動名詞・現在分詞が「clawing」と変化する。「claw」に関連する用語の解説
「Iron Claw」とは
「アイアンクロー」「鉄の爪」と訳される。「アイアンクロー」はロボットの手足に付け、格闘能力を向上させる架空の武器である。またプロレス技としての「アイアンクロー」は手の平全体を使って相手の顔を鷲掴みにし、握力で顔にダメージを与えるものである。別名「ブレーン・クロー(Brain Claw)」や「脳天締め」とも呼ばれている。
鉤爪
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鉤爪(かぎづめ、英:claw)は、動物の肢の先端において、根元から先にかけて内側に湾曲した爪のこと。狭義では哺乳類の爪の形態の一つであるが、それと同じような構造をした脊椎動物全般の爪をいうことが多く、爬虫類や鳥類などの爪も鉤爪である[1]。昆虫などの節足動物のかぎ状の爪も、鉤爪と呼ばれる場合がある[1]。
脊椎動物の爪



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扁爪より少し厚く、指趾骨の前半部を覆っている。爪の表面を覆う爪板は前後左右に弓なりに曲がっている。蹄や扁爪より幅が著しく狭く、先端は鋭く尖っているものがあるが、少し丸みがあるものもある。鉤爪の基部の下方部は皮膚の膨らみがある。これは肉球の一種で指球と呼ばれるものである。歩くときにここが地面に付く様に歩行する(趾行)。
一般に地面に引っかけて歩行の助けとする。イヌ科やチーターの場合、常に露出しており、走るときにはスパイクのような役割をすると考えられる。樹上性のものは樹皮などに引っかけることで体を支える。ネコ科には木登りをする種もあるが、頭を下にして降りる時に鉤爪が引っかからない指の向きであり、降りるのは得意でない。
時には天敵などに傷を負わせるなどの役割を持つ。捕食性のものでは、獲物を捕えるための装置として用いる。特にネコ科の動物は捕獲によく用いるが、チーター以外は普段は鉤爪が指先に引っ込むようになっている。これは歩行中に地面に触れることで先端の鋭さが鈍らないための適応だと考えられる。また、爪とぎをして手入れする。「研ぐ」のではなく「さや」を剥がし鋭さを保つ。イヌ科の動物の場合、前足の親指だけはやや上に位置しているので先端は鋭く、獲物を抱え込むときによく使う。
小型の肉食恐竜にも、後肢の特定の爪だけが鉤爪のようによく発達したものがあり、やはり捕獲用に用いられたと思われる。これらは歩行時にはこの指を立て、先端が地面に触れないようにしていたのではないかと考えられている。
爪の進化
爬虫類がすべて鉤爪を持つことから見ても、爪の本来の形がこれであると考えられる。哺乳類においても、有袋類や食虫類など、原始的と考えられる群は鉤爪である。したがって、扁爪や蹄を持つものはこのようなものから進化してきたものと考えられる。中には、扁爪や蹄を持ちながら一部に鉤爪を持つものがある。たとえばサル目は扁爪を持つが、キツネザルやロリスなどの原猿類は、いずれもどれか一本の指に鉤爪を残しており、原始的特徴の一つと考えられている。
爪のケア
野生動物は、地面を走ったり木に登っているうちに摩耗するため爪のケアは必要ない。しかし、飼育動物では運動量が低下することで伸びてしまうので適切なタイミングで切除を行う必要がある[3]。
狼爪は、イヌなどに見られる親指の痕跡器官で、地面と接触しにくいことから、伸びやすく爪切りをする場合がある[4]。
- 抜爪手術(爪切除術、爪の除去手術)
- 爪とぎ ‐ ネコなどが木や壁に爪をたてて削る行為。
節足動物などの鉤爪



昆虫などの節足動物において、付属肢(関節肢)の先端にある鉤状の小突起は鉤爪とも呼ばれる[1]。先端の肢節(跗節 tarsus)にあることから、英語では「tarsal claw」と呼ぶ。体表のクチクラが特に肥厚・伸長したもので、物を引っ掛けるのに便利で移動・攻撃・防御などに用いる。一般的には1本あるいは1対の構造となっているが、クモのように3本あって糸を編むのに用いる例外もある[5]。
節足動物に近縁で、同じく汎節足動物である有爪動物(カギムシ)・緩歩動物(クマムシ)・葉足動物のそれぞれの脚(葉足)の先端にも似たような鉤爪が見られる。これらは原則として1対だが、有爪動物以外では1本や3本以上の例もある[6]。真クマムシ綱の緩歩動物は、1対の鉤爪が二股になって4本に見える[7]。
道具としての鉤爪
脚注
- ^ a b c 日本国語大辞典,デジタル大辞泉, 精選版. “鉤爪とは”. コトバンク. 2021年12月13日閲覧。
- ^ “猫の爪が剥がれる3つの理由、出血していた時の対処法”. ねこちゃんホンポ (2020年10月16日). 2024年6月10日閲覧。
- ^ “疑問氷解:動物の爪は切らなくてもいいの?”. 毎日新聞. 2024年6月10日閲覧。
- ^ いぬのきもちWeb編集室 (2021年12月30日). “獣医師監修|犬の肉球 構造・役割・病気・ケガ・ケアなどについて解説|いぬのきもちWEB MAGAZINE”. dog.benesse.ne.jp. 2024年6月10日閲覧。
- ^ Rainer F. Foelix (2011). Biology of spiders (3rd ed.). New York: Oxford University Press. ISBN 978-0-19-981324-7. OCLC 693776865
- ^ Smith, Martin R.; Ortega-Hernández, Javier (2014-10). “Hallucigenia’s onychophoran-like claws and the case for Tactopoda” (英語). Nature 514 (7522): 363–366. doi:10.1038/nature13576. ISSN 1476-4687 .
- ^ Nelson, Diane R.; Guidetti, Roberto; Rebecchi, Lorena (2015) (英語), Phylum Tardigrada, Elsevier, pp. 347–380, doi:10.1016/b978-0-12-385026-3.00017-6, ISBN 978-0-12-385026-3 2021年12月13日閲覧。
関連項目
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