19世紀前半から20世紀前半
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 22:12 UTC 版)
「グレート・アクセラレーション」の記事における「19世紀前半から20世紀前半」の解説
産業革命が世界的に広まった時期にあたる。1820年から1992年のGDP増加率は西ヨーロッパが13倍、ウェスタン・オフシューツ(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)が17倍、アジアとオセアニアが6倍、アフリカが3倍となった。 工業化を進める各国は、食料や鉱物資源の獲得と輸出のために侵略や植民地化を行った。この結果、地球の表面積の約40パーセントが、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、アメリカ、日本の植民地・保護領・委任統治領となった。植民地統治と貿易によって直接投資が増え、たとえばイギリスでは1870年から1914年に植民地・中南米で約20%増加した。世界的な経済競争の激化や、技術的な優位が直接投資の主な要因となり、国境を越えて生産活動を行う製造業の多国籍企業も出現した。経済格差が拡がり、先進国と途上国の1人あたりの所得格差は1870年の5:1から、1913年には9:1に拡大した。1850年以降の二酸化炭素排出量は、全人口の18.8%にあたる先進国が72.6%を占めた。 20世紀には化石燃料の消費は石炭から石油へと移った。化石燃料の枯渇や経済成長との関係についての研究も始まった。過剰な農地化によるダストボウルと呼ばれる農地の荒廃も起きている。
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