向日町運転所〈大ムコ〉
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「国鉄583系電車」の記事における「向日町運転所〈大ムコ〉」の解説
1975年(昭和50年)3月10日のダイヤ改正で南福岡電車区から254両が転入し本系列の車両基地となった。また転入に際し、検修設備の関係からサロ581形を3号車から5号車へ、サハネ581形を2号車から4号車へ、4・5号車のモハネユニットを2・3号車へ組み替える編成変更を実施。当初は次の列車に充当された。 夜行「明星」3往復京都・新大阪 - 博多・西鹿児島 「なは」新大阪 - 西鹿児島 「彗星」2往復新大阪 - 大分・宮崎 「金星」名古屋 - 博多 昼行「有明」3往復門司港・小倉・博多 - 西鹿児島 「しらさぎ」名古屋 - 富山 「彗星」運用で6年半ぶりに日豊本線運用が再開。 運用に余裕が発生したために臨時「雷鳥」にも投入。 食堂車は全列車営業休止。 寝台組立要員の不足と末端利用者への配慮から「明星」「彗星」の一部車両を普通座席指定車として運用。本改正では「明星」下り1・上り7号「彗星」下り1・上り3号に4両、「明星」下り7・上り1号「彗星」下り3・上り1号に1両設定したが、利用率は芳しくなく1980年10月の改正で指定席運用は廃止。 1978年10月2日ダイヤ改正 夜行「明星」2往復新大阪 - 博多・西鹿児島 「なは」京都 - 西鹿児島 「彗星」新大阪 - 宮崎 「金星」名古屋 - 博多 昼行「有明」3往復門司港・小倉・博多 - 西鹿児島 「雷鳥」4往復大阪 - 金沢・富山 九州方夜行運用が2往復減。 「しらさぎ」運用の終了。北陸本線冬期降雪による遅延のため共通運用となる「金星」への転換作業時間が確保できずに度々遅れや運休が発生し問題化。 「雷鳥」4往復に投入され、サシ581形の営業再開。従来冬期限定で「金星」「しらさぎ」運用に投入されていた耐寒耐雪装備車を含め87両が強化工事を施し充当されることになるが、工期の関係から翌1979年2月28日までは、週末のみ1往復運転とされた。 1980年10月1日ダイヤ改正 国鉄再建計画の一環として、オイルショック以降の鉄道輸送退潮に伴い、夜行列車の供給自体を調整した。この結果、在来の20系を置換えた新型客車のみでの運行で輸送需要がまかなえるようになり、居住性・メンテナンスなどに難のある寝台電車の必要性が薄れており、向日町配置車は夜行定期運用が減少した。 夜行「明星」新大阪 - 西鹿児島 「なは」新大阪 - 西鹿児島 「彗星」新大阪 - 宮崎 「金星」名古屋 - 博多 昼行「有明」2往復小倉・博多 - 西鹿児島 「にちりん」2往復小倉・博多 - 宮崎 「雷鳥」4往復大阪 - 金沢・富山 1982年11月15日ダイヤ改正 夜行「なは」新大阪 - 西鹿児島 「彗星」新大阪 - 宮崎 昼行「有明」博多 - 西鹿児島 「にちりん」2往復小倉・博多 - 宮崎 「雷鳥」2往復大阪 - 金沢 二条駅留置の余剰車クハネ581-7(右) 急行「立山」 夜行では「金星」「明星」が終了。「雷鳥」も2往復に減少など大幅な運用減により、12両編成5本と19両の計79両が余剰となりモハネ581・580形など初期製造の車両が定期運用から外れた。 余剰車のうち48両が715系0番台に改造された(詳細は次項で記述)。 このため編成組成も大幅に変更となり、従来の12両編成7本・10両編成9本・予備車のクハネ581形1両の計175両配置となった。 北陸本線系統の昼行急行列車は全廃となったが、夜行「立山」1往復は季節列車として残存。試験的に余剰車を投入し、本系列の格下げ運用が開始された。 1984年2月1日ダイヤ改正 山陽本線 - 九州地区での運用が終了となり、定期運用は「雷鳥」2往復と季節列車の急行「立山」のみとなった。 余剰休車が121両まで増加し、稼動車として残存する車両は85両(12両編成7本・予備車1両)まで減少した。 1983年以降、これらの余剰車を中心に一部が419・715系近郊形電車に改造された。 改造までは長期処分保留車として通常の車両基地に収容されたが、あまりにも大量だったために収容し切れない一部車両は電動車ユニットを中心に遊休化しつつあった車両基地近傍の貨物側線に留置された。交直流両用の419系は北陸本線に、交流専用の715系は0番台が長崎本線・佐世保線に、1000番台は東北本線に投入された。また、モハネ581・580形は全車が改造され廃形式となった。 1985年3月14日ダイヤ改正 「雷鳥」「立山」の定期運用が終了し、新たに次の定期運用に投入された。 急行「きたぐに」大阪 - 新潟間 「立山」では運転時間が短く、12両中3両を寝台としても利用率は低かったため廃止。しかし、余剰車両の活用には有効であった結果から「きたぐに」に充当となり、編成もサロネ581形を組み込んだ12両編成となった。 波動輸送対応を含め上記編成6本を組成し稼動車は72両。サハネ・サシ581形が編成から外され、モハネユニットを1組追加しているために従来と同じ12両編成であるが、6M6Tから8M4Tに変更。 余剰のサシ581-5・19が2月28日付けで廃車となった。これは本系列初の廃車である。 この改正以後は「きたぐに」の新潟での間合い運用となる急行「庄内」や臨時「日本海」・「雷鳥」などの波動運用が増加した。 1986年11月1日ダイヤ改正 新潟寄のモハネユニット1組が減車され10両編成6本の計60両配置。419系・715系改造車両以外の余剰車はすべて廃車となった。 向日町運転所配置車編成 ← 西鹿児島・博多・大分 新大阪・名古屋・富山・新潟 → 1975年3月10日 - 1985年3月13日(12両編成) クハネ581 モハネ582 モハネ583 サハネ581 サロ581 サシ581 モハネ582 モハネ583 サハネ581 モハネ582 モハネ583 クハネ581 1982年11月15日 - 1985年3月13日(10両編成) クハネ581 モハネ582 モハネ583 サロ581 サシ581 モハネ582 モハネ583 モハネ582 モハネ583 クハネ581 1985年3月14日 - 1986年10月30日 クハネ581 モハネ582 モハネ583 モハネ582 モハネ583 サロ581 サロネ581 モハネ582 モハネ583 モハネ582 モハネ583 クハネ581 1986年11月1日 - クハネ581 モハネ582 モハネ583 モハネ582 モハネ583 サロ581 サロネ581 モハネ582 モハネ583 クハネ581 備考 表左側より1号車・2号車…12号車 1982年11月14日までモハネ583+モハネ582はモハネ581+モハネ580の場合あり クハネ581はクハネ583の場合あり
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