九重山とは? わかりやすく解説

九重山(大分県)

1791m 北緯330509秒 東経1311456秒 (中岳) (世界測地系
1787m 北緯330456秒 東経1311427秒 (久住山) (世界測地系

九重山写真九重山地図



概 要

 九重山は東西15kmわたって分布する20上の火山集合火山多く急峻な溶岩円頂丘で,一部成層火山山体周囲を主に火砕流からなる緩傾斜裾野がとりまく。岩石は主に安山岩デイサイト一部玄武岩(SiO2 5168%)。星生山(ほっしょうざん)の北東側山腹には活発な硫気孔群があり,有史後も噴気活動活発化水蒸気爆発マグマ噴火記録されている。火山西部には八丁原大岳等の地熱発電所がある。


最近1万年間の火山活動

 約1 万年活動で、A2 降下火山灰噴出ステージ2(星生北溶岩久住山溶岩展望溶岩)とステージ3(九重中岳溶岩星生山溶岩三俣山(みまたやま)溶岩湯沢溶岩) の各溶岩流出した。さらに、アカホヤ火山灰堆積する約6300 年前までに、泉水山(せ んすいさん)溶岩流出の台岩屑なだれ堆積物供給した山体崩壊発生した。 約5000 年前には、A1 火山灰噴出大船北部溶岩流出があり、岳麓溶岩や立中山 溶岩流出した。約5000 年前以降は、約1000 年間隔噴火があり、約4000 年前には、段 原降下スコリア噴出段原溶岩流出、またステージ4(肥前ヶ城溶岩・扇ヶ鼻溶岩・岩 井岳溶岩)の各溶岩流出した約3000 年前2000 年前には、米窪(よねくぼ)火口からの火山灰スコリア噴出と大 船南溶岩流出があり、約1700 年前に最後大規模マグマ噴火黒岳溶岩流出し、こ れに伴って火砕流発生した(鎌田,1997,鎌田ほか,2001)。また、過去4000 年以降、近 年に至るまで水蒸気爆発がたびたび発生している(井村鎌田,1996,鎌田,1997)。


記録に残る火山活動

1662(寛文 2)年 1月26日 噴火大規模な噴火火柱スコリア降下

1675(延宝 3)年 噴火

1738(元文 3)年 8月13日 噴気多量,新火口生成

1777(安永 6)年 噴気地帯の異常

1995(平成 7)年10月11日 噴火

  星生山東山腹で噴火熊本まで降灰以降活発な噴気続く。12月に再び火山灰噴出

1996(平成 8)年

  星生山北西3~ 4 ㎞地震多発、また星生山南側にある牧ノ戸峠赤水方面降灰があった。3 月中旬噴煙活動が活発となり、火孔周辺にごく微量降灰があった。3 月24 日星生山付近地震多発し長者原付近では弱い揺れを感 じた。また、火山性微動3 月25 日1 回26 日3 回27 日5 回、29 日1 回発生したその後火山性微動は、11 月15 回、12 月3 回発生した

1997(平成 9)年

  星生山北西3~10km でたびたび地震増加火山性微動は、3 月12 回、4 月5 回、9 月2 回発生した

 

<「概要」、「最近1万年活動」、「記録に残る火山活動」については日本活火山総覧第3版)(気象庁編、2005)および最近観測成果よる。


火山観測

 気象庁では,地震計1点空振計1点GPS3点遠望カメラ1点設置し九重山火山活動監視観測行ってます。

九重山 観測点配置図



九重山 観測点一覧表
平成18年2006年11月1日現在
記号 測器種類

地点

位置 設置 観測開始 備考

緯度

経度

標高

地震計

KJUA点 33 06.2 131 13.7

1280

0

1998.3

短周期成分

空振計 KJUA点 33 06.2 131 13.7

1280

2

1998.3

遠望カメラ 九重山(長者原 33 08.0 131 13.5

992

3

1998.3

GPS 長者原 33 08.0 131 13.5

992

3

2001.3

周波

坊ガツル 33 06.0 131 15.7

1243

2

2001.3

一周波,携帯電話

牧ノ戸峠 33 05.8 131 12.6

1346

2

2001.3

一周

世界測地系による



火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や,火山活動診断結果掲載します毎月1回上旬公表します

 

 





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