国境地帯への侵攻とは? わかりやすく解説

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国境地帯への侵攻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 14:01 UTC 版)

樺太の戦い (1945年)」の記事における「国境地帯への侵攻」の解説

国境北地区守備担当する歩兵第125連隊は、8月9日時点では主力は内路・上敷香にあり、第2大隊だけが古屯でソ連軍備えていた。開戦同時に連隊長小林大佐は、国境付近の分哨や住民後退道路破壊命じ連隊主力率いて北上したソ連軍砲撃を行うだけで進撃着手しなかったため、10日には古屯北西八方山へ布陣終えることができた。住民誘導道路破壊作業は、上敷香に進出した師団参謀指導で、特設警備隊地区特設警備隊中心に進められた。 ソ連軍中央軍道方面からの侵攻は、8月11日午前5時頃に始まった最前線半田集落歩兵2個小隊国境警察28名の計100程度守備兵力ながら、戦車航空機支援されソ連軍先遣隊丸一昼夜阻止した後、8月12日にほぼ全滅した。この玉砕付近日本軍士気高揚もたらし他方ソ連軍には野戦築城レベル半田要塞あったかのように記録させるほど衝撃与えた8月12日昼には、武意加からツンドラ地帯強行突破したソ連軍179狙撃連隊が古屯に進出しはじめたが、訓練用木銃銃剣武装した輜重兵88連隊第2大隊憲兵突撃足止めされている。なお、第5方面軍9日発した積極攻撃禁止命令は、この頃歩兵第125連隊へと届き以後戦術制約ていった8月13日ソ連軍第1梯団は、日本歩兵第125連隊対し軍道上の梯団主力迂回した179狙撃連隊による包囲攻撃開始した日本軍速射砲などではソ連戦車撃破できず、軍道上の師走陣地守備隊大損害を受けて撤退したが、激し抵抗驚いたソ連第1梯団主力数百m前進しただけで防御態勢移行した。古屯の兵舎周辺では、日本歩兵第125連隊第1大隊ソ連軍179狙撃連隊との激戦続いたが、8月16日夕刻までに日本側は大隊長小林貞治少佐、岩貝大隊副官戦死し撤退追い込まれた。8月16日ソ連軍主力火砲213門等を投じた総攻撃再開し、古屯までの軍道開通させたが、主陣地である八方山は陥とせなかった。8月17日から18日頃、日本歩兵第125連隊本部師団からの停戦命令届き自衛戦闘移行した8月18日連隊長小林大佐は軍使派遣して降伏応じた歩兵第125連隊は、8月19日10時武装解除し戦闘終えた北地区日本指揮は、歩兵第125連隊降伏後上敷香にいた第88師団参謀らが実質的に引き継いでいる。中央軍道方面での戦闘の間に、8月17日朝には上敷香の住民避難終わり、その市街地放火ソ連軍20機の空襲全焼している。敷香8月20日放棄され、総引き揚げとなった。内路鉄橋や知取川鉄爆破による防衛構築検討されたが、避難民残っていることから断念された。#全般状況既述のように、前進してきた日本側の師団長師団参謀長らとソ連側交渉結果22日停戦合意成立したまた、中央軍道とは別に8月12日西海岸西柵丹村安別にもソ連軍侵攻があったが、歩兵第125連隊安別派遣隊(1個中隊)などが住民支援受けて対抗した安別派遣隊は、8月20日連隊本部からの停戦命令受けた後も投降せず、他隊の人員吸収して500人で南下した名好町北部至って部隊解散し私服着替えて自由行動をとり、一部北海道の第5方面軍司令部への報告成功している。 北地区戦闘日本軍受けた損害は、戦死568名であった。そのほとんどは古屯周辺戦闘生じた他方ソ連側損害不明であるが、日本軍推定では戦死1千名戦車破壊数十となっている。 なお、日本海軍敷香基地部隊飛行場周辺対空戦闘行っていたが、8月14日夕刻陸軍とは連絡取らず独断大泊基地への撤退決めた北東司令部制止無視して通信設備破壊し、翌8月15日早朝高角砲台などを爆破して大泊基地へと自動車撤退した当初大泊守備する構想だったが、移動中にポツダム宣言受諾知って戦闘放棄し大泊基地部隊とともに海防艦占守」へ優先的に搭乗して北海道へ引き揚げた。ただし、豊原海軍武官府は同行せずに残留し民間人保護にあたっている。

※この「国境地帯への侵攻」の解説は、「樺太の戦い (1945年)」の解説の一部です。
「国境地帯への侵攻」を含む「樺太の戦い (1945年)」の記事については、「樺太の戦い (1945年)」の概要を参照ください。

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