劇中で語られるジャンプ連載経験漫画家
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「オー・マイ・ジャンプ! 〜少年ジャンプが地球を救う〜」の記事における「劇中で語られるジャンプ連載経験漫画家」の解説
劇中では登場人物の「うんちく語り」の際に、時折り『ジャンプ』の歴代連載作品を描いた経験のある漫画家の、連載におけるエピソードやスゴいテクニック・多方面への影響が語られる。連載エピソードを語る場合は再現ドラマ風で描かれ、その漫画家を伊藤淳史が演じる。以下は1つの話の中で語られるうち、代表的なもの(あくまでも本作で語られた内容なので事実とは多少異なる場合がある)。 第1話 ゆでたまご 『キン肉マン』連載から1年ほどの頃、絵柄と物語を若干大人っぽく描いていた時期に人気が低迷。あわや連載打ち切りの話も出たが、編集者の檄とマンガ家をやめたくないという気持ちから「火事場のクソ力」を発動させ奮起、本来の読者層である子供たちに合わせた絵柄と物語に軌道修正し、再び人気が上昇した。 第2話 岸本斉史 『NARUTO』連載終了時、歴代担当者が勢揃いし最終話の原稿を受け取ったあと、「(最終回ではナルトが結婚したが)なぜその詳細を描かなかったのか?」と問いかける。岸本は「ジャンプに恋愛要素はいらないと思ったから」と答えたが、自分は連載中に結婚し子供を持つに至っており、その経験から「いつかはナルトの恋愛の話も描いてみたい」とも語った。その想いは後に総監修を努めたアニメ版NARUTOの映画『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』で結実した。 第3話 森田まさのり 高校を卒業後、すぐに漫画家の道を進んだため人生経験が少ない事からオリジナリティあるマンガを描けず、なかなか芽が出ずにいた。どん底の中、高校時代の様々な思いや経験を元にした漫画(『ろくでなしBLUSE』の原型)を描いたところ編集者に認められ、ジャンプ連載作家への道が開けた。 第4話 北条司 『シティーハンター』を執筆していたある時、手が乾燥し激痛に耐えながら原稿を描いていたが、手に薬を塗ると原稿を汚してしまうので、薄いゴム手袋をしながら作品を完成させた。 第5話 高橋陽一 元々は野球少年で卒業後は漫画家を志し、『ジャンプ』に野球漫画を持ち込む日々を送っていたが、アルゼンチンワールドカップの試合中継をテレビ観戦した事を機にサッカーの面白さを知り、サッカー漫画を描き始め、それが『キャプテン翼』へと繋がっていくこととなった。 第6話 荒木飛呂彦 作品の特徴である人物の立ち姿にひねりを加えた「ジョジョ立ち」は、ミケランジェロをはじめとするルネッサンス期の彫刻に影響を受けた。 第7話 車田正美 前作『男坂』までと同じ男っぽい作品を書きたかったが、担当編集から連載許可が出ず「世界を舞台にしたもの」をと提言される。当時ジャンプ編集部では「海外を舞台にした作品は当たらない」というジンクスがまことしやかに語られていたが、ギリシャ神話をモチーフに選んだことで女性ファンを取り込み、アニメ化を経て海外からのファンも得ることとなった。当初は自分の望むフィールドの作品ではなかったが、結果として男っぽさを描くことにも成功した。 第8話 宮下あきら・本宮ひろ志 宮下は本宮の描く男気あふれる漫画に憧れ、彼の弟子(的な存在のアシスタント)になった。本宮の熱血指導にもめげず日々精進し続けた結果、本宮のメガネに適う漫画作品(『私立極道高校』の原型)を描きあげる。本宮はジャンプ編集部にいきなり電話し、「宮下の作品を新連載(しかも巻頭カラー4話連続で)せよ」と伝える。実は宮下はその作品を他社の編集部に持ち込んでいたのだが、本宮の迫力ある箴言を受け入れ(その編集部には本宮が断りの電話を入れた)、華々しいジャンプデビューを飾ることとなる。 第9話 鳥山明 世界的大ヒットとなった『ドラゴンボール』は、静止した絵なのに、まるで動画のように立体的なアングルを駆使した躍動感にあふれる戦闘シーンが読者をワクワクさせたが、集英社「ドラゴンボール室」に所属する社員・内田大樹はこの凄ワザの秘密を「鳥山先生は(頭の中に)常に複数のカメラを持っていて、一つのシーンを、あらゆる方向で見ている(かのようにイメージ出来る)ので、キャラの位置関係を正確に把握し、多彩な角度から描ける(と言っていた)」と述べている。 第10話 尾田栄一郎 2年間描いても描いてもまったく紙面掲載されない時期があり、他の漫画家が怪物に見えて、ストレスから1週間体が動かなくなる。「漫画家はなるべくして生まれた人がなる職業なんだ」と一度は諦めるが、頑張りを見ていた編集の久島薫が「僕はお前みたいに頑張って、報われなかった人を見たことがない」と引き止め、その後原点回帰で執筆した作品が『ONE PIECE』の原型となった。
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