運用開始以後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/15 09:28 UTC 版)
「サフィール (イランのロケット)」の記事における「運用開始以後」の解説
2008年8月17日、イラン当局は、イラン初の国産人工衛星「オミード」を打ち上げるための予行として、空荷のサフィールを打ち上げ、成功したと報告した。イラン宇宙庁長官のレーザ・タギザデは国営テレビに対し、「われわれは人工衛星打ち上げ機サフィールを今日初めて打ち上げ、ダミー衛星を軌道に乗せることに成功した」と語った。この発表によると、ダミー衛星は高度650kmの地球低軌道に打ち上げられ、24時間ごとに6回イラン上空を通過するとされた。この打ち上げによって軌道に到達したかどうかは確認されなかった。 アメリカ当局は「ロケットの打ち上げはリフトオフ後すぐ失敗し、意図した軌道には到達しなかった」と発表したが、リフトオフのビデオはイラン国営テレビで放送された。イラン当局はアメリカの主張をプロパガンダであると非難する声明を発表し、近々「オミード」を打ち上げると語った。 2009年2月2日、サフィール1の2号機は「オミード」を軌道上に打ち上げた。 2011年6月15日にサフィール1Aが地球観測衛星「ラサッド1」(観測の意味)を高度260kmの軌道上に打ち上げた。 2012年2月3日、サフィールの第2段の推力を20%以上向上させた改良型のサフィール・ナヴィート(サフィール1B)が、イラン科学技術大学が開発した地球観測用科学技術衛星ナヴィード・エルモサナアトを高度250km-375kmの楕円軌道上に打ち上げた。 2012年5月14日に国営イラン通信は、5月23日に気象状況や自然災害に関するデータ収集を目的とする人工衛星「ファジル」を打ち上げると発表した。その後、イランはこの打ち上げに関する発表をしていないが、イギリスの軍事情報誌「ジェーンズ・インテリジェンス・レビュー」は、打ち上げの痕跡がある発射台が写った5月23日以降の衛星画像を根拠に、イランが人工衛星の打ち上げに失敗したと分析している。また、ジェーンズは衛星画像を根拠に、イランが10月にも人工衛星の打ち上げに失敗したと分析している。 2015年2月2日、イラン・エレクトロニクス・インダストリーズ社が開発した「ファジル」の打ち上げに成功した。
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