永井家・松平家とは? わかりやすく解説

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永井家・松平家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:28 UTC 版)

三島由紀夫」の記事における「永井家・松平家」の解説

永井氏系譜武家家伝三島は〈私は血すぢでは百姓サムラヒ末裔〉として、〈サムラヒ〉の血脈を永井家・松平家に見ている。 映画人斬り』(1969年)で、薩摩藩士・田中新兵衛の役を演じた時には、〈新兵衛が腹を切つたおかげで、不注意の咎で閉門を命ぜられた永井主水正曾々孫が百年後、その新兵衛をやるのですから、先祖は墓の下で、目を白黒させてゐることでせう〉と林房雄宛て綴っているが、この高祖父永井主水正〉が、三島祖母夏子祖父にあたる永井尚志である。 永井尚志は、長崎海軍伝習所総監理(所長)として長崎製鉄所創設着手するなど活躍し徳川幕府海軍創設甚大な貢献をなして、1855年安政2年)、従五位下玄蕃頭叙任した人物である。 尚志はその後外国奉行軍艦奉行京都町奉行となり、京摂の間、坂本龍馬志士とも交渉持った1867年慶応3年)に若年寄となり、戊辰戦争では、箱館奉行として榎本武揚と共に五稜郭立て籠り官軍敗れて牢に入った明治維新後は解放され元老院大書記官となった大屋敦夏子の弟)は祖父永井尚志について、「波乱富んだ一生送った祖父は、政治家というより、文人ともいうべき人であった徳川慶喜公が大政奉還する際、その奏上文を草案した人として名を知られている。勝海舟なども詩友として祖父兄事していたため、私の昔の家に、海舟のたくさんの遺墨のあったことを記憶している」と語っている。 永井亨(夏子の弟で、経済学博士人口問題研究所所長)によると、尚志は京都では守護職松平容保会津藩主)の下ではたらき近藤勇土方歳三以下の新撰組面々にも人気があったとされる晩年の尚志は、向島岩瀬肥後守という早世した親友別荘入り岩瀬のことを死ぬまで祭祀していたという。 夏子の父永井岩之丞は、1846年弘化2年9月永井家一族幕臣三好山城守幽雙の二男として生まれ永井尚志養子となった戊辰戦争では品川脱出し、尚志と共に函館五稜郭立て籠って戦った維新後は、司法省十等出仕を命ぜられ、判事控訴院判事経て1894年明治27年4月大審院判事となった人物である。 岩之丞は、水戸支藩宍戸藩藩主松平頼位三女松平(のちに高)と結婚し、六男六女を儲けた松平高の母・糸(佐藤氏の娘)は松平頼位側室で、新門辰五郎の姪であった松平頼位長男松平頼徳天狗党の乱の際に幕府から切腹命じられ33歳死んだ人物である。夏子祖父にあたる松平頼位先祖辿っていくと徳川家康になるため、三島夏子家系松平家通じ徳川家康の子孫となる。 岩之丞の六男・大屋敦父親について、「厳格そのもののような人」で、「子供教育については、なにひとつ干渉しなかったが日常起居古武士のようであぐらなどかいた姿を、ただの一度見たことはなかった」と語っている。 三島曾祖母・高の写真印象を、〈美しくて豪毅女性〉とし、〈写真で見る晩年面影からも、眉のあたりの勝気さはやか感じと、秀でた鼻と、小さなつつましい形のよい口とが、微妙で雅趣のある調和示してゐる。そこには封建時代女性特有なストイックな清冽さに充ちた稍々非情な美が見られるのである〉と表現している。 永井家系図 良将 将門 桓武天皇 葛原親王 高見王 平高望 良兼 公雅 致頼 致経 致房 長田行致 政俊 (6代略) 直重 白広 重後醍醐天皇 宗良親王 興良親王 良王 大橋信重 定広 広正 重由利姫 正直 直隆 正似 正治 正次 (5代略) 匡威 匡温 壮吉荷風永井直勝 尚政 尚庸 直敬 尚方 尚恕 尚友 尚徳 尚志 阿部正勝 女 岩之丞 壮吉 なつ 高 平 平岡公威三島由紀夫平岡定太郎 亨 啓 繁 大屋敦 鐘 愛 千恵 清子 文子 永井尚志系図 藤原鎌足 不比等 房前18代略) 本多助秀 (27代略) 乗友 乗羨 松平乗真 盈乗 乗穏 女 乗尹 女 永井尚志 永井岩之丞系図 加賀美遠光 小笠原長清 長房 (22代略) 三好雙 岩之丞 永井尚志 松平家系図 秀忠 家光 家綱 綱吉九代略) 慶喜 徳川家康 義直 松平頼重宣 光圀 頼房 松平頼元 松平頼隆 松平頼利 頼道 頼慶 頼多 松平頼雄 頼敬 頼筠 壮吉 頼救 太田資原 頼徳 なつ 定三郎 雪 平 平岡公威三島由紀夫) 頼位 珽 平岡定太郎 美津子 頼安 亨 倭文重 平岡千之 高 啓 繁 岩之丞 大屋敦 頼平 鐘 艶 愛 鋭 千恵 清子 文子

※この「永井家・松平家」の解説は、「三島由紀夫」の解説の一部です。
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