六角川とは? わかりやすく解説

六角川

のぼる潮・蛇行する六角川
六角川は、その源を佐賀県杵島郡山内町六山発し武雄市二俣において武雄川合わせ白石平野屈曲して貫流し河口部住ノ江において牛津川合わせ有明海に注ぐ、幹川流路延長47km、流域面積341km2一級河川です。

白石平野を流れる六角川
白石平野流れる六角川

河川概要
水系六角川水系
河川名六角川
幹川流路延長47km
流域面積341km2
流域内人122,827人
流域関係都県佐賀県

六角川流域図
○拡大図
1.六角川の歴史
"感潮区域が約29kmの六角川を利用し水運発達したが、六角川のは、塩分多く含まれるため田畑飲み水として利用できない弊害ありました。約400年前には、白石平野における水不足解決するために、成富兵庫茂安は、三段式堤である永池の堤を造りました。永池の堤は、上流から水路引いて淡水上・中・下の3段の堤に貯め、その平野送ります。"

六角川の歴史先人の知恵

・六角川の歴史
蛇行する六角川
蛇行する六角川
六角川は日本でも有数緩流蛇行河川であり、その河口部有明海最奥部位置してます。そのため、河口部では干満の差が5~6mに達し感潮区域は六角川で河口より約29km、牛津川で約13kmに及びます。この著し潮汐変動によって潟土を上流送り込まれ下流域白石平野基盤造られました。
江戸時代、六角川流域長崎脇街道位置したことや感潮区域長いことを利用し水運発達したため以前より宿場町栄えていました。その反面、六角川のは、海水遡上塩分多く含まれるため田畑飲み水として利用できませんでした白石平野において田畑発展飲み水利用するために、以前から取り組みなされてます。


永池の堤(ながいけのつつみ)
永池の堤
永池の堤
永池の堤の仕組み
永池の堤の仕組み
江戸時代成富兵庫茂安(なりとみひょうごしげやす)は、田畑飲料水確保するために三段式堤である永池の堤を造りました。永池の堤は、上流から水路引いて淡水3段の堤に貯め、その平野送ります。堤は上・中・下と3段の堤に分けられており、133立方メートル25メートルプールでいうと約2,700パイ分)の溜めることができ、その長さ2,180mの水路により白石平野田畑必要な送られています。その堤の構造は、盛土中心部ハガネといわれる粘土遮水材として用いその外に土を打ちつけています。
2.地域の中の六角川
"六角川河口は、有明海自然景観を見ることの出来る場所です。ムツゴロウ・シオマネキの保護区中にあり、近隣では多数ムツゴロウ間近で見ることが出来ますまた、自然豊かで、干潟植物である葦原七面草風景美しく感じられます。また、以前干満の差を利用し水運発達していました。"

地域根付く六角川

牟田遊水池(むたべゆうすいち)
牟田部遊水池
牟田遊水池
牟田辺地区は、牛津川(うしづかわ)牟田辺川などの河川合流する地点位置している上、堤防がない区間だったため、洪水時には河川逆流して流れ込んでいました
遊水池は、普段農地などに利用されていますが、洪水時には越流堤より計画的に貯留し牛津川下流域洪水被害軽減する役割持ってます。
また、六角川流域では内水位による浸水被害多くなっています。たがって、六角川には多く排水機場設置されており、大変効果見られます。

・六角川のイベント
むつごろう祭り精霊流しありがと六角フェスタ等様々なイベントが行われています。

むつごろう祭り 精霊流し ありがとう六角フェスタ
むつごろう祭り精霊流しありがと六角フェスタ
3.六角川の自然環境
"六角川は、感潮区域が29kmと長く下流部高水敷が短いことが特徴です。したがって河口付近では、干潟広がりムツゴロウ塩生植物であるヨシ有明海特有の動植物多種多様に存在しますまた、感潮区間長い区間で、淡水汽水海水生物混在する環境です。"


高橋(たかはし)自然観察
水環境のイベント
水環境イベント
高橋自然観察公園は、約13,000m2ビオトープです。自然風土合った野原水辺創造し地域の子供達が自由に昆虫採取自然観察できる場所として提供してます。


六角川の様子
六角川の様子
・六角川の自然
六角川は、感潮区間が29kmと長く高水敷きが狭いことが特徴です。また、潟土が広がっており、高水敷きには塩性植物のヨシ群が生息していることが特徴的です。

ムツゴロウ
ムツゴロウ
シチメンソウ
シチメンソウ
六角川河口干潟では、川によって運ばれた土の栄養によって、動植物宝庫となってます。魚類ではムツゴロウヤマノカミ等が生息しチドリ類やカモ類等の野鳥大規模な生息地にもなっているとともに、塩性の植物であるシチメンソウ秋に周辺赤く染めることも特徴的です。また、オオタカカササギ等の貴重種確認されています。
ギンブナ
ギンブナ
六角川上流ではオオクワガタオイカワなどが生息しており、 北方町(きたかたちょう)の鬼の鼻山憩い付近両岸には、コガモやギンフナが生息しシャクナゲなども観測する事が出来ます 武雄(たけお)温泉より上流は、八幡岳県立自然公園区域となっております
4.六角川の主な災害


発生発生原因被災市町村被害状況
昭和28年6月梅雨前線杵島郡死者3名、
家屋破壊16戸、
農地冠水8,434ha、
浸水家屋14,000
昭和55年8月梅雨前線武雄市多久市小城郡杵島郡浸水家屋4,835戸、
農地冠水5,400ha
昭和57年7月梅雨前線武雄市多久市小城郡杵島郡浸水家屋1,939戸、
農地冠水3,340ha
平成2年7月梅雨前線武雄市多久市小城郡杵島郡死者1名、
破堤9箇所
家屋損壊47戸、
農地冠水7,933ha、
浸水家屋 8,686戸
平成5年8月梅雨前線武雄市多久市小城郡杵島郡浸水家屋876戸、
浸水面積1,630ha
平成7年7月梅雨前線武雄市多久市小城郡杵島郡浸水家屋340戸、
浸水面積1,780ha

(注:この情報2008年2月現在のものです)




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