日本国外への譲渡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 17:17 UTC 版)
JR九州・オハネ25形2両の内、1998年に1両・2005年に1両がタイ国鉄に譲渡されている。 2008年に、JR西日本からタイ国鉄に対し、廃車となった24系寝台車計28両が譲渡された。日本から譲渡された寝台客車の保有台数では最も多い。タイの鉄道は1メートル軌間であるため台車の改造を行っており、低床ホームに対応するためのステップ増設・タイ国鉄の汚物処理事情とタイの排泄習慣に合わせたトイレ改造(汚物タンクの撤去、およびタイ式トイレシャワーの設置)・塗色変更(当初の塗色は妻面を警戒色に変更。側面は日本時代と同じ塗色であった)等の改造が行われた。また、24系には床下発電機が設置されたため車両単位で使用できる。全長・全幅等が従来のタイ国鉄の車両限界を超えるため、当初は運用区間が限定されていたが、北線での運用開始を機に車両限界は許容された。 また、2008年4月30日付でJR北海道車は廃車扱いとなり、ミャンマー国鉄に譲渡されている。 当初は14系座席車と寝台車が「JRクラス」として、南線のバンコク - トラン間の急行第85・86列車に、24系が北線のバンコク - チエンマイ間を結ぶ寝台特急第1・2列車に投入された。しかし、前者は2009年10月のホアヒン脱線事故で一部が廃車となり、これ以後14系・24系ともに南線の運用からは外れている。現在14系座席車は定期運用を持たず、クルンテープ駅構内に留置されている。 北線の寝台特急第1・2列車は「ナコンピン号」の愛称が付され、外国人旅行者や富裕層をターゲットとしたタイ国鉄の看板列車であるが、その後、同列車の使用車両が韓国大宇重工業製のANS40形客車に置き換えられた。その後は、同区間の第13・14列車に転用されて現在に至る。2012年頃より、14系・24系客車はエアコンの換装を伴う車体保守工事を受けており、同列車の編成は従来型の寝台客車と14系・24系の混結となっていたが、2015年3月現在、1編成が14系・24系寝台車を主体とした当初の編成に復帰している。(但し荷物車と食堂車は従来車が連結されている。14系・24系の食堂車はタイ国鉄には譲渡されていない) また、2009年から東北線南ルートのバンコク - ウボンラーチャターニー間に運転される第67・68列車の一部にも14系・24系寝台車が連結されていたが、2013年3月頃から14系・24系は運用から外された。現在、24系は紫色系ツートンカラーのタイ国鉄新塗色に変更されつつある。 2010年11月には、JR西日本から1両がマレーシア鉄道公社へ譲渡され、同年11月15日から16日にかけて14系座席車7両と共に下関港に陸送された。2011年12月16日より、KTMインターシティにおいて「マラヤンタイガートレイン」(マレーの虎の意)として、JBセントラル駅 - トゥンパ駅で営業を開始したが、現在は運休しており、グマス駅構内に留置されている。 2015年11月には、JR東日本の24系客車27両がアフリカへ有償譲渡されることとなり、所属元の青森車両センターから秋田港駅へ輸送された。当初は貿易代理店を通じてコンゴ民主共和国へ輸出される予定だったが、海外への輸送はされておらず、2021年7月時点では秋田港駅での留置が続いている。 海外譲渡車両一覧は、以下の通りである。 1998年譲渡車(元JR九州車)オハネ25形 :139(タイ国鉄A.N.S239) 2005年譲渡車(元JR九州車)オハネ25形137(タイ国鉄A.N.S237) 2008年譲渡車(ミャンマー国鉄譲渡分は元JR北海道車、タイ国鉄譲渡分は元JR西日本車)オハネ24形504(ミャンマー国鉄) オロネ25形302・304(タイ国鉄A.N.F101・102) 501 - 503(ミャンマー国鉄) オロハネ25型 : 551 - 558(ミャンマー国鉄) オハネ25形76・162・163・165・168・170・171・177・186 - 188・192 - 195・197・199・200・205(タイ国鉄A.N.S105 - 123二代目) 174(JR西日本で2008年廃車[要出典] オハ25形551(ミャンマー国鉄) スハ25形301(タイ国鉄A.P.V301) オハネフ25形137・139・148(JR西日本:2007年度廃車)・301 - 303(タイ国鉄A.N.S240 - 242)((※)うち1両は事故廃車) スシ25形501 - 503・508 (ミャンマー国鉄) 2010年譲渡車オハネフ25形47(マレーシア鉄道公社BSC2003、元JR西日本車) カニ24型501(ミャンマー国鉄、元JR北海道車) 2015年譲渡車(アフリカ、元JR東日本車)オハネ24形7・49(11月2日付) 20(11月9日付) オハネ25形147・210(11月2日付) 152・211・213(11月9日付) 215・220(11月16日付) オハネフ24形19・27(11月2日付) 7・10(11月9日付) 8・15・25(年11月16日付) オハネフ25形125(11月2日付) 117(11月9日付) 202(11月16日付) スロネ24形552(11月2日付) 553(11月16日付) カニ24形102(11月2日付) 25・109(11月9日付) 23・112(11月16日付) (※)参考サイト : タイの地下鉄・都市鉄道(タイの鉄道トピックス)
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