銀河帝国時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:03 UTC 版)
以降は帝国軍の指揮官として反乱同盟軍によるレジスタンス活動の制圧に従事することとなり、『反乱者たち』ではその反乱軍として働いていたジェダイの生き残りであるケイナンとその弟子エズラを圧倒し、さらにかつての自身の弟子であるアソーカ・タノとも再会、交戦している。『ローグ・ワン』から『エピソード4/新たなる希望』にかけては反乱軍が入手したデス・スターの設計データを奪還のために動き、執拗な追撃の末その設計データを隠し持っていたとされるレイア姫を捕らえ、彼女を救うべくデス・スターに侵入したオビ=ワンも倒すが、結局データは反乱軍本部の手に渡り、攻撃を仕掛けてきた反乱軍に対してデス・スターを守るため自らTIEアドバンストx1に乗ってこれを迎え撃つも最終的にはデス・スターの破壊を許してしまう結果となる。 デス・スターの破壊によって、治安の悪いアウター・リムを統治していたターキン総督をはじめとする権力者たちが一気に死亡、各地で反乱の火の手が上がり、反乱同盟軍が急速に勢力を拡大した。皇帝はこれを鎮圧すべく、『エピソード5/帝国の逆襲』において、ベイダーにあらゆる政治的束縛、手続、規制を受けない特権を与え、また第一級の艦船からなる機動艦隊「死の小艦隊」の指揮を任せた。反乱の追撃・鎮圧にあたるベイダーの行動は冷徹かつ迅速確実で、部下の失態にも容赦がなく、ケンダル・オゼル提督などがフォース・チョークで処刑されている。クラウド・シティで息子と対面してからはその傾向はなくなっており、一度もフォース・チョークで処刑していない(『エピソード6』の第2デス・スターの未公開シーンでは、部下をフォース・チョークで処刑しようとして思いとどまるシーンがある)。 四肢を失い大火傷を負ったことで、皇帝やヨーダをも遥かに超える可能性を秘めたフォースの潜在能力をすべて開花させることはできなくなったが、依然その戦闘能力やパイロット技術は高く、モールですら「俺だけではベイダーに勝てない」と評するほどであった。そのこともあり長らく皇帝は新たな弟子に乗り換えることはなかった。しかしながら、それは同時に、ベイダー自身では皇帝を超えることが叶わず、自らが銀河を統治し不毛な争いを終わらせるという野望が叶わぬという事実を示すことでもあった。 そんな折、息子であるルーク・スカイウォーカーと出会い、皇帝すら凌ぐ可能性を秘めた類稀なる才能に目をつける。対決したルークを打ち負かし、自身がルークの父親であることを告げて、自らの手ほどきでフォースの暗黒面に引き込み、まだ開花していないルークの潜在能力を解放させようと考え、皇帝を倒し親子で銀河を支配しようと誘うが、拒否されてしまう。それに対して、既にベイダーの野心とルークの高い潜在能力に気付いていた皇帝は、ルークをベイダーに代わる新たな弟子として迎えるべく、ベイダーとルークの決戦を仕組んだ。この戦いの最中、ベイダーは不用意な言動でルークを逆上させ、激情に任せたルークの激しい攻撃にライトセーバーごと右手首から先を切り飛ばされ追い詰められてしまう。ルークが激情に走り怒りと憎しみに任せてベイダーを打ち倒したのを見計らって、皇帝はルークに対してもはや戦意を喪失したベイダーを殺害するように教唆する。これはかつて皇帝がベイダーを暗黒面に籠絡するために無力化した相手を殺害させたのと同じ計略である。しかしルークのとった行動は、追い詰められたドゥークー伯爵の命を奪った若き日のベイダーとは全く違う、ジェダイの騎士としてあくまでも毅然としたものであり、その証拠にライトセーバーを放り捨て、攻撃の意思がないことを証明した。ルークの「僕は暗黒面には入らない。僕はジェダイだ、かつて父がそうだったように。」という言葉と、皇帝が放つフォース・ライトニングに撃たれながらも父の良心を信じ続ける叫びに心を打たれ、かつてのジェダイの騎士であった頃のアナキン・スカイウォーカーとしての心を思い出したベイダーの心はジェダイに帰還し、捨て身の覚悟で皇帝を第2デス・スターの巨大な原子炉に投げ込んで倒した。ここに、かつてクワイ=ガン・ジンにより見出されたフォースにバランスをもたらす「選ばれし者」としての使命を果たしたのである。 しかしその最中、皇帝のフォース・ライトニングを受けて生命維持装置を破壊されてしまい、ベイダーの命も風前の灯となってしまう。立つのもやっとの状態のまま、ルークに肩を預けて第2デス・スターからの脱出の最中、マスクを外せばすぐに事切れるような状態にも係わらず「直接、自分の目でお前の顔を見たい」と、瀕死のベイダーはルークにマスクを外してもらい、自身の目で息子の成長した姿を確かめ、自身を暗黒面から救ってくれたことに感謝を示しつつ息子の腕の中で静かに息を引き取った。この際「娘に愛していたと伝えてくれ」と、ルークに頼んでいることから、“父親”となっていれば、愛情をもって育てていたと思われる。遺体はルークの手で第2デス・スターから運び出されて荼毘に付され、その魂はフォースと一体となる。オビ=ワンやヨーダとともに、ダース・ベイダーではなく本来あり得たであろう“父親”としての姿で、戦いを終えたルークたちを見守ることとなった。この時遺体と共にベイダーの装甲服やヘルメットは燃やされたがヘルメットの残骸は残ったようで、エンドアの戦いから約30年後の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では、ハン・ソロとレイア・オーガナの息子にしてベイダーの孫であり、ベイダーのようにフォースの暗黒面に堕ちたカイロ・レンがヘルメットの残骸を所有していた。
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