競艇選手の収入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 22:19 UTC 版)
収入のほとんどはレースから得る賞金と手当となるが、平均年収は約1600万円ほどである。新人選手などB2級で出走回数の極端に少ない選手では300万円未満であるが、A1級のトップクラスともなると1億円以上稼ぐ選手は珍しくなく、年間獲得賞金額の過去最高は2002年の植木通彦による2億8393万円である。女子選手に限れば、平均年収は1000万円程度で、2021年は賞金女王の遠藤エミが6439万8000円、次点の平高奈菜が5425万7000円、20番目の宇野弥生でも2642万1000円をそれぞれ獲得した。 賞金はレースや着順によって異なるが、最も低いランクである一般競走の場合は、当該競艇場における舟券の売上額によって「2号賞金場」と「1号賞金場」に分けられ、それぞれ賞金額が異なる。基本的には「2号賞金場」の方が賞金額が高い(2020年現在一般競走の優勝戦の1着賞金額は、2号賞金場が98万円なのに対し、1号賞金場は74万円)。 選手の収入には、賞金以外にもレースに参加することで得られる「完走手当」や、節間でフライング等のスタート事故が起きなかった場合に選手全員に支給される「無事故賞」、ナイター競走時に発生する「ナイター手当」などの「特殊賞金手当」がある。これらの各種手当は(宿舎の売店等での購入額を精算した上で)競艇場で選手に対し現金で支払われるが、賞金は原則として選手の個々の口座への銀行振込である。 なお、賞金を辞退したり寄付することも可能であり、その場合は例外的に銀行振込は行われない(2015年の第62回全日本選手権競走で優勝した守田俊介は優勝賞金3500万円を全額日本財団に寄付する意思を示したため、優勝賞金は同財団が直接受け取ったことから、銀行振込が行われなかった)。 選手引退時には、日本モーターボート選手会が運営する共済制度(特定保険業)により退職金に相当する「退会一時金」が支給されるほか、一定期間「慰労給付年金」が給付される(ただし年金については、選手会の在籍年数によっては受給できない場合もある)。
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