軍歌『加藤隼戦闘隊』とは? わかりやすく解説

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軍歌『加藤隼戦闘隊』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 21:15 UTC 版)

加藤隼戦闘隊」の記事における「軍歌『加藤隼戦闘隊』」の解説

エンジンの音 轟々と 隼は往く 雲の果て」と始まるこの歌は、1940年昭和15年2月末に南寧応急派兵された「丸田部隊」こと第64戦隊第1中隊丸田文雄中尉隊長とし当時分遣隊として運用)で、部隊戦意高揚のため生まれたが、すぐに全戦隊員の要望で「飛行第64戦隊歌(飛行第六十四戦隊歌)」となった部隊歌である。 歌詞の意味作詞者田中林中尉当時准尉によれば、「威風堂々、陸の隼がゆくところ、そこには激し空中戦待ち構えていた」、「勲の蔭で多くパイロット死んでいったが、戦い継続する限り哀しみ乗り越えて、我々は祖国のために闘わねばならない」、「立川出征以来身をもって華北ノモンハンで)体験した様々の哀歓感動こめられ、また亡くなった先輩戦友想う心」を秘めた第1中隊の歌であるが、「広く日本陸軍戦闘飛行戦隊共通する明野スピリットでもある」という。なお、歌詞出てくる「隼」とは作詞当時は単に戦闘機猛禽類例えた愛称にすぎなかったが、後の太平洋戦争緒戦において第64戦隊一式戦をもって活躍したため、その部隊歌「飛行第64戦隊歌」から「隼」が取られ一式戦の公式の愛称」に採用されている(1942年3月8日陸軍航空本部一式戦を「隼」と命名発表)。 1940年2月22日南寧到着した64戦隊第1中隊丸田部隊)の任務は、援蒋ルート遮断柳州桂林地区への攻撃南寧地区防空であった。しかし、南寧天候悪く、その上航空勢力との会敵もないことから士気低下心配された。そこで、部隊人事係に任命され田中林准尉士気高揚為に北支での戦訓をもとに部隊歌を作ることを発案歌詞が隊内で公募された。丸田隊長将校選考し結果同盟通信記者藤本有典や隊の者の意見入れて作詞した、十篇近く集まった中で発案者田中准尉と旭六郎中尉合作とされるものが選ばれた。この歌詞への作曲は、部隊広東戻ったとき南支那方面軍軍楽隊守屋五郎隊長丸田隊長依頼した。この時、丸田隊長が「四節調子変えて欲しい」と要望したため、一、二、三、五節明るハ長調であるが四節のみはハ短調へと転調岡野正幸軍曹がこのパート書いたとされる)され、「悲しき部隊犠牲者」を偲ぶ思いをあらわす節として完成した。この丸田部隊歌を、当時64戦隊本隊駐屯する満州東京城朝日中尉披露したところ、戦隊全員より懇願され飛行第64戦隊に「申し受け」された。以後飛行第64戦隊歌」となったという。|宮辺|1986 1941年1月1日公開された「同盟ニュース映画」で国民紹介され映画『加藤隼戦闘隊』でも事実上主題歌として使用映画封切直前には灰田勝彦吹き込みで『加藤部隊歌』のタイトルレコード化されている。これにより日本国民広くこの歌を知ることとなり、また「飛行第64戦隊歌」はそのまま加藤隼戦闘隊」とも呼称され人気博した。 なお、南支従軍中の丸田部隊は日本ニュース映画社取材受けており、その模様1940年12月27日に「日本ニュース30号」「凱歌南支圧す暁の出動」として公開空中撮影した編隊飛行を行う九七戦映像背景に、この後の「飛行第64戦隊歌」(合唱付)が使用されている。 作詞飛行第64戦隊 田中林准尉 作曲南支那方面軍軍楽隊 原田喜一軍曹四番旋律のみ岡野正幸軍曹 JASRAC管理著作物 階級1940年当時 また、文才豊かな黒江保彦少佐が第64戦隊時代に、戦地飛行場作詞した第二隊歌ともいうべき「印度航空作戦の歌」(作詞黒江保彦作曲ビルマ方面軍軍楽隊荻原益城軍曹)が存在し当時人気流行歌手である伊藤久男によりレコーディングされている。このためか、一部では「飛行第64戦隊歌」の作詞者黒江保彦混同誤解されている。ドリフターズは「ドリフ軍歌だよ全員集合!」で加藤茶歌っている。「ドリフだよ!全員集合赤盤)」に収録何故か一番の歌詞が「しるしは我ら戦闘隊」になっている

※この「軍歌『加藤隼戦闘隊』」の解説は、「加藤隼戦闘隊」の解説の一部です。
「軍歌『加藤隼戦闘隊』」を含む「加藤隼戦闘隊」の記事については、「加藤隼戦闘隊」の概要を参照ください。

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