運用開始後の改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 08:44 UTC 版)
「王立ザクセン邦有鉄道IV K型蒸気機関車」の記事における「運用開始後の改造」の解説
1960年代には後述の全般修繕機化改造および新造機化改造の仕様に準じた部分的な改造が対象外となった機体にも実施されているが、詳細な記録は残されていない。 1952年からリューゲン島狭軌路線網で使用されていた本形式のうち5機に列車用の自動空気ブレーキ装置を装備しており、ボイラー上の煙突と蒸気ドーム間に空気タンク3基を、煙室左側に空気圧縮機1基を搭載している。また、1980年と1997年に動態保存機各1機が自動空気ブレーキ装置を搭載している。 ザクセン州地域の狭軌鉄道では1920年代にシャルフェンベルク式連結器の試験が行われた後、本形式においても徐々にこの連結器への換装が進められて従来の連結器と併用するためのアダプターが用意されたが、交換のペースは遅く、従来のピン・リンク式連結器に再換装される事例もあったほか、後にリューゲン島狭軌路線網とプリーグニッツ狭軌路線網で使用されていた機体は両路線に対応する、中央に緩衝器、その左右にリンク・フックを設置したねじ式連結器に換装されている。 1930年より、ラーデボイル東 - ラーデブルク線などで使用する9機に列車の室内灯などに電力を供給するための定格85 V/5 kWの大型タービン発電機を煙突の前部に搭載したが、特に冬季に後述する蒸気暖房を併用した際には運行時のボイラーの蒸気供給が追いつかないことがあったためその後の改造は見送られた。第二次世界大戦後には機関車の灯具類への電力供給用の定格24 V/0.5 kWの小型タービン発電機を煙突横部に搭載し、1950年代には初期に搭載された大型タービン発電機もこの小型のものに換装されている。また、1930年代初め以降、一部の機体に列車用の蒸気暖房装置が設置され、その後、後述の全般修繕機化改造および新造機化改造の際にも多くの機体に蒸気暖房装置が設置されている。
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