独立飛行第1中隊とは? わかりやすく解説

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独立飛行第1中隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 10:01 UTC 版)

あきつ丸」の記事における「独立飛行第1中隊」の解説

上述通り対潜戦重大事項として受け止めていた帝国陸軍陸軍航空部隊・陸軍船舶部隊)では、1943年後半護衛空母搭載対潜哨戒機構想と時を同じくして同対潜要員拡充が行われていた。その操縦者としては、既に学生航空連盟民間飛行学校にて操縦士免状取得した操縦経験者たる大学出身者選ばれ、計20名は特別操縦見習士官1期)の対潜要員学生として同年末頃に下志津陸軍飛行学校入校した。教育操縦では基本練習機による初等練習から始まり三式連絡機慣熟飛行を、また対潜哨戒教練等を受け、下志津陸軍飛行学校銚子分教所では「KX」を用いた模擬発着訓練十分に実施している。なお、この模擬訓練時に銚子特有の強風煽られ着陸失敗三式連絡機と「KX」を破壊した操縦者1名が(技量不足として転出したのちに)特攻隊要員となっている。この銚子分教所で教程終えた対潜要員20名の内9名が「あきつ丸」乗組の操縦者となった1944年6月、「あきつ丸船上において三式連絡機運用する飛行部隊として、中隊長隊長)以下10からなる独立飛行第1中隊(軍隊符号:1Fcs)が新たに編成された。1Fcs長は、下志津陸軍飛行学校にて対潜要員学生教官であった寺尾陸軍大尉陸士55期)、部下隊員9名は全て特操1期陸軍少尉である、操縦者全員将校飛行部隊であった加古川陸軍飛行場移動した1Fcsは改装中の「あきつ丸」にて模擬発着訓練実施こののち岩国海軍航空隊出向き柱島泊地にて大竹海軍潜水学校協力を受け同年春頃から夏頃にかけて実際潜水艦用いた本格的な対潜哨戒訓練行っている。この広島湾上の訓練中、1Fcsの碓氷少尉操縦機にエンジン故障発生、同泊地停泊中の空母隼鷹」を発見した少尉無線で「隼鷹」に対し緊急着艦要請行った断られ仕方なく隼鷹左舷部へ不時着水する事故起きている。この事故機は「隼鷹」のクレーンによって引揚られたが、ワイヤー固定位置が悪いために主翼折れ廃棄扱いとなったまた、3日ほど機体飛行甲板上に置かれていたが、「隼鷹」の呉入港時に一緒に持って行かれてしまったため行方不明となっている 7月30日改装終了したあきつ丸」は宇品帰還し1Fcsと三式連絡機8機は乗船輸送任務兼ねていたために小豆島天保山経て小樽向けて出港この道中1Fcsは太平洋上にて爆雷投下試験実施している。小樽昆布積載し宇品帰還した8月6日には門司移動、翌7日から主に門司-釜山航路にて「あきつ丸」は輸送任務、1Fcsは対潜哨戒任務に就く事になった当時の「あきつ丸船上・1Fcsの隊員はかなり自由であり、ある少尉操縦者はよく船内行方不明となり、船長室で船長飲酒していた・無線室寝ていた・医務室軍医からぶどう糖アンプル貰い甘味料としていた。また、航行中ベッド休憩していた週番勤務古参曹長を、週番士官であった少尉操縦者飛行甲板呼び出し1発張り倒した際には、これが上官による「私的制裁」とされ中隊長寺尾大尉少尉行動咎めている。咎められ少尉逆に中隊長反論した結局この少尉処分下される事はなく、この様中隊長部下束縛していなかった。船上機上にて隊員らによる記念写真撮影盛んに行われている。 「軍服 (大日本帝国陸軍)#昭和18年制式」も参照 なお、1944年中頃当時帝国陸軍は「航空胸章航空関係する将兵用)」と「航空用特別胸章航空機搭乗する将兵用、俗称空中勤務胸章)」、船舶部隊に「船舶胸章船舶関係する将兵用)」を制定し佩用資格のある航空部隊ないし船舶部隊陸軍軍人軍服の右胸にこれら胸章佩用していたが、「あきつ丸」の1Fcs操縦者航空・船舶の両部隊に属する関係から、唯一これら3種類の胸章佩用する特別な存在であった

※この「独立飛行第1中隊」の解説は、「あきつ丸」の解説の一部です。
「独立飛行第1中隊」を含む「あきつ丸」の記事については、「あきつ丸」の概要を参照ください。

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