近郊(中距離)用旅客車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 22:17 UTC 版)
詳細は「近郊形車両」を参照 近郊用旅客車は、優等列車ではないが大都市の郊外や都市間、地方都市圏などで運転されるような列車に用いるための旅客車である。特急・急行用旅客車に比べると想定される乗客の車内滞在時間は短く、それに合わせて車内設備も簡素なものとなる。 座席は固定式クロスシートやセミクロスシート、転換式クロスシートなどが多く見られる。立席乗車に備えてつり革を備えていることもある。トイレを備えている車両もあるが、省略されていることもある。単に乗車して移動する以上の特別なサービスが用意されていることは少ない。特急や急行に比べると旅客の乗降が頻繁であり、1両の片側あたりのドアの数は2箇所から4箇所程度となり、その幅も特急、急行用旅客車に比べて広くなる。空調設備に関しては、通勤用の旅客車と比べても冷房の導入が遅れていたが、近年の車両では装備されている。日本では国鉄・JR独自の概念とされ、私鉄にはこの概念はないが、東武6050系電車のようなセミクロスシート車両はこれに近似する。 都市部で運転される通勤、通学輸送を想定した列車でも、アメリカやヨーロッパのように想定される乗客数が少ない場合には、この形式の車両が用いられることがある。
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