機能・特性とは? わかりやすく解説

機能・特性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 19:18 UTC 版)

トランジスタ」の記事における「機能・特性」の解説

バイポーラトランジスタ 詳細は「バイポーラトランジスタ」を参照 P型N型半導体接合したもので、エミッタ・ベース・コレクタと呼ばれる端子を持つ。一般に、ただ「トランジスタといえば、このタイプを指す。P型両端N型挟んだNPN型、N型両端P型挟んだPNP型があり、ベース - エミッタ間を流れ電流によって、コレクタ - エミッタ間の電流制御する右図回路記号参照)。特性等しNPN型とPNP型の一組(例:2SC1815・2SA1015)をコンプリメンタリと呼ぶ。材料ゲルマニウム使われていた1960年代初期PNP型がほとんどであったが(このため真空管回路とは逆にプラス電位接地されていた)、シリコン使われるようになった1970年代以降は、真空管回路同様にマイナス電位接地するNPN型が主流になる。 電界効果トランジスタ (FET) またはユニポーラトランジスタ 詳細は「電界効果トランジスタ」を参照 ゲート電圧チャネル電界)によって制御する方式トランジスタである。ゲート電極半導体酸化物絶縁を介しているものを特に MOSFET という。 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ (IGBT) 詳細は「絶縁ゲートバイポーラトランジスタ」を参照 ゲート部に電界効果トランジスタ組み込まれバイポーラトランジスタである。電圧制御大きな電力取り扱えるので、大電力のスイッチング(たとえば電車電気機関車モーター制御装置など)に使用されている。 トレンチMOS構造アシストバイポーラ動作FET (GTBT) ビルトイン電位によるチャネル空乏化と、キャリア注入による空乏層解消及び伝導度変調により、遮断状態はFETのように動作するにも関わらず導通状態ではFETバイポーラトランジスタ混成したような動作となるトランジスタである。 ユニジャンクショントランジスタ (UJT) 詳細は「ユニジャンクショントランジスタ」を参照 2つベース端子を持つN型半導体エミッタ端子を持つP型半導体とを接合したもので、サイリスタトリガ素子として開発された。安定高出力パルス得られる3つの電極を持つためトランジスタという名前があるが、本質的にトランジスタとは無縁な1つ接合し持たない構造(単接合)の、ユニークな半導体素子である。後述PUT台頭により姿を消したプログラマブルUJT (PUT) 詳細は「ユニジャンクショントランジスタ」を参照 動作特性可変としたUJTUJT同様、サイリスタトリガ素子として開発された。本質トランジスタではなく、これ自体4つ接合をもつNゲートサイリスタである。既に日本メーカー製のものは全て製造中止となっている。 フォトトランジスタ 光信号によって電流制御するトランジスタである。パッケージには、光を透過する樹脂またはガラス用いられ一般的には光線入力ベース電流代用するため)ベース端子の無い二端子素子形状となっている。主に光センサとして用いられる同一パッケージ中に発光素子組み合わせて封止したフォトカプラは、電源系統の違う回路間で絶縁保ったまま信号伝達するのに用いられる静電誘導型トランジスタ (SIT) 静電誘導効果利用したもので、チャネル抵抗極限まで減少させるためチャネル短くし、チャネル電流飽和しないようにしたものである。高速動作・低損失で、信号波形忠実な増幅が可能である。 ダーリントントランジスタ 詳細は「ダーリントントランジスタ」を参照 バイポーラトランジスタ一種電流増幅率を大きくするためにトランジスタ出力別のトランジスタ入力とする接続法ダーリントン接続というが、1つパッケージ内でこの接続行い外観としては一般トランジスタ同様なものをダーリントントランジスタと呼ぶことがあるパワーバイポーラトランジスタ 電動機制御など、特に大きな電力kWキロワットオーダ)を取り扱うために開発されバイポーラトランジスタのこと。単にパワートランジスタとも呼ばれPTr略される電気鉄道インバータ装置チョッパ装置スイッチング素子として利用され実績もあるが、鉄道用インバータ装置として使うには耐電圧性能足りないため降圧処置が必要であり、コスト面で不利であったため普及しなかった。バイポーラトランジスタ電流制御型(ベース端子に流す小さな電流コレクタ - エミッタ間の大きな電流制御する)なので、取り扱う電流大きくなれば駆動回路大規模になる。特にスイッチング用途においては2000年代入り、さらに特性がよく電圧駆動型のパワーMOSFET絶縁ゲートバイポーラトランジスタ (IGBT) に置き換えられつつある。

※この「機能・特性」の解説は、「トランジスタ」の解説の一部です。
「機能・特性」を含む「トランジスタ」の記事については、「トランジスタ」の概要を参照ください。

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