上下二連銃
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「K.F.C. (散弾銃)」の記事における「上下二連銃」の解説
K.F.C.・Oシリーズ1966年時点 - この時代のみに存在したK.F.C. OLは、ミロク製上下二連史上唯一のドールズ・ヘッド(人形首)採用モデルであった。K.F.C. OL - 銃身上部に2つの人形首を持つ最高級モデル。銃床にも涙滴(ティアドロップ)や扇型(スキャロップド・バック)の意匠が施されており、トラップ競技(英語版)銃のみがラインナップされていた。OLはミロク製上下二連史上最も複雑な機構のモデルであり、今日のミロク・サイドプレートスペシャル(ミロクSP)シリーズですら、K.F.C.時代のOLの水準には至っていない。 K.F.C. OT - クレー射撃競技銃の普及モデル。トラップ及びスキート競技(英語版)がラインナップされ、フルピストル型握把とモンテカルロ型銃床が装着されていた。銃身のリブ(樋鉄)は放熱性に優れるベンチレーション・リブが採用された。 K.F.C. OTW - トラップ競技銃の高級モデル。クレーに対する目当てに適した幅広のベンチレーション・リブ(ワイドリブ)を採用していた。 K.F.C. OS - 狩猟及びクレー射撃兼用を謳った、今日におけるスポーティング競技銃に相当するモデル。ベンチリブ、セミピストル型握把を装備。この年代のK.F.C.上下では唯一20番モデルが設定されており、顧客の要望に応じて上下銃身のチョークを上フル+下改良平筒、上下ともフル、上下ともスキートの3種類の組み合わせから選択できた。 K.F.C. OR - 狩猟用銃の高級モデル。自動安全装置の他、切替器付単引き引金、エジェクター、セミピストル型握把、ベンチリブという射撃専用銃に準じた装備が奢られていた。 K.F.C. OM - 狩猟用銃の普及モデル。自動安全装置、両引き引金、光線除樋鉄、セミピストル型握把を装備。 K.F.C. OF - 狩猟用銃の最廉価モデル。自動安全装置、両引き引金という点は姉妹モデルのOMと同じであるが、銃身にリブが無く、エジェクターも付いていない(エキストラクター)事で差別化が行われていた。 1970年以降 - 構造が複雑なOLが廃止され、代わりにHI-SPWなどOTの上位モデルのバリエーションが拡大した。K.F.C. OT HI-SPW - OT-Wの最上位モデル。OT-SPWをベースに銃床下部に円形の金属製ネームプレートが装着され、先台にもダイヤモンド型の指物が施されていた。 K.F.C. OT SPW - OT-Wの上位モデル。銃床材の仕上げがより高級な油仕上げ(英語版)とされていた。 K.F.C. OT SP - OTの上位モデル。銃床はフランス産クルミ材油仕上げ。 K.F.C. OT-W - OTをベースに13mmワイドリブ仕様としたモデル。 銃床はOTと同じニス仕上げ。 K.F.C. OT - 射撃用銃の基本モデル。ベンチリブが10mm幅のセミワイド型に変更され、銃床材もフランス産クルミ材ニス仕上げとなった。 K.F.C. OS - 狩猟用銃の高級モデル。従来の12番と20番に加えて、新たに28番と410番(英語版)が新設された。狩猟・射撃兼用銃という謳いこそされなくなったが、銃身の長さによりチョークの組み合わせが変化するラインナップが組まれており、28インチ銃身では上フル+下インプモデのトラップ銃相当の組み合わせ、26インチ銃身では上下スキートのスキート銃相当のチョークが設定された。 K.F.C. OM-ST - OM-Sをベースに射撃用銃としたもので、射撃用銃の普及モデルとして新設された。10mmセミワイドリブはOTと同じであるが、フルピストル型握把のエンドキャップは省略されていた。 K.F.C. OM-S - 狩猟用銃の普及モデル。OMの単引き引金版で、66年カタログにおけるORに相当するモデルである。 K.F.C. OM - 狩猟用銃の普及モデル。この時点でK.F.C.上下二連唯一の両引き引金モデルであった。 K.F.C. OR-T - ORをベースに射撃用銃としたもので、射撃用銃の最廉価モデルとして新設された。 K.F.C. OR - 狩猟用銃の廉価モデル。66年カタログの同モデルと異なり、自動安全装置とエジェクターが廃止され、66年時点におけるOFに相当する位置付けに格下げされた。
