万延元年から文久2年までとは? わかりやすく解説

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万延元年から文久2年まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 16:18 UTC 版)

風雲秘密探偵録」の記事における「万延元年から文久2年まで」の解説

久保田藩当局のもとに平田情報が再び寄せられるのは桜田門外の変直後万延元年1860年3月のことであった幕政中枢にあった井伊白昼公然と江戸城桜田門外で殺害されたことで幕府権力動揺現出し、藩当局は再び先のみえない状況陥ったのである文久元年1861年5月28日有賀半弥水戸浪士14名が江戸高輪英国公使館東禅寺襲撃した第一次東禅寺事件平田銕胤報告正確にして詳細をきわめ、久保田藩としてもその情報深く依拠せざるをえなくなった。その情報源東禅寺檀家東海道品川宿名主幕府目付下座見幕府外国奉行治療かけつけた医師近隣人びと当日東禅寺詰の旗本外国方などにまでおよんでおり、一藩の当局者がこれほど情報網江戸市中張り巡らすことは事実上不可であった7月に入ると、ロシア軍艦対馬占領事件関連して外国奉行小栗忠順辞任した内部事情イギリス艦隊による海岸測量意図に関する考察水戸徳川家幕閣との不仲などが報告されている。 11月には、皇女和宮江戸へ降嫁行列をめぐる情報提出されている。そこでは行列供奉小禄公家おびただしい数の奉公人雇い入れており、そのなかには品位欠ける者も多く混じっていて、通過するそれぞれの宿駅でおおいに迷惑をこうむっていることが指摘されている。このとき、平田国学伊那谷における中心人物である飯田岩崎長世は銕胤に対し詳細な書状送っており、幕府によって降嫁行列荷物運搬にかり出され北越助郷人足が、3日間も食事与えられないどころか逃亡者が竹で打ちすえられたり、鉄砲撃たれたりするなど言葉にできないほど酷い仕打ち受けたことを伝えているが、銕胤は長世の書翰そのまま本書収載している。 文久2年1862年)に入って老中安藤信正暗殺計画からんで1月12日宇都宮藩儒者大橋訥庵捕縛同月15日坂下門外の変襲撃され安藤信正負傷程度斬奸状適否変にかかわった人びと動向など一連の事象について、一部人を使って探りを入れたうえで詳細に報告している。 4月薩摩藩実力者島津久光挙兵上洛によって京都情勢激変し久光上洛にかかわる種々の風聞寺田屋騒動情報報告されている。また、5月には勅使として大原重徳薩摩藩兵に護衛され江戸下向することが決まった久保田藩佐竹義就(この年義堯改名)は、幕府への忠誠貫こうとする立場から江戸参府したものの、事態急変は彼を不安にさせ、江戸家老宇都宮典綱の進言もとづいて5月18日、銕胤嫡男平田延胤京都派遣して隠密探索命じた。延胤は、門弟角田忠行同行させて約1ヶ月の京状探索おこない6月24日江戸に戻るが、その際岩倉具視久保田藩国事斡旋要請書翰もたらし当局者たちを悩ませている。一方江戸下った大原重徳は、6月末、使者を銕胤の許に送り先代平田篤胤の全著作朝廷学習院献納する要請して銕胤をおおいに感激させている。重徳久保田藩からの献上示唆したが、諸般の事情勘案してその儀遠慮し大急ぎ準備できた分を銕胤が重徳の許に直接持参するかたちとなった文久2年後半は、朝廷内での強硬派形成勅使三条実美江戸下向諸大名への内勅降下などの諸情報、銕胤門人白川伯王家関東執役の古川将作によって10月提出され神祇官再興建白書写しが藩当局報告された。

※この「万延元年から文久2年まで」の解説は、「風雲秘密探偵録」の解説の一部です。
「万延元年から文久2年まで」を含む「風雲秘密探偵録」の記事については、「風雲秘密探偵録」の概要を参照ください。

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