語句解説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 18:16 UTC 版)
パイパニア戦争 東南アジアの独裁国パイパニアにおける、政府軍と反政府軍との内戦。政府軍側には日本の自衛隊と中華民国軍・韓国軍が義勇兵の名目で参加している。どのような形で終わったのか、作中では明確には説明されていないが、戦後に軍用医学研究所関係者たちが戦争犯罪人として逮捕されていることから、政府側の敗北によって終結したものと見られる。 軍用医学研究所 パイパニア軍の研究所で、囚人や捕虜が人体実験の材料として用いられている。所長のクランプ博士によって、人工授精児による軍隊の育成計画が進められていた。 シボリ機 軍用医学研究所で使われていた、男性の精液を強制的に採取する装置。のちに大伴黒主によって模造され、太平天国でも使われた。最後は太平天国の「最高の責め道具」として、大伴自身の処刑に用いられた。 無性人間 天下太平の異常な精子から生まれた、第三の性を持つ人類。大伴黒主は「ホモ・パイパニア」という学名をつけている。アリでいうところの働きアリに該当し、生殖能力を持たない。生殖器の形状についての具体的な説明はないが、男性・女性のどちらともはっきり異なっている。半陰陽とは異なる。 通常の人間と変わらない自我や個性を持つが、同世代の間では無意識に統一行動をとろうとする性質があり、また、主人に徹底的に服従しようとする性質がある。 太平天国では、太平の精子と、全世界から取り寄せた女性の卵子を人工授精させ、人工羊水入りの試験管の中で生育させ、十月十日経った時点で保育室に移す、という方法がとられている。男親(太平)の異伝因子が強く、母親の異伝因子はほとんど消えてしまうため、優生学上の問題は生じない(なお、容貌は遺伝しないらしく、太平と見かけは全く似ていない)。見かけはギリシャ風の美少年型で、基本的に同じ顔をしている。成長速度は通常の人間と変わらない。男女どちらの役割も演じることができるが、乳房はないため、女性型になるときは胸に風船を埋め込んで膨らませる。 太平天国では男役と女役にふりわけられ、男役は兵士、女役は保母として育てられ、兵士として輸出されている。法的には人間と認められておらず、人間が無性人間を殺害しても罪に問われることはない。 雑誌連載版での設定(単行本では言及されていない)として、無性人間同士では抗体反応(拒絶反応)が起こらないため、2人の無性人間同士を手術で結合し、1人の無性人間として蘇らせることが可能である。また、成年に達するとそれ以上は老化しない。 太平天国 無性人間の育成などにかかわる様々な法的問題をクリアするため、木座神明が作った独立国。スマトラ島の南方洋上500海里に位置する島国。もとはネグロジェ王国に所属するサンゴ礁の無人島だったが、木座神が安く買い取り、テキサスの成金からの出資を取りつけて建国された。国連加盟国。 表向きは天下太平総統の独裁国家だが、実際に国政を牛耳っているのは、国防相兼国務相兼科学省長官の大伴黒主と、大蔵・宣伝相および外相の木座神明である。主産業は無性人間の輸出。 国旗は温泉マークを上下逆さにしたデザイン。無性人間は標識番号で管理されている。殺人は合法とされている。 ベトナム戦争 作中では進行中で、南・北両軍に無性人間が従軍し、最前線では無性人間同士が戦っている。 小笠原諸島 昭和43年(1968年)日本に返還された。日本政府は自衛隊の基地を作ろうとしたが、革新勢力の反対運動に遭ったため、観光地として売り出すことにし、その開発と宣伝を兼ねて、木座神明の提案した戦争ショーを父島で行うことにした。小笠原返還は連載中の出来事であり、一種の時事ネタである。なお、父島に空港があることになっているが、実際には連載当時も2018年現在も空港は存在しない。 史上最大の戦争ショー 木座神明が発案した戦争ショーで、無性人間4万人を紅白両軍に分け、数日間にわたって殺し合いをさせる、という内容。
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