競走における競輪道とは? わかりやすく解説

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競走における競輪道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 17:32 UTC 版)

競輪」の記事における「競走における競輪道」の解説

上述した戦法ふまえて競輪競走においてはルール明記されているわけではないが、選手全体認知されている競走におけるやらなければならない行為、あるいはやってはいけない行為存在する。これは選手道または競輪道とファン選手言われており、選手達の間で暗黙の内に決められ事とファン選手の間で暗黙の内に決められ事があるいわゆる不文律アンリトゥン・ルール (Unwritten rule) の一つ。元競輪選手山口健治は、競輪道を「人の道」と表現している。 選手達の間で決め事とされているものとしては以下のものがある ラインを組む際に、追込選手並び決め基準として、地区つながり先行選手との間に差がない場合直近4ヶ月平均競走得点上の選手有利な番手を得る 先行するライン番手※1追込番手あるいは3番手から最後直線のみで一気ダッシュする戦法選手は、外側捲って来る選手に対して車体振って牽制するか、いざというとき体当たりをしてブロックしなければならない 上記の際に、ライン三番手の選手は内を閉めて※2イン突かれる(※3)のを防ぐ。また、自らインをつくこともしない 先行するライン番手選手は(三番手でも)インで他の選手に競られた場合アウト競り(※4)続けなければならない(一旦、先頭立って先行選手迎え入れてイン競るのは他のラインに隙を付かれるため) 先行するライン番手選手は、他の選手後ろから来ない場合は、最後直線達するまで先行選手抜き行かない。(これは先行選手にとっては最も重要なアドバンテージである。このことにより脚力温存できる。) 先行争い敗れ失速し選手は他の選手の邪魔にならないように後退する 二分戦(先行選手が2名しかいないレース)の場合その先選手同士並列してマイペース走ってはいけない。ライン後続裏切行為になる。本来はラインを組むべき選手同士どちらも先行選手だった場合やむなく二分戦となり先行争いを行わなければならない選手練習仲間同地区選手ということがある。しかし、そのような行為はほぼ絶対に禁止されており、ほとんど見かけることは無い。 2020年夏季において、コロナ対策のために同地区あっせん及び7車立てレースがA級、S級戦でも多く導入された。その際に、練習仲間同士二分戦が多発することになったが、上記戦法禁忌とされ、並走マイペースで行うということはされていない。 もっとも競輪道に対す考え方選手個々によって差があり、またレースの種類勝ち上がり・負け戦)によって選手動き方変わってくる。 またファンとの間で決め事とされているものとしては以下のものがある 大本命先行選手ライン番手選手のために、わざと無理な先行をして着外、つまり車券関係しない順位になってはいけない 競走前の顔見せ(※5)で競り表明した場合、必ず1回競りにいかなければならない 先行1車の競走先行選手1人競走)では必ず二番手競りに行くか、いちかばちかその先選手相手追込選手先行捲り競走を動かさなければならない 一本棒(※6)で最初から最後まで何の動きも無いレースにしてはならない 競走前の顔見せ見せたライン並びと違う並びを、本番競走最初からやってはいけない 顔見せ事前コメントと違うライン並び行なってならない。これは、古く顔見せでの並び変更許されたが、最近は電話投票前日発売などで事前に投票するファン増えたことによる。但し事前に顔見せ決める」とコメントすることは許される。他に、中野浩一は特に先行選手に対して「『○○さん(自分マークしてくれる選手)のために駆けます(目一杯先行します)』と言わないように!」と指導している。 (※1番手二番手先行および捲り選手直後位置番手直後三番手。 (※2)内を閉める=後続内側か抜かす反則判定される位置を走ること (※3)インを突く=ルールのっとり内側か追い抜く行為 (※4)競り併走状態で追込選手互いに体当たり行ない相手スピードを落とす行為 (※5)顔見せ=前の競走終わった直後行なわれる次の競走に出る選手試走 (※6)一本棒=先選手から最後尾まで風の抵抗避けるため一列になる状態。「一列棒状」ともいう。 上記上げた行為どちらもルールブック明記されているルール違反ではなく、ただちに問題になることは滅多にないものの必ず反響呼び施行者職員から注意受けたり選手の間でも仲間はずれにされる。また競輪場から競走あっせん競走参加要請)をされなくなる事実上制裁を受けることもある。トップスターでも時折こうした行為があり、ファン記憶残り語り継がれているものもある。あっせん仕組みについては競輪選手の項を参照同様の選手道は競艇においても存在しているし、ロードレースにおいても暗黙の了解多数存在している(詳しくは「ロードレース (自転車競技)」の「暗黙の了解」の項を参照)。ただ、競輪はこうした選手間の立場による要素他の競技よりも多いとされており、これが競輪知らない人から見た場合予想難解さ生んでいる側面もある。 競輪競走では選手競走中に競り」や「張り」として頭突き肘打ち体当たりなど行っているが、同じ自転車競技サイクルスピードウェイ同様にある程度までは許容されている(ただしインターナショナルルールでは事実上規制される)。これは競輪創世紀からのルール形成において不問にされていたことが現在まで続いているもので、時より選手同士による激し競り合いが起こる場合あり物議を醸すこともあるが、インに詰まらされた場合脱出策や、後方から迫る選手速度を落とすためなど戦略的に利用できる側面大きい。明らかなルール違反であり競輪道(選手道)に反するものとして「金網ブロック」がある。これは文字通り後方から進んでくる選手ブロックする際に、バンク外周フェンス金網近くまで自分車体持ち上げて相手選手をよりフェンス近く走らせる威嚇行為である。大変に危険な行為であり、故意相手フェンス激突させた場合悪質失格とされあっせん停止処分等もあり得る。昔はこの行為ですら合法だったが、選手同士遺恨を残すこともしばしばあり、ブロック行為寛容であった時代ですらルール違反とされることになった競輪選手競走グレード対応した競走得点、マイナス計算となる失格点等によって「級班付けが行われる。規定点数獲得できなければ事実上競輪選手として資格剥奪される。したがって、「点数かかっている」選手がいる場合ラインここぞとばかりに結束し点数勝負選手勝利をもたらそうとするケースがある。その際要注意であるとともに、ことギャンブルという視点捉えた場合チャンスでもある。

※この「競走における競輪道」の解説は、「競輪」の解説の一部です。
「競走における競輪道」を含む「競輪」の記事については、「競輪」の概要を参照ください。

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