最上家一門
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 17:49 UTC 版)
「独眼竜政宗の登場人物」の記事における「最上家一門」の解説
最上義光(もがみ よしあき) 演:原田芳雄 山形・最上家当主。お東こと保春院の実兄。伊達家と並ぶ奥羽の名門で、政宗の実の伯父だが宿敵。 政宗の父・輝宗が当主だった頃は彼もまだ若く、一端の武将らしく天下への野心もあったが、政宗が伊達家の当主となった頃には秀吉により天下の趨勢が固まりつつあり、それをあきらめ家康のとりなしで小田原に参陣した後は豊臣政権にうまく取り入ろうとする。政宗が信長を気取り奥州の周辺諸国に対し、積極的に勢力拡大を図ろうとすることを苦々しく思い、揚句には助けを求めてきた義姫を心理的に攻め立てて政宗暗殺を唆し、毒殺未遂を起こさせた末に小次郎と親子の縁を失わせた。 中盤では愛娘・駒姫を想う心優しい父親という描写が時間をかけて描かれた。さらに晩年の義光と義姫との対話の場面で、義光は政宗に武将としての器量で負けたと述懐するが、義姫は義光が庄内を開墾したことを例に挙げ、内政に力を注いだことなどの功績を称えた。 また、最愛の娘・駒姫や最愛の妻・大崎御前や嫡男・義康を失ったことを悔やみ、自分の謀略で政宗との親子の縁を断ち切らせたことをお東に詫びる一幕も見られた。遺言で政宗の野心的な行動が家康から危険視されており、政宗の立場も決して安泰ではないと忠告すると共に、自ら招いた最上家内紛の火種を案じ政宗に後事を託した。 最上義守(もがみ よしもり) 演:今福将雄 義光・義時・お東の父。政宗・小十郎・義康・義親・駒姫の祖父。嫡男の義光とは確執があったといわれ、次男義時を擁立して義光と家督相続で対立した。 死ぬ前に娘のお東とその夫・輝宗と義光を呼び、先の戦での身内同士の争いの虚しさを説いて輝宗と義光に共に手を携えることを誓わせ、その生涯を閉じた。義守の出番は臨終時のみで、その他の場面では義光やお東らの口からその動静が語られるのみである。 義守の妻(演:東郷晴子)も登場したが、正室か側室かは不明。 最上義康(もがみ よしやす) 演:畠山久(少年時代:大沢秀高) 最上義光の嫡男で、母は大崎御前。家親・駒姫とは同腹の兄妹。政宗の従兄弟で伊達家の小次郎(竺丸)とは同い年。 摺上原の戦いの勝利後、黒川城に移ったお東(保春院)が実家の最上家に小次郎を連れて帰ってきた時に、義光は彼に義康を紹介し、懇意になるよう勧めていた。上杉との合戦の際は援軍を求め、政宗の母・保春院(お東)の書状を持って伊達陣中に伺候し、これにより政宗に最上家へ援軍を送ることを決意させた。家臣の讒言により無実の罪で誅殺されたが、自らの無実を訴える起請文を遺していた。 最上家親(もがみ いえちか) 演:堀広道 最上義光の次男で、母は大崎御前。義康・駒姫とは同腹の兄妹。 家康の小姓として傍らに侍るが、同母兄・義康に代わる最上家の後継者とするべく、義光は実家に引き取ることを家康に要請。その際、家康から政宗について問われた家親は「なかなか本心を見せず、つかみどころがない」として彼を「鰻」と評した。それを聞いた家康は山形に戻ることを許可し、伊達家の内情を探り政宗の尻尾を捕まえるよう指示する。 こうして最上家を継ぐが、景綱の台詞によれば「御父君(義光)と似ても似つかぬ暗君」。内紛の果てに異母兄弟の義親を自刃させるが、自らも側室(演:吉宮君子)に刺殺される。最上家は内部崩壊し、政宗の力でもどうする事もできなかった。 最上義時(もがみ よしとき) 演:山口芳満 義光の弟。父・義守は一旦は嫡男・義光に家督を継がせたが、義光の振る舞いを危惧してこの義時を擁立しようとした。そして兄・義光に対し謀反を起こすが捉えられ、義光の前に引き出され斬罪に処された。 駒姫(こまひめ) (駒姫 → 伊万) 演:坂上香織 義光自慢の美貌の末娘、母は大崎御前。義康・家親とは同腹の兄妹。秀次の側室。劇お東の弁によれば、義光は彼女を伊達家の竺丸(小次郎)に嫁がせたいという申し出をしたが、輝宗はその話を断ったという。その後、秀次の目に留まりその側室となるが、秀吉の命で秀次は切腹、その妻妾子女39名が処刑される。義光は必死で愛姫に頭を下げ、北政所のとりなしを請い駒姫を救おうとするが、その甲斐も無くわずか15歳の姫は斬殺され非業の死を遂げる。その死が最上家の崩壊と滅亡の始まりである。 天童御前(てんどうごぜん) 演:小林かおり 義光が攻め立てた天童家出身の義光の側室。劇中では先妻のように描かれている。義光が彼女の実弟を攻めたことが原因で精神錯乱を起こし亡くなっている。 大崎御前(おおさきごぜん) 演:岩本多代 最上家の親族・大崎家出身の義光の正室。義康・家親・駒姫の母。劇中では後妻のように描かれている。娘・駒姫の死を聞き、嘆き悲しみのあまりその後を追って自害した。
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