競走の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:41 UTC 版)
「第1回東京優駿大競走」の記事における「競走の展開」の解説
当時の目黒競馬場は右回りで1周1600mであり、現在の東京競馬場と異なる。第2コーナーからスタートし、向こう正面、3、4コーナーを回って正面直線を抜け、1コーナーから順にもう1周してくるコースであった。 バリアーが上がってスタートした直後に内枠からワコーが飛び出し、後続を2馬身リードして最初の第4コーナーを回ると、2番手からワカタカが外を回って先頭に出た。しかし、アサハギの徳田騎手が強く手綱を絞り、抑えているにも拘らず、その意に反してワカタカに並びかけてしまう。そのワカタカの函館騎手は手綱を抑えたままである。ワカタカとアサハギが先頭を争いながら1周目の直線を抜けると、2、3馬身ずつ離れて先頭ワカタカ、アサハギ、ワコー、レイコウの順でコーナーを回り、向正面では再び半馬身ほどの差になった。 しかし第3コーナーからワカタカがスパートし、最終の第4コーナーを回る頃には2番手のアサハギ・ワコーに5馬身と差を開き、そのまま直線に向いても後続の追走を許さずそのまま先頭でゴールした。4馬身遅れた2着には後方から内側を通って追い込んだオオツカヤマが入った。優勝タイムは2分45秒2/5で、雨による不良馬場であることを考慮すればかなり優秀なタイムだった。 下総御料牧場のトウルヌソルの産駒と小岩井農場のシアンモアの産駒が1、2着となり、それまで主流だったチャペルブラムプトンやガロンといった種牡馬の産駒から、新鋭のトウルヌソルやシアンモアといった種牡馬への世代交代を象徴する結果となった。
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