近世園部城とは? わかりやすく解説

近世園部城

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 12:47 UTC 版)

園部城」の記事における「近世園部城」の解説

但馬国出石城より移封された外様大名小出吉親が、元和5年1619年)に国替によって移封し、船井郡桑田郡何鹿郡そして上野国甘楽郡の約3万石所有する園部藩誕生し小出吉親初代藩主となった移封した直後宍人城を拠点としたとみられる宍人城の城主であった小畠太郎兵衛小出吉親京都所司代であった板倉勝重より紹介されていた。宍人周辺居館築城したようであったが、この計画変更され小麦周辺居館化した。なぜ宍人城から園部城拠点変更になったのかについて明確な史料はないが、水運交通利便考慮した可能性があると推測される小麦山の普請が始まると、山麓における「御屋敷築城に際して園部村周辺の住民土地交換行った土豪農民地域住民協力した点が園部陣屋築城特徴になる。小出吉親宍人城で元和5年1619年)から7年1621年11月まで過ごし、城の完成待って入城した徳川幕府より城と称する事を許されなかったが、小麦山の南東丘陵方形居館武家屋敷構え城下町がありその周囲には外郭線を築いた本格的な城、惣構えとなっていた。小出吉親を影で支えていた小畠太郎兵衛宍人城に在住し続けたが、1626年寛永3年)に260石で召出され園部城移った小麦山には生身天満宮があったが、城から見下ろすのは畏れ多いとして、築城から三十数年後承応2年1653年9月4日東南へ約500m山麓に遷している。生身天満宮菅原道真在世中から祀られている全国にただ一つしかない神社として知られている。 藩主小出氏外様大名ながら、2人幕閣輩出している。これは初祖小出吉親青年期徳川家康旗本でもあった為でもある。その後10代藩主小出英尚時に幕末迎えるまで、250余年にわたり一度国替えはなかった。 10代にわたる歴代城主は、下記テンプレートの「小出氏園部藩初代藩主 (1619-1667)」も参照幕末変動期に最後藩主小出英尚は、入京して孝明天皇皇后九条夙子御殿准后殿を守護し京都見廻役として京都警固にあたっていた。 池田屋事件禁門の変などの武力衝突相次いで起こり警備厳重にする、園部は京から近く万が一時には要街地ともなるなど、徳川幕府京都所司代松平定敬から老中進達したが改修認められなかった。しかし、引き続き交渉行い慶応3年1867年10月内諾を得る事が出来たが、大政奉還が行われた為正式な許可出ず慶応4年1868年1月明治政府願い出たところ、「帝都御守衛」の為として認められた。 「このたび叡慮を以て御守衛のため、園部城地御成功仰せ蒙りなされ有り難き思召に候」 園部藩廻状 慶応年正二十八日付とある。これによると、園部藩村役人寺院は御嘉詞の為に寺社奉行月番出頭するようにという廻状出ている。慶応4年1868年1月28日頃から普請始まり明治2年1869年8月28日上棟式挙行された。櫓門が3ヵ所、巽小麦山の三層などのが5ヵ所、堀も造成して園部陣屋園部城生まれ変わった明治4年1871年7月廃藩置県断行され園部藩廃止され園部県となり、園部城そのまま園部県庁が置かれた。しかし園部県はすぐに廃止され京都府園部支庁となり、1872年明治5年)に、現在まで残る建物以外官有地民間払い下げ政治機能としては役割終えた。城の中心地小学校となったが現在は京都府立園部高等学校敷地となり、隅櫓櫓門など一部建物現存する。巽校門櫓門)、茶所番所)は2017年平成29年)に府の暫定登録文化財登録された。

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