ふぞく‐ご【付属語】
品詞
(付属語 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 02:45 UTC 版)
品詞(ひんし、英: parts of speech[1][2][3]、仏: parties du discours[1]、独: Wortklassen[1])は、名詞や動詞や助動詞、また形容詞や形容動詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞、助詞といった[2][3]、語を文法的(形態論的・統語論的)な基準で分類したグループのことである[1][2][3]。語類(ごるい、英: word class)とも言う[2][3][* 1]。語彙範疇(英: lexical category)という用語も、品詞と同じ意味でしばしば用いられる[* 2]。
注釈
- ^ 原理的には、一定の基準に従って語をグループに分けたものはすべて語類と言える(長屋 2015)。たとえば、単音節語と複音節語の区別、固有語と借用語の区別、品詞の区別は、どれもこの意味での語類の一種ということになる(ibid.)。ただし、言語学では単に語類と言えば品詞のことを指す(ibid.)。
- ^ これに対して、William Croft は lexical category と parts of speech を区別して用いている[4]。
- ^ 日本語・琉球語では、形容詞も時制に応じて活用するが、接辞の種類の違いによって、動詞と区別される[3]。
- ^ 村木 (2002) はこれらを「第三形容詞」と呼んでいる。
- ^ 益岡・田窪 (1992: 8) は、「『指示詞』は、統語的機能による分類にはなじまないものであるが、便宜上、1つの品詞として設けておくことにする」としている。
出典
- ^ a b c d 亀井・千野・河野(編)(1996)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 長屋 (2015b)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 下地 (2019)
- ^ Baker & Croft(2017: §2.2.2)
- ^ a b 長屋 (2015a)
- ^ a b c Baker & Croft (2017)
- ^ a b c d e f g Haspelamth (2012)
- ^ a b c d e f g 安部(2020)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 12)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 21)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 25)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 29–30)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 33–34)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 41–47)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 49-52)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 55)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 57)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 60)
- ^ 益岡・田窪 (1992: 38–39)
- ^ 綿貫・ピーターセン (2006: 15–17)
- ^ 綿貫・ピーターセン (2006: 16)
付属語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)
付属語も、活用のないものと、活用のあるものとに分けられる。 付属語で活用のないものを助詞と称する。「春が来た」「買ってくる」「やるしかない」「分かったか」などの太字部分はすべて助詞である。助詞は、名詞について述語との関係(格関係)を表す格助詞(「名詞の格」の節参照)、活用する語について後続部分との接続関係を表す接続助詞、種々の語について、程度や限定などの意味を添えつつ後続の用言などを修飾する副助詞、文の終わりに来て疑問や詠嘆・感動・禁止といった気分や意図を表す終助詞に分けられる。鈴木重幸・高橋太郎他・鈴木康之らは助詞を単語とは認めず、付属辞(「くっつき」)として、単語の一部とする。(格助詞・並立助詞・係助詞・副助詞・終助詞の全部および接続助詞のうち「し」「が」「けれども」「から」「ので」「のに」について)または語尾(接続助詞のうち「て(で)」、条件の形の「ば」、並べ立てるときの「たり(だり)」について)。 付属語で活用のあるものを助動詞と称する。「気を引かれる」「私は泣かない」「花が笑った」「さあ、出かけよう」「今日は来ないそうだ」「もうすぐ春です」などの太字部分はすべて助動詞である。助動詞の最も主要な役割は、動詞(および助動詞)に付属して以下のような情報を加えることである。すなわち、動詞の態(特に受け身・使役・可能など。ヴォイス)・極性(肯定・否定の決定。ポラリティ)・時制(テンス)・相(アスペクト)・法(推量・断定・意志など。ムード)などを示す役割を持つ。山田孝雄は、助動詞を認めず、動詞から分出される語尾(複語尾)と見なしている。また時枝誠記は、「れる(られる)」「せる(させる)」を助動詞とせず、動詞の接尾語としている。鈴木重幸・鈴木康之・高橋太郎らは大部分の助動詞を単語とは認めない。「た(だ)」「う(よう)は、動詞の語尾であるとし、「ない」「よう」「ます」「れる」「られる」「せる」「させる」「たい」「そうだ」「ようだ」は、接尾辞であるとして、単語の一部とする。(「ようだ」「らしい」「そうだ」に関しては、「むすび」または「コピュラ」「繋辞」であるとする。)
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