腐の王の眷属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 02:13 UTC 版)
「腐の王」アスタロトの眷属。氣属性に強く火属性に弱い。存在には水と地の属性が必要。 魍魎(コールタール) 菌類に憑依する悪魔。暗く陰気で不衛生な場所・人間に群がる性質がある。悪魔の中では最下級に位置し聖水を噴霧する程度でも祓魔できるが、最も数が多く大量に群れると質が悪くなる。同じく菌類に憑依する不浄一族とは類縁関係である。魍魎王(コークス) 魍魎の集合体。微細な下級悪魔である魍魎とは違い、中級〜上級に匹敵する強敵となる。 屍(グール) 人や動物の死体に憑依する下級悪魔。土葬を行う国や地域に見られ、現代の日本で出現することは稀である。生きた人間に悪魔が憑依した状態の「屍人(ゾンビ)」とは別の悪魔。喋らず、動きは鈍く、食人性はないが、攻撃的。致死節や聖銀製武器・強力な火器による致死量の攻撃で祓魔できるため、比較的倒しやすい。ただし屍系統の悪魔の体液・魔障は、生物の皮膚を短時間で壊死させる強烈な作用を持ち、すぐに手当てをしなければ命にかかわるため非常に危険。屍番犬(ナベリウス) 古代人が屍を繋ぎあわせ、対・悪魔戦闘用に人工的に造り出された中級悪魔。現在では新たに造り出すことは倫理的にも禁忌とされており、その技術も固く封印されている。 個体により形状は様々であるが、総じて死体を繋ぎ合わせたようなグロテスクな見た目をしている。非常に凶暴だが、ある程度の知性はある模様。暗闇を好み、暗い場所では活発化する。 不浄一族(ふじょういちぞく) 中世に世界各地で猛威を振るった上級悪魔たち。魍魎の亜種。不浄王(ふじょうおう) アスタロトが従える四匹のペットの一匹で「不浄一族」の生き残り。 現在確認されている中で最も巨大な悪魔。「心臓」を核として増殖し「不浄城」を作り上げた後、城塞に抱く胞子嚢の中から誕生する。火を苦手とするが、中級悪魔や火炎放射器の火力では歯が立たない。不浄城は一見和風な建築物にも見えるが、不浄王の肉体から生み出された存在であるため、城塞に足をつけると即座に襲い掛かってくる。祓魔には心臓を墳滅する必要があるため、一度胞子嚢を破裂させなければ倒せない。生物が瘴気を浴びると皮下に水疱状の胞子嚢が無数に出現、さらに飛沫や瘴気を浴びた者たちを苗床に何度でも復活する。 江戸時代(安政5年)の日本に現れて熱病や疫病を蔓延させ、4万人以上の犠牲者を出したという。明陀宗では「明陀の祖・不角が降魔剣・倶利伽羅で降伏し、その際にこの世に残った右目を明陀が代々封印している」とされてきた。 不角は伽樓羅の憑依した魔剣・倶利伽羅と契約し不浄王と戦ったが、急所の心臓を2つに分け封印する(この二つに分かれた「心臓」が、後に「不浄王の目」と呼ばれるものとなる)ことで仮死状態にするに留まった。以来、不角の子孫である代々の座主は、この秘密を代価に伽樓羅を使い魔として使役し、仮死状態の不浄王を(元)総本山内の降魔堂地下に炎で封じてきた。 不浄王の目は実際には「右目」と「左目」の2つあり、このことは明陀宗の中でも僧正位以上にのみ伝わる秘密で、左目は正十字騎士團日本支部最深部に、右目は京都出張所深部に封印されていた。目だけでも強力な瘴気を発し、非常に危険。伝説では、右目と左目が揃う時より強毒な新型の瘴気を生み出すとされてきたが、真実は歴代の座主のみが知る秘密だった。 両目を手にした藤堂の手でおよそ150年の時を経て復活。金剛深山のほぼ全域を不浄城で覆い尽くし、大量の瘴気を発生させながら遂に誕生する。しかし、竜士と契約した伽樓羅が張った結界と偶然の豪雨のおかげで被害は近隣だけにとどまり、烏枢沙摩の力を借りた燐の「火生三昧」を受けて山膚ごと焼き清められ消滅した。 不浄姫(ふじょうき) アスタロトが従えるペットの一匹。不浄王の亜種。不浄一族の生き残り。 不浄王同様、心臓を2つに割られてイエメン支部に封印されていた。悪魔喰いの女がその心臓を喰ったことで復活、不浄城を展開し胞子嚢から誕生して近隣に瘴気を放出し始めたが、アーサーの手で一刀両断され消滅。直後、悪魔喰いもその力を許容できずに消滅した。 不浄男爵(ディサイドバロン/ふじょうだんしゃく) 不浄一族の中では下っ端だが上級悪魔に分類される。不浄王や不浄姫に比べれば小柄だが、彼らと同じく瘴気を吹き出す能力も持つ。 屍人(ゾンビ) 肉体的・精神的に弱った人間に寄生する悪魔によって肉体が壊死していく状態のことで、通例は食人性を発症した時点で悪魔と判定される。レベルは下級から中級。声帯や脳が侵されていない場合に限り稀に喋る個体が存在する。動きは鈍いが食人性があり、攻撃的。祓魔のためには武器や強力な火器で脳幹を破壊する必要がある。 イルミナティによる不老不死薬実験の被験者の成れの果てが新型の人造屍人となっている。この屍人は細胞の再生と壊死がせめぎ合っており、人間性はすでに失われ肉体再生能力のために最低でも30回前後は脳幹破壊を繰り返さないと活動を停止しないことから中級から上級にランクされる。より細胞再生能力が高いものは全個体が上級悪魔相当で、捕食したものや負傷箇所に付着したものを体内に取り込む性質を持つ「異形屍人(キメラゾンビ)」となり、エリクサーの過剰摂取により巨大化したものは「膨張屍人(インフレゾンビ)」と呼称され、再生力を維持するために熱源体を求めて蠢き周囲の物質を吸収し続ける。
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