近郊形車両
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近郊形車両(きんこうがたしゃりょう)とは、日本国有鉄道(国鉄)・JRにおける車両区分の一種で、「客室に出入口を有し、横型(ロングシート)及び縦型腰掛(クロスシート)を備え、都市近郊の運用に適した性能を有する車両形式のもの」を指すものである[1]。
注釈
- ^ 性能的にも、高速性能と加減速性能を両立するため、電動車の歯車比は通勤形(5.60または6.07)と急行形(4.21) の中間の4.82とされている。ただし、最近では主電動機の許容回転数が高くなったこともあり、通勤車と同じ歯車比を採用しているものもある。
- ^ ただし、「3」は国鉄時代には設定されなかった
- ^ 両形式は411系・413系(471系・473系改造車とは別の車両)への形式変更も検討されたが、実現しなかった。
- ^ 同時期に製作された北海道向けのキハ46系は苛酷な気象条件を考慮し、前後車端2扉、デッキ付きのセミクロスシートとなっている。
- ^ ただし、新性能電車とは異なり、近郊形だけで運用されることよりは、他の一般形・通勤形・急行形と混結して使用されることが多かった。
- ^ 10系以前の旧型客車は、普通列車で使用することを前提とした戦災復旧車である70系と鋼体化改造車である60系を除いて、長距離列車で使用することも前提に設計されており、状態の良い車両は優等列車での使用を優先し、新形車両の登場などにつれて捻出された車両を普通列車に使用していたため、10系以前の旧型客車については種別ごとに車種を分類していないため、正式な意味で「急行形」[53]「一般形」などといった車両区分の概念がない。なお、国鉄の現場では便宜上、20系以降の新系列客車との対比などから「一般形客車」、「在来型客車」と呼称していたが、正式な意味で呼称したわけではない)[54][55]。
- ^ 週末に有料の準特急で運用することを目的とした車両であったが、平日には料金不要の一般列車にも充当された。なお、同車は1963年に3扉化・ロングシート化改造されている。
- ^ 国鉄・JRでは通勤形は「客室に出入口を有し、横型(ロングシート)を備え、通勤輸送に適した性能を有する車両形式のもの」と規程しているが[1]、私鉄では通勤車両であってもそこまで明確な規程はしていない。通勤形車両 (鉄道)#定義も参照。
出典
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- ^ イカロス出版 池口英司『まるわかり鉄道用語の基礎知識850』p.56
- ^ 山海堂 高橋政士『詳解 鉄道用語辞典』p.128
- ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.399 p.49
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- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.844 p.11
- ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.350 p.83
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- ^ 交友社『鉄道ファン』No.510 p.22
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- ^ イカロス出版『E231/E233 Hyper Detail』p.132
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.883 p.60
- ^ 733系電車の増備と快速エアポートへの投入について (PDF) - 北海道旅客鉄道
- ^ 快速エアポート(721系・733系)|車両の紹介|JR北海道 列車ガイド - 北海道旅客鉄道
- ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 701系
- ^ 『レイル・マガジン』(ネコ・パブリッシング)No.117 p.99
- ^ 『鉄道ファン』(交友社)No.441 p.31 特集「近郊形電車進化論」
- ^ イカロス出版 池口英司『残念な鉄道車両たち』p.274
- ^ 『鉄道ピクトリアル 新車年鑑2000年版』(電気車研究会)
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.844 p.49
- ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 e127系
- ^ a b 『レイル・マガジン』(ネコ・パブリッシング)No.141 p.59 :表題では近郊形、本文では一般形と記載。
- ^ 『鉄道ファン』(交友社)No.441 p.32 特集「近郊形電車進化論」
- ^ イカロス出版『普通列車年鑑 2013-2014』p.57
- ^ 『鉄道ジャーナル』(鉄道ジャーナル社)No.344 p.87
- ^ 常磐線中距離電車に新型車両を導入!E531系交直流電車 (PDF)
- ^ “東日本旅客鉄道株式会社E531系電車電気品” (PDF). 東洋電機技報 (2005年10月). 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月3日閲覧。
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- ^ ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.262 p. 132
- ^ ネコ・パブリッシング「レイル・マガジン」No.282 p.50:JR東日本運輸車両部(車両開発)在来線車両グループの畑弘敏が「一般形直流電車」と記載。
- ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.492 p. 38:JR東日本運輸車両部の菊池隆寛が「E233系一般形直流電車」と記載。
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- ^ ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.282 p. 60
- ^ JR東日本E721系一般形交流電車|JR東日本殿向|川崎重工 車両カンパニー
- ^ 通勤形車両の新造計画について (PDF) - 東日本旅客鉄道
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- ^ JTBパブリッシング 石井幸孝『キハ47物語』 p.36 - 37
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- ^ JTBパブリッシング 石井幸孝『キハ47物語』 p.97
- ^ ネコパブリッシング『キハ58と仲間たち 』p.213 岡田誠一
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- ^ 日本交通公社『国鉄車両一覧』p.172
- ^ JTBパブリッシング 石井幸孝『キハ47物語』p.117
- ^ ネコ・パブリッシング『原寸大公式パンフレットに見る 国鉄名車輌』p.107
- ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.234 p.60
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No. 757 p.10
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- ^ JTBパブリッシング 岡田誠一『国鉄鋼製客車I』 p. 239
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- ^ a b 日本交通公社『国鉄車両一覧』p.202
- ^ イカロス出版『J-train』vol44 p. 34
- ^ 誠文堂新光社 岡田直明・谷雅夫『新版 国鉄客車・貨車ガイドブック』 p.28、p.48
- ^ 東京堂出版 梅原淳『鉄道・車両の謎と不思議』 p.178 - 179
- ^ PHP研究所 川島令三 『通勤電車なるほど雑学辞典』p.86
- ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.399 p.50
- ^ 6000系 - 名古屋鉄道
- ^ 5700・5300系 - 名古屋鉄道
- 1 近郊形車両とは
- 2 近郊形車両の概要
- 3 概要
- 4 形式番号
- 5 脚注
近郊形電車
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国鉄711系電車(50Hz)*4 国鉄713系電車(60Hz) 国鉄715系電車(60Hz(0番台)、50/60Hz(1000番台))*4 国鉄717系電車(50Hz(0・100番台)、60Hz(200番台)、50/60Hz(900番台))*4 JR東日本719系電車(50Hz) JR北海道721系電車(50Hz)*5 JR九州811系電車(60Hz) JR九州813系電車(60Hz) JR九州815系電車(60Hz) JR九州817系電車(60Hz) JR九州BEC819系電車(60Hz) JR九州821系電車(60Hz) *4:既に全車廃車され、形式消滅している。
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