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「K.F.C. (散弾銃)」の記事における「上下二連銃」の解説
1978年頃-1986年頃までK.F.C. Eシリーズ - 正式名称としてはK.F.C. OT Trap/Skeetが用いられ、E-1、E-2、E-3のグレード分けが成されていた。欧米には黒染め機関部のE-1、白磨き機関部のE-2のみが輸出され、最高級モデルのE-3は日本国内のみの販売だった。また、3グレードの中でE-2のみモンテカルロ型銃床が用いられていた。 K.F.C. フィールドガン - Eシリーズの狩猟向けモデル。欧米にはK.F.C. Field Grade(FG)の名称で輸出された。黒染め機関部がライト、白磨き機関部がスタンダードとされ、それぞれ彫刻入り上位モデルのライトII、スタンダードIIが設定されていた。FGはEシリーズよりも銃身が短く、先台の木部の造型も若干異なっている。また、白磨き機関部のモデルではFGは先台の金属部分が黒染めされており、E-2/3よりも見掛け上機関部が小型に見える外見を有していた。 なお、シンガー日鋼が製造した上下二連はK.F.C.が独力で設計したものとみられ、銃身下部には「Manufactured by Singer Nikko Co.Ltd. Under Agreeve by K.F.C.(K.F.C.との合意の下、シンガー日鋼株式会社が製造した)」と打刻されていた。
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上下二連銃
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ミロクの上下二連銃は、ほぼ全てがボックスロック構造 で、一部の高級グレードにサイドプレート仕様が設定されている。内部構造はKFC時代は撃鉄に松葉ばねを用いた古典的なものであったが、ブローニングとの提携後の1973年にOEM製造が開始されたブローニング・シトリ(英語版)以降は、コイルスプリングを用いた撃鉄機構に転換した。シトリ以降のミロク上下二連銃は銃身とレシーバーに前1箇所、後2箇所の合計3箇所の噛合部が設けられ、更に開閉レバーと連動した大型のロッキングボルト(閂)が銃身下部に差し込まれる事で閉鎖が完了する。こうした機構自体はウインチェスター製上下二連及び、そのOEM製造に当たっていた日本の晃電社(ニッコー)の上下二連にも類似したものが見られたが、ミロク上下二連銃は高級モデルでは銃身とレシーバーの後部2箇所の噛合部付近に可動式のヒンジが設けられ、発射時のエネルギーをレシーバーの底部を通じて銃床へ逃がす事で、射撃の反動を軽減する工夫が凝らされている。 こうした構造は、元々は1920年代にジョン・ブローニングによりブローニング・スーパーポーズドとして開発されていた構造を下敷きとしたもので、ミロクは1973年にスーパーポーズドの先台(英語版)を一般的な着脱式に設計変更したモデルをシトリとして発表、その後発売されたミロク・M2700等の狩猟銃や、ミロク・M5000等の日本国内向けクレー射撃専用銃にもシトリと同様の構造が採用されており、1992年にはバルセロナオリンピックにて、5000Tを駆る渡辺和三によるクレー射撃トラップ競技でのアジア人男性史上初の銀メダル獲得という快挙に結実する が、その一方でこうした構造は閉鎖機構の主要構造がレシーバーの下部に集中する為、クロスボルト等の閂をレシーバーの上部に持つ構造の銃と比較して、レシーバーの下部が大きく重くなりやすいという批判も一部に存在した。近年では、2004年にブローニングと共同でそれまでのミロク上下二連銃とは全く異なる内部機構を持つブローニング・シナジー(英語版)を開発、OEM製造を手掛けている。
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