同盟軍の帝国領侵攻とは? わかりやすく解説

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同盟軍の帝国領侵攻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:18 UTC 版)

銀河英雄伝説の戦役」の記事における「同盟軍の帝国領侵攻」の解説

宇宙暦796年/帝国暦487年8月~。アンドリュー・フォーク准将の案が採用され実行され作戦ヤン第13艦隊を含む8個艦隊帝国領侵攻した。 この作戦実行移され背景として、ヤン・ウェンリーによる第7次イゼルローン要塞攻略成功がある。味方の血を一滴も流すことなく要塞奪取成功した故に同盟市民の間にはさらなる戦果求める声が高まった。そこへ、ヤン超える功績打ち立てる機会欲していたフォーク准将が、正規の手続きによらず個人的に最高評議会議長ロイヤル・サンフォードに帝国領への侵攻作戦案を持ち込んだサンフォード議長とコーネリア・ウィンザー情報交通委員長多く閣僚は、この作戦を以て帝国勝利することで低下しつつあった政権支持率挽回できると目論んで充分な検討をせぬままに議決踏み切り最高評議会構成員11名のうちジョアン・レベロ財政委員長、ホワン・ルイ人的資源委員長ヨブ・トリューニヒト国防委員長の3名が反対した他は全員賛成して原作では棄権した委員が2名)、作戦実施決議された。 しかしその作戦計画実態稚拙極まりないもので、立案者であるフォーク准将説明曰く大軍をもって帝国本土へ侵攻する」「高度の柔軟性維持しつつ、臨機応変対処する」といった抽象的かつ曖昧な語句終始し、これをビュコックは「要する行き当たりばったり」と酷評したまた、帝国軍迎撃についても「容易に撃退できる」、帝国民衆人心掌握についても「同盟軍来れば進んで協力する違いない」などの希望的観測満ち溢れたものであった。 これに対して迎撃一任されラインハルトオーベルシュタイン提案した焦土作戦を以て応じ当初帝国軍領地から物資引き上げつつ戦わずして引いたため、同盟軍抵抗無く進撃して、200恒星系占領し、そこで暮らす5000帝国国民を「解放」した。だが、まもなく同盟艦隊補給線限界点達し、かつ「解放した市民」が欲する物資提供するために同盟から大規模な補給部隊送られたが、キルヒアイス攻撃をうけて壊滅的打撃を受ける。補給受けられなくなった同盟軍現地において物資徴発せざるを得ず市民」の反感を買った。さらに各星域において、帝国軍大規模な攻勢転じたため、同盟艦隊ことごとく惨敗同盟軍はアムリッツァ星域付近に集結し反撃画策したが、ここでも帝国軍猛攻曝されて、さらに損害をだしてイゼルローン撤退余儀なくされた。 この一連の作戦により喪失した将兵動員した約3,000万人のうち、実に70%近く相当する2,000万人達した。これはアスターテ会戦10倍の損害であり、当時同盟軍兵員の約4割をこの作戦により失ったことになる。この敗戦により同盟軍慢性的な兵員不足に陥り、戦力大幅に弱体化した。 さらに損耗した戦力回復させるために人員を軍にまわした結果社会あらゆる面において人的資源枯渇し侵攻作戦以前から社会運営支障きたしていたものが、この敗戦の後は運用効率大幅に悪化したため、各種事故多発するようになった原作コミックスでは、それら社会機構弱体化により生じた事故について触れられている)。この作戦同盟決定的に弱体化させ、ひいては滅亡一大要因となった。 この責任取って作戦総司令官であった宇宙艦隊司令長官ロボス統合作戦本部長シトレ退役総参謀長グリーンヒル後方担当参謀キャゼルヌそれぞれ査閲部長と第14補給基地司令官左遷作戦立案したフォーク至っては、作戦中にビュコック叱責された事が原因ストレス性盲目発症病院送られるという結果になった同盟最高評議会メンバー全員辞表提出したが、出征反対したレベロとホワンは慰留され、やはり反対したトリューニヒト最高評議会議長地位昇りつめた。 一方侵攻作戦前まで帝国平民の間では同盟軍対す敵意それほどなかったが、この侵攻作戦補給滞った同盟軍苛烈なまでに物資現地調達行ったため、帝国平民同盟対し敵意を抱くこととなった。これは焦土作戦提案したオーベルシュタインや、それを採用したラインハルト目論見通りであった

※この「同盟軍の帝国領侵攻」の解説は、「銀河英雄伝説の戦役」の解説の一部です。
「同盟軍の帝国領侵攻」を含む「銀河英雄伝説の戦役」の記事については、「銀河英雄伝説の戦役」の概要を参照ください。

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