運用開始とその拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 11:26 UTC 版)
NHKはBS2とBShiで本放送開始の2000年12月1日から本放送終了の2011年3月31日まで、総合テレビとEテレで本放送開始の2003年12月1日から、BS1とBSプレミアム(BS2とBShiの実質的な統合)で2011年4月1日から実施している。 日本の民放BSデジタル局(スカパー!(旧・スカパー!e2)に属するチャンネル以外)では、BS-i(現・BS-TBS)とBSジャパン(現・BSテレ東)が開局の2000年12月1日から開始し、BS日テレ・BS朝日・BSフジも翌2001年までに開始。更に2012年に入ってからはTwellVとDlife(同年3月17日の開局と同時)で開始。2015年12月1日からはWOWOWでも開始。2018年10月1日からはこれまで無料放送局で唯一実施していなかったBS11でも開始。2022年3月にはBSよしもと、BSJapanext、BS松竹東急でも開局と同時に開始された。BSデジタル放送(旧・スカパー!e2に属するチャンネル以外)では、NHK BSプレミアム・BS朝日・BS-TBS・BSテレ東・BSフジ・放送大学・Dlife・BS松竹東急で字幕放送付加番組が比較的多い。ただNHK BS1・BS日テレ・BS11・TwellV・BSJapanext・BSよしもとでは現在の所、字幕放送付加番組は概ね1番組から3番組程度とごく少数に留まっている。 日本のCS放送では、スカパー!プレミアムサービス(旧・スカパー!HD/SD)およびスカパー!(旧・スカパー!e2)(BSに属するチャンネルも含む)において、一部のチャンネル(テレ朝チャンネル1・2、アニマックス、囲碁・将棋チャンネル、衛星劇場、エムオン!、MTV、GAORA、キッズステーション、J SPORTS、時代劇専門チャンネル、スーパー!ドラマTV、スカイA、釣りビジョン、ディズニー・チャンネル、ディズニージュニア、TBSチャンネル1・2、東映チャンネル、日本映画専門チャンネル、ファミリー劇場、フジテレビワンツーネクスト、AT-X)で日本語のクローズドキャプションによる字幕放送を行っている。スカパー!SDでは一部チャンネル(スター・チャンネル)で英文によるクローズドキャプションを行っている。なお、ケーブルテレビでの配信を利用したものである場合は、セットトップボックスの機械の性質上、字幕・クローズドキャプションを提供していない所が多い。 独立局でも、2000年代末よりの地上デジタル放送対応の放送設備更新により、文字多重放送に対応する局が多くなった。 2011年3月3日(木曜日)には、日本テレビが「耳の日・地デジ推進」キャンペーンとして、その日のほぼ全部の番組を字幕放送対応とした。この日は普段字幕放送を行っていない『ズームイン!!SUPER』・『スッキリ!!』(現・『スッキリ』、2018年7月より一部の曜日で連日実施、2020年1月より全曜日で実施)・『PON!』・『DON!』・『情報ライブ ミヤネ屋』(『ミヤネ屋』は2014年10月より連日実施)・『NEWS ZERO』(現・『news zero』、2012年4月より連日実施)の各番組において、リアルタイム字幕放送を実施した。 2010年4月1日から、NHKオンデマンドにおける一部の番組で、パソコン向け字幕サービスの試行が開始された。これは、NHKの放送で使用されている字幕素材を、他の形式に自動変換する技術の実現に伴うもの。NHKオンラインの学校放送の番組配信「NHK for School」「NHK高校講座」でも字幕サービスを実施(開始時期不明)。2020年3月1日開始のNHKプラスでも当初から実施、同年4月8日からはTVerでも一部番組で実施している。 2016年7月1日から2018年8月27日まで、スカパー!プロモ100の「スカパー!はじめるガイド」(原則毎時00分から10分か、30分から40分)でも、字幕放送を実施した。ただし、本編中の画面に「字幕」または「字幕放送」の表示はされない(EPGでは表示あり)。 放送大学では、従来から字幕放送を実施していたが、2018年10月1日から、字幕放送実施番組では、画面右下部に長方形枠内に「字幕」の文字が入ったアイコンが表示されるようになった。 字幕放送の付いている民放の番組でも、ほとんどのCMで字幕は表示されていない。しかし、2010年以降、主に一社提供番組において、本編が字幕放送対応の場合は、字幕放送対応CMを放映している場合もある。その場合にはCM冒頭に「字幕」と左上あるいは右上に表示される。2010年3月22日、パナソニックは日本初のコマーシャル内での字幕放送「テレビCM字幕放送」を一社提供番組『パナソニック ドラマシアター』で行った。その後、2010年11月8-12日及び2013年4月よりライオンが『ライオンのごきげんよう』にてCM字幕放送を行っている。このほかテレビCM字幕放送を実施している番組としては『おしゃれイズム』(日本テレビ系列、資生堂の一社提供番組)、『A-Studio→A-Studio+』(TBS系列、花王の一社提供番組)、『世界遺産』(TBS系列、キヤノンの一社提供番組)、『日曜劇場』(TBS系列、スポンサーに連なった東芝のみ)、『未来の起源』(TBS系列、JSRの一社提供番組、BS-TBSでも実施)、『奇跡の地球物語〜近未来創造サイエンス』(テレビ朝日系列、キヤノンの一社提供番組・番組終了)、『〜世界にひとつ〜ミラクルレシピ!』→『ごはんジャパン』(テレビ朝日系列、味の素の一社提供番組(『グリナ』等一部CMを除く))、『サザエさん』(フジテレビ系列、スポンサーに連なった東芝(2018年3月スポンサー降板)と日清食品のみ)、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系列、9時台のスポンサー・LIONのみ。2020年10月~)などがある。また、2015年4月5日にTBS系列で放送された改編期特番『テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース 今夜一挙公開』では、本編中のCMで字幕放送を行った。2014年6月24日、字幕つきCMの普及を目指している総務省の検討会は、取り組みの目標や時期を盛り込み、行程表の案をまとめた。それによると、同年秋をめどにテレビ局や広告主の企業、広告会社の3つの業界団体で「普及推進協議会(仮称)」をつくり、情報を共有したり課題を話し合い、またすでに始めている試験放送も広めていくとしている。現状は主に一社提供の番組で行っているものを、複数提供番組でも字幕つきCMの試験放送を始めるよう提言。またテレビ局には、設備改修の際には字幕つきCMにも対応できるよう求めた。 2021年8月の時点で主に東名阪のテレビ局が制作している番組において字幕付きCMの放送を行っているが、対応設備の整備が進んだことを受けて、同年10月からは字幕付きCMの放送が可能な対象番組を全国の各テレビ局(BSデジタル民放5局を含む)が制作している番組に拡大することを同年8月に発表した。
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