19世紀:実証主義から反実証主義へとは? わかりやすく解説

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19世紀:実証主義から反実証主義へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/27 21:48 UTC 版)

社会学史」の記事における「19世紀:実証主義から反実証主義へ」の解説

初期の理論家たちによる社会学対す方法論的アプローチ概して社会学自然科学と同じやり方で扱うものであったあらゆる社会学的主張発展議論余地のない基盤与えるために、そして哲学のようなより経験的でない学問から社会学区別するために、経験主義科学的方法強調追求された。この社会学的実証主義呼ばれる立場基づいている仮定は、真の知識とは科学的知識のみであり、そういった知識は厳密的に科学的定量的研究通じて理論確認することによってのみ得られるというものであったエミール・デュルケーム理論基づいた経験的研究唱道者であり、相互関係追求して構造的法則つまり「社会的事実」を発見した彼にとって、社会学とは「制度制度起源制度機能、の研究といえるものであったデュルケーム社会学的発見政治的改革社会的団結追求適用することに尽力した今日デュルケーム実証主義学問的説明誇張過度単純化に対して弱いといえる: コントは、社会領域ボクシングと同じ方法科学的分析主題なり得る仮定した唯一の有名な社会学思想家であり、対してデュルケーム根本的な認識論的限界かなりの程度認めた実証主義対す反動ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル(1770年1831年)が経験主義無批判的だとして退け決定論過度に機械論的だとみなした際に始まったカール・マルクス方法論ヘーゲルの弁証法からの借り物であるが実証主義拒絶して批判的分析好みもし、思い違い排除することで「事実」の経験的な獲得補おうとした。観察されたものは単純に記述されるよりもむしろ批判曝されるべきだと彼は主張したそれにもかかわらずマルクス史的唯物論経済的決定論基づいた社会科学」を作り出そう尽力したヴィルヘルム・ディルタイ(1833年1911年)やハインリヒ・リッケルト(1863年1936年)といった他の哲学者は、人間文化形作る人間社会特有の様相(意味、記号、その他)のために自然世界社会的世界から区別される主張した20世紀になると、ドイツ社会学者最初世代方法論的実証主義形式的に導入し研究人間の文化規範価値記号主観的視点から見た社会過程集中すべきだ主張したマックス・ヴェーバーは、社会学因果関係―特に理念型、つまり複雑な社会現象仮定的な単純化、の間の関係―を同定できるので大雑把には「科学と言える主張した。しかし反実証主義者として、ある者は自然科学者求めもののように「非歴史的不変的一般化可能」ではないものの間の関係を追究したフェルディナント・テンニース人間の関係の二つ基本型としてゲマインシャフトとゲゼルシャフト(「共同体」と「社会」を意味する)を提唱したテンニース概念領域社会的行為実在領域を間に一線を画した: つまり、前者公理的に、演繹的方法によって扱われるべきであり(「純粋」社会学)、後者経験的に帰納的方法扱われるべき(「応用社会学)だとしたのであるヴェーバーゲオルク・ジンメル両者社会科学対す解釈的アプローチ開拓した; つまり、外部観察者特定の文化集団あるいは土着民と、彼らの言葉考え方で関係を持とうとする体系的過程というアプローチ開拓したのである。特にジンメル著作通じて社会学実証的なデータ蓄積、つまり構造法則の決定論的体系の間にあり得る特徴受容した。ジンメル生涯通じて学術的な社会学から比較孤立しており、コントデュルケームよりもむしろ現象学実存主義著作家思わせる奇異な近代分析提示して社会的人格形式可能性に特に関心払った彼の社会学認識限界関わる新カント主義批判携わりカントの「自然とは何か?」という問い対す直接的な当てつけとして「社会とは何か?」と問うた。

※この「19世紀:実証主義から反実証主義へ」の解説は、「社会学史」の解説の一部です。
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