撮影開始とは? わかりやすく解説

撮影開始

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 03:21 UTC 版)

海辺の生と死 (映画)」の記事における「撮影開始」の解説

脚本奄美ルーツを持つ満島監修のもと2015年5月完成し7月にはロケハン行われた舞台ミホ故郷である加計呂麻島押角おしかく地区設定されたが、地区過疎荒廃進んでいたため、奄美大島中心に撮影が行われた。撮影2015年9月29日から10月17日にかけて行われこの際死の棘映画化1990年)で使われ震洋模型使われている。また押角地区言葉再現するため、夫婦息子である島尾伸三台本読み上げる作業協力した作中使われ奄美島唄は、加計呂麻島出身朝崎郁恵歌唱指導当たった。朝崎はミホ過ごした押角地区隣接する花富(けどぅみ)地区出身であり、作中トエが歌う「朝花節」も朝崎の母親同地区採取したのである。本来は押角地区の歌ではないが、島の外の人と契り結んでならないとする歌詞惚れ込んだ越川は、満島相談して採用決めたという。他にも、ミホが敏雄に捧げた奄美方言の歌「千鳥浜(チジュラハマ)」が作中盛り込まれている。 また満島は、朝崎の元で歌唱指導を受ける傍ら実際に奄美向かって現地住民交流重ねた。『文學界2017年6月号のインタビュー満島は「この映画は、島で撮るとはいえ都会人間作る作品です。そこにルーツがあるのは私しかいなかったから、責任持って島を守らなきゃ、と必死でした」と語っている。満島実物体感する自らの役作りについて、「俳優仕事ペテン師だとは思っているけど、うそだけはつきたくない」とし、リアリズム追求する上で必要なものだと述べたリアリズム追求する方針永山も同じであり、満島永山とふたり演技続けられずに止まってしまったこともあると述懐している。また満島は、加計呂麻島過ごした狗神の夢をよく見たとし、これがミホイメージ繋がった述べた。島での撮影について彼女は、「映画の中でなくとも、島に帰ったら島の子の顔になっちゃいます。はじめはみんなから『都会の顔して戻ってきたね』とか言われたけど」と回想しているほか、完成披露舞台挨拶では「映画の撮影しながら故郷戻って上京した13歳からの生活をやり直してるような不思議な感覚でした」と述べた毎日新聞インタビューでは、自分原風景再確認できたと明かした越川は、「奄美の人たちの空気感は、東京から連れて行った人たちでは出せないから」とし、主要キャスト以外は奄美住民を使うことにした。慈父(うんじゅ)として慕われるトエの父には、「沖縄出身で島を知っている人」であることから津嘉山正種選ばれた。また大坪役の井之脇海隼人少尉役の川瀬陽太は、越川信用も厚いキャスティングであった越川島尾敏雄相当する中尉について、「強いマレビトにしたくはなかった」としており、どこか弱々しさ初々しさ匂わせる永山絢斗適役だったと回想している。また永山にとっては実在人物モデルにした初めての役であり、撮影前から頭を丸刈りにする入れ込みようであった永山はこのことについて、「台本には、歌や、細かい自然への描写なんかも書いてありましたけど、そこは想像しできないので、奄美という島に行ってしまうのが早いではないか思って予定よりも早く坊主にして奄美入りました」と回想している。満島加えた5人以外の出演者は、全て俳優ではなく地元住民である。 越川島尾夫妻作品愛読した経験から奄美に深い思い入れ持っており、撮影の上でも「島の時間」を大切にすることを重要視した作中隼人をはじめとした軍人たちが、トエの家で「同期の桜」を歌うシーンは、越川が「奄美乗り込んでいって映画撮影している僕たちの姿を、自戒を込めて描いたつもり」として撮影したのである出演した永山は、「2人だけでなく、島が主役になった作品だと思います島の子供たち始め地元方々にも出ていただいて、島がちゃん映っている作品になっている思います」と回想している。また作品では『死の棘のような狂気ではなく夫婦出会い重要視されたが、朔が煙草を吸うところにトエが迫るシーンだけは、『死の棘』での狂気に至るきっかけとして撮影された。さらに越川は、『死の棘のような雄視ではなくトエ、つまりミホ側から描くことを意識した撮影憲治、照明鳥羽宏文、美術は沖原正純、装飾藤田徹、音響菊池信之担当した衣装デザイン伊藤佐智子担当したが、東京暮らしをしていたミホ合わせ当時資料探し設計されたことが越川によって明かされている。また制作の上では伊藤満島話し合い重ね、「彼女が新しい世界憧れていて、おしゃれが好きだということを表すため」(満島談)の衣装デザインされた。撮影では、長回し多用された。また越川前々から宇波拓に音楽任せたい考えており、宇波奄美楽器使わずに島の音楽再現することに挑戦した

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