初代 YA11S/YA41S/YB11S/YB41S/YC11S型(2006年 - 2014年)
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「スズキ・SX4」の記事における「初代 YA11S/YA41S/YB11S/YB41S/YC11S型(2006年 - 2014年)」の解説
フィアットとの共同開発車であったものの、設計・生産に関してはスズキの生産拠点で製造が行われ、エンジン(ディーゼルを除く)およびプラットフォームもスズキのスイフトと同じものが使用されるなど、非常にスズキ色の強い車である。フィアットでは姉妹車「フィアット・セディチ」として販売されていたが2014年に終了し500Xにバトンタッチした。スズキでは(車両コンセプトは多少異なるが)エリオの後継車種に相当する。 デザインはジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当している。「X-OVERREVOLUTION(クロスオーバーレヴォリューション)」を開発コンセプトとし、スポーティーコンパクトカーとSUVを融合(クロスオーバー)させたモデルとして開発された。運動性能を重視したハッチバックタイプのコンパクトカーでありつつも、全高1,585mmと高めのボディに加え「X○」系のグレードにはフェンダー部にサイドクラッディング(モール)を入れるなど、SUV的要素が取り入れられている。当時、スズキでは「スポーツ・クロスオーバー」と称していたが、実際には日本ではそれまでほとんどなじみのなかったコンパクトクロスオーバーSUVの嚆矢ともいえるモデルでもある。なお全幅が1,730mm~1,755mmのため、日本国内では全車3ナンバーとなる。エンジンはガソリン2種類(1.6L・2.0L)と、フィアット製の1.9Lディーゼルターボが用意される(日本仕様車はガソリンエンジンのみ)。ホイールはこのクラスのFFベース車に採用される事が多いPCD100・4穴ではなく、PCD114.3・5穴を採用している。 WRカー化を前提にしたスポーツコンパクトとしても開発されており、同社スイフト比でねじり剛性で10%以上、曲げ剛性では20%以上、リヤサスペンションの取付剛性も190%以上強化された。 2007年3月にジュネーヴモーターショーでセダンモデルが発表された。エリオセダンの後継との位置づけで、日本および北米に先駆けて中国およびインドで先行発売され、日本では同年7月に発売された。 2005年12月1日 同日に欧州での生産が開始され、併せて実車の写真が公開された。 製造はハンガリーのマジャールスズキで行われ、年間6万台(うち3分の2がスズキ向け、残りがフィアット向け)の生産を見込んでいる。 2006年3月 欧州仕様車がジュネーヴ・モーターショーで正式に発表された。 量産車はクロスカントリーカー色の強い「アウトドアライン」と、より都会的なイメージの「アーバンライン」の2タイプが用意される。また、2007年からのWRC参戦も発表され、競技用車両(SX4 WRCコンセプト)が参考出品車として出展されている。 2006年4月 北米仕様車がニューヨーク国際オートショーで発表。 エンジンは2,000ccガソリン1種類のみ。製造は日本の相良工場で行われる。 2006年7月4日 日本国内での発売開始。エンジンはガソリン2種類 (M15A型1.5L・J20A型2.0L)を用意。北米仕様と同じく相良工場で製造される。全車にFFとパートタイム4WDが設定される。トランスミッションは4速ATのみ。国土交通省への届出には2.0Lのマニュアルトランスミッション仕様が設定され、国土交通省から型式認定されていたが、日本国内向けには発売されなかった。 発売当時のグレードは廉価グレードの「1.5E」、スポーツ色を高めた「1.5G」、「2.0S」、欧州でのアウトドアラインにあたる「1.5XG」の4グレード。目標年間販売台数は1万5,000台と発表されている。車両型式は駆動方式により異なり、2WD車はYA#1型、4WD車はYB#1型となる。 2006年10月11日 アウトドアラインに、新グレード「2.0XS」追加。 2006年12月5日 スポーツ用品ブランド「サロモン」のイメージに合わせ、ウィンタースポーツを楽しむユーザーに向けた特別限定車「1.5サロモンリミテッド」発売。(限定1,000台) 2007年3月 ジュネーヴモーターショーでセダンモデルが発表。 2007年5月15日 新グレードとして、お買い得グレードの「1.5F」、ルーフレールとアンダーモールを装備した廉価のアウトドアグレード「1.5XF」を追加。 2007年6月5日 アルカンターラを使用したシート表皮とディスチャージヘッドランプなどを装備した特別仕様車「1.5ヘリーハンセンリミテッド」発売。(限定1,000台) 2007年7月24日 4ドアセダンの「SX4セダン」を追加(車両型式はYC11S型)。1.5L・FFのみで2.0Lや4WDの設定はない。グレードは「1.5F」と「1.5G」の2種で、後者に関しては15インチアルミホイールやディスチャージヘッドランプなどが装備されている。外観ではフロントバンパーとフロントグリルがセダン専用デザインとなっているほか、セダン専用色として同社のパレットやソリオなどにも採用されている「ノクターンブルーパール」を用意。目標年間販売台数はハッチバックと合わせて10,000台と発表されている。 2007年11月6日 昨年に引き続き、特別限定車「1.5サロモンリミテッド」を発売。(限定700台) 2008年6月26日 昨年に引き続き、特別限定車「1.5ヘリーハンセンリミテッド」を発売。今回は防水シート・防水ドアトリムなど内装のいたるところに「ヘリーハンセン」のロゴが入っている。また、ディスチャージヘッドランプやオートライトシステムなどを装備している。(限定700台) 2008年10月 仕様変更。5ドアタイプは廉価グレードの「1.5E」を廃止。また、ボディカラーは「パールメタリックカシミールブルー」を廃止。セダンタイプも仕様変更された。 2009年5月20日 一部改良。グレード形態を整理し、5ドアタイプは「1.5G」と「1.5XG」の2グレードとなり2.0L車は廃止。セダンタイプは「G」の2WD車のみの設定となった。M15A型エンジンに可変吸気システムが追加されたことで最高出力・最大トルクをアップ。点火方式について、2つの気筒を1つのイグニッションコイルで点火させる「セミダイレクトイグニッション」方式の採用を廃止して、1気筒あたりイグニッションコイルが1個の通常のダイレクトイグニッション方式を採用した。メーターパネルを自発光式に変更し、時刻・外気温・燃費を表示するインフォメーションディスプレイを追加。また、LEDターンランプ付ドアミラーを追加し、その他一部の装備を変更。さらに、5ドアタイプはリアシートの収納方法の変更と荷室ボードの追加で使い勝手を向上するとともに、フロントグリルとアルミホイールのデザインを変更。 2012年6月11日 一部改良。5ドアタイプ・セダンタイプ共にリアシート中央にヘッドレストと3点式シートベルトを標準装備し、シート表皮を変更。さらに5ドアタイプではアルミホイールとフロントグリルのデザインも変更した。 2013年2月1日 仕様変更。5ドアタイプ・セダンタイプ共にJC08モード燃費に対応した。 2013年3月5日 後継モデルとなるS-CROSS (SX4 S-CROSS)発表。 2014年10月 5ドア、セダン共にそれぞれ日本での生産終了。以後は在庫のみの販売となる。 2014年11月 5ドア、セダン共にそれぞれ日本での販売終了。同時に公式HPへの掲載も終了。また、マジャールスズキでも製造を終了。 5ドア リア セダン 後期型 1.5G リア 前期 1.5G フロント 前期 1.5G リア 前期 1.5G 内装 5ドア(輸出仕様・リア) セダン(輸出仕様・フロント) セダン(輸出仕様・リア) フィアット・セディチ
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