制作背景と作風
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当初の企画では、千代田桃に当たる登場人物を主人公とした「魔法少女もの」として構想されたものの、担当編集者との打ち合わせの過程で宿敵役として設定された魔族の少女を主人公とすることが決まり、主要登場人物の性格などを変更した上で物語の骨子が決定された。第1話を執筆した時点では連載になるかどうかは決まっておらず、当初はゲスト作品として掲載された。また、当初の構想では全3巻(原作第39話まで、テレビアニメ版第2期第6話に相当)で完結する予定であったものの、第3巻のクライマックスである原作第38話(『まんがタイムきららキャラット』2017年8月号掲載、テレビアニメ版第2期第6話前半部に相当)の執筆中にテレビアニメ化の企画が立ち上がり、予定されていた次回作の執筆を取りやめて連載が継続することとなった。 本作は4コマごとにオチのつく4コマ漫画という形式を取りつつも、単行本各巻ごとにもストーリーの節目となる区切りがあり、巻の序盤に張られていた無数の伏線を巻の終盤で回収して事態を解決するという体裁を取る。コマの余白はなるべく細かく埋めていくという画風も特徴で、さり気ない会話の中に事件を解決する伏線が張られていたり、以前のエピソードに登場した小道具が後に背景に登場するといった小ネタも多く用いられている。こうした作風を支持する読者の中には、伏線について熱心な考察を行っている者もいる。ただし作者の伊藤いづもは本作の執筆について、確かに読み返すごとに新しい発見のある内容を目指しているとしつつも、どちらかというと登場人物が作者の思惑を離れて信念に基づいて独り歩きしたり、対立する両者が物語の中で妥協点を探り合ったりする感覚を重視しているため、予定したプロットとは違う展開になることも多いとし、各巻の中盤までは明確な結末を決めずに後から解決に役立ちそうな要素だけを物語の中に散りばめ、各巻の最後で辻褄を合わせるような作劇を行っていることを明かしている。
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