炎魔神(パイロ・ディーバ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 08:53 UTC 版)
「輝竜戦鬼ナーガス」の記事における「炎魔神(パイロ・ディーバ)」の解説
炎魔神は、炎の力を司る魔神である。人間の怒りや憎しみを信精波として己の力とすることができる。本編では説明されなかったが、もともとは「変化」を司る者達であり、世界を大きなエネルギーによって変化させ、循環させていく原動力が、本来の炎魔神の力であった。だが、「変化」の過程上で発生する「破壊」に人間が関心を寄せ、そのような面を崇め始めたことで、作中のような破壊の権化という性格が形になっていった。死ぬとその身体は炎となって散っていく。 作中では敵となる炎魔神だが、はるか昔には、当時の炎魔王と竜王は仲がよく、魔精界の危機に際して共同戦線を張ったという逸話もある。 ヴァグーラ 炎魔皇帝にして現魔精霊界王。前魔精界王である竜王ラージャスの衰弱に乗じ、魔精界制覇に乗り出した高位魔神。全身を炎に包まれた巨人の姿をしているが、あまりに炎が激しいため巨大な火の玉状になっている。 竜王の娘マナーサを強引に妻とし、魔精界を制覇した後は人間界を狙っている。竜輝にとっては母方の祖父なのだが、愛娘の息子であるはずの彼に対しては、「ナーガス伝説の体現者」という一面以外には、一片の関心すら抱いていない。 ナーガス伝説については、ナーガスを産み出す要である娘エスリーンの家出に狼狽える、対抗してギレウスという抹殺者を用意するなど、動じていない風を装いながらも内心は気に病んでおり、この点に関してはギレウスのセリフに曰く、「ケツの穴が小さい」ということになる。 最終決戦においてラージャスとの戦いでさえ見せなかった真の力と自身の城を破壊するほどの超巨体を露わにし、六将軍全ての技を含む超絶の攻撃力を振るった。 冷酷無慈悲な典型的圧政者ではあるが、唯一、娘のエスリーンに対してだけは優しい父である。その立ち位置はケルト神話のバロールに対応する。使用技焦熱結界 炎の剣 マグマ 豪炎流星雨 全てを飲み込む火炎の嵐 ギレウス ヴァグーラの息子で、炎魔神と水魔神のハーフ。エスリーンとは母親違いの弟で竜輝の叔父にあたる。 エスリーンに逃げられたヴァグーラが、彼女にナーガスを生み出され、自らを破滅させられる危機に陥った際の最後の切り札として、自身が暗黒竜族の娘との間にもうけた最強の懐刀にして生まれながらの暗殺者、輝竜戦鬼抹殺者(ナーガスエリミネーター)。不羈たる「諸刃の剣」として、父親にさえも恐れられている。 ナーガスが現れるまでは、人間界にて信精波を確保する任務に付いており、婆倶羅教団の教祖・及川加茂の養子として「及川秀鬼(おいかわ ひでき)」を名乗っていた。 その出自と期待された役割から、皇帝の息子でありながら存在を外部に知らされることなく、ナーガスを迅速確実に抹殺するための「生ける兵器」として、炎界の辺境で戦いだけを叩き込まれ続けた。その境遇に加えて、自身を「母を炎の神力で焼き殺した末に生まれた存在」と吹き込まれていたため、ヴァグーラやナーガスを始めとしたこの世の全てを、何よりも母を殺した己自身を呪い、憎悪している。 ただし、凄惨極まる生を強いられ、憎しみに囚われてはいるものの、闘いには堂々と臨み、口先だけの約束はしないなど、非情ではあっても卑怯ではなく、魔神の戦士としての矜持を失わない、誇り高い男である。また、誰からも己を顧みられずに育った境遇から、母を慕い、愛と友情を求めて止まない、立場に相応しからぬ優しさと弱さを秘めている。 魔神としての姿は「黒いナーガス」というべき容貌である。姿が似ているだけでなく、同じく炎魔神の父と暗黒竜族の母を持つため、胸元には竜族の証である龍玉を持ち、本来なら炎魔神と水魔神双方の魔神力を振るうことができるが、憎しみだけを注がれてきた生い立ちとそれを決定的とする母殺しのトラウマに起因し、愛情に由来する水魔神の神力を行使できない。 覚醒からまだ長くないナーガスを緒戦では完全に圧倒するが、ある意味自己の存在理由そのものであるナーガスのひ弱さに憤慨を覚え、相応しい敵手として力をつけさせるため、また自身が用済みとして始末される事態を避ける保険の意味も兼ねて、竜輝を魔精界へ飛ばした。 ナーガスの力を得てヴァグーラに取って代わろうと企むが、夢の世界でナーガスを助けようとする沙智と顔を合わせたことをきっかけに、その体と心に変調を起こしていく。実はギレウス自身は知らされていないが、火水の神力のバランスが崩れていることで長くは生きられない状態にある。 ナーガスの水竜渦動衝を喰らって粉々になり、一度は完全に死亡するものの、傷つきながらも残った龍玉から、モリガンの胎内で再生(と言うより、新しく産み出してもらい新生)され復活を果たす。同時に、彼女の死をも恐れぬ献身から愛する想いとその強さを実感したことでトラウマを払拭、神力の調和も取り戻し、水の力も行使できるようになった。 最終決戦ではギレウスの参戦が状況を決する形となり、彼もまた『炎の孫』としてヴァグーラを斃す、ナーガス伝説の体現者となった。 終戦後はモリガンと共に(おそらく彼女が望んだとおり)何処へともなく去った。使用技火炎弾 閃射炎弾 飛転斬鱗 竜騎槍鱗 炎竜焼牙 豪炎流星雨 水竜盾輪 水竜渦動衝 スグシス ヴァグーラの侍従長ドーベントの部下らしき炎魔神。右目の眼球が飛び出した獣のような姿をしている。ヴァグーラがボレアースを刺客としてナーガスに差し向けた際、その監視役として派遣された。 輝安を人質としてナーガスを倒そうとするが、その卑怯な振る舞いを嫌ったボレアースに殺された。名前の由来は、登場してすぐ死ぬから。 グライマー 炎界でも六将軍に次ぐ実力と残忍さを持ち合わせると恐れられる、炎魔神。炎に包まれた馬の姿をしている。人間界の富士五湖近辺に繋がる越界の鏡を監視していたが、手下の地魔神を捨て石とした後に自らナーガスに戦いを挑む。 小型の馬の形をした探索・監視用の分身メダマウマーを多数放出し、周囲を捜索させることができる。水魔神の必殺技を身につけたナーガスに一度は敗れ去るがウエウエテオトルの原初の火により復活する。名前の由来は英語「残忍な者 (grimmer) 」。使用技炎騎突撃衝
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