制作背景・その他
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「スターダストクルセイダース」の記事における「制作背景・その他」の解説
承太郎は物語初期には「ジョジョ」と呼ばれていたが、次第に「承太郎」で統一されるようになった。以降の作品でも、ごく初期を除いて「ジョジョ」の呼称は使われなくなっていく。また後付け設定として、ジョースター家の血筋を引いた者には首のつけ根に「星型のアザ」があるとした。 時代設定は1980年代後半、連載時点での現代である。厳密な設定年は1987・88年説と、1988・89年説の2つがある(※作中の50日間の時間経過で年をまたぐ)。前者は画集『JoJo6251[荒木飛呂彦の世界]』の年表および集英社による公式サイト、テレビアニメで言及される。後者は単行本冒頭の一貫した説明、Part4・5・6の作中。作者自身は著書中で1988年としている。派生ゲームの『オールスターバトル』では1988・89年設定が採用されている。 本作の旅のルートはジュール・ヴェルヌの小説『八十日間世界一周』の逆コースで、作中でも言及されるシーンがある。承太郎が学生服を着たまま砂漠を旅するというのは横山光輝の漫画『バビル2世』の影響を受けてのもの。東洋文化が登場することは今までのシリーズでもあった(第一部の時点から存在し、波紋は「センドー(仙道)」である)が、東洋そのものが描かれた、シリーズ初めての作品である。 登場人物の名称は他のPart同様、主に洋楽のアーティスト名やバンド名などをアレンジしたものが多い。そのため、本作の国際展開ではアーティスト名と同姓同名のキャラクターは改名されている場合がある。 作中のタロットカードのデザインが、連載時ならびに初期の単行本刊行時と、重版後の単行本刊行時ならびに文庫版刊行時とでは大幅に変わっている。これは連載時のタロットカードのデザインが著作権侵害とみなされ、変更せざるを得なくなったためである。重版後のタロットカードのデザインは、劇中に登場した「トト神」の漫画風キャラクターデザインに変更されている。荒木は自身および当時の担当編集者の似顔絵も「トト神」の漫画風に描いた。 Part1開始以来、グレーフライの「なんか騒騒しいのォ」というセリフまで畳語の表記に踊り字「々」が使われていなかったが(例 「正正堂堂」「我我」)、これ以降は使われるようになった。 25巻以降、全ての漢字にルビが振られるようになった(正確には、漢数字を除く)。 20巻に、トト神の漫画が旅行客の男性の死亡を予知する(正確には乗ったバスが事故に会い、死亡する)描写があるが、これが2001年のアメリカ同時多発テロを予言するかのような描写だとして一部で話題となった。理由としては、事故死した男性の着ていた服に「911」と書かれており、サメのような顔をした飛行機がそばを飛び、イスラム教のシンボルである三日月が描かれている。さらに、死亡する直前に男性が「おっ、十時半だ」とバスの時刻を呟いているが、これは貿易センタービルが崩落した時刻でもあった。荒木はこの噂に対して「考えずに描いてた」と述べている。当該の場面が描かれたのは1990年(事件の11年前)のことである。作者がこの噂を知ったのは2007年5月ごろと、噂が出始めた時期と比べるとかなり遅かったようである。TVアニメ版では服の「911」の文字は削除されている。 OVA版においてコーランが登場人物によって不適切に扱われた場面があるとされ、2008年に指摘を受けた製作元の集英社とA.P.P.Pはこれに謝罪。OVAおよび原作の一部、画集の出荷を一時的に停止する措置がとられた、その後の2009年2月より原作の該当箇所を訂正した改訂版が販売再開されている(詳細については「ジョジョの奇妙な冒険#日本国外での反響」を参照)。 荒木は画集『JoJo6251 荒木飛呂彦の世界』において、好きなキャラクターとして承太郎やDIO、ダービー、ンドゥールを挙げ、それなりに美学を持ったキャラクターが好きだと語り、嫌いなキャラクターとして嫌な奴を描こうと思って描いたヴァニラ・アイスを挙げている。また、Part3対戦型格闘ゲーム関連のインタビューでは、第3部で気に入っているキャラクターとして承太郎、DIO、呪いのデーボを挙げている。 荒木によるとPart1連載開始時から主人公に敗れた敵が復活して子孫を襲うというPart3までの構想が考えられていたという。Part3からスタンドが誕生したことについては担当編集に「もう波紋は古いよな」と言われたことがきっかけで、色々と考えた末に守護霊をイメージしたスタンドが生まれた。スタンドとタロットカードを結びつけたのはスタンドの個性を作っていきたかったからだと説明している。
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