ホーネッカー時代とは? わかりやすく解説

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ホーネッカー時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 22:28 UTC 版)

ドイツ社会主義統一党」の記事における「ホーネッカー時代」の解説

ウルブリヒトに代わって第一書記となって実権掌握したホーネッカーは、SED青年組織である自由ドイツ青年団(FDJ)の初代議長(1946-1955)であり、1950年には政治局員候補58年には政治局員となっていた。ソ連支持受けてウルブリヒト失脚させると、第一書記となった翌月には国防評議会ドイツ語版議長兼ねた1976年には国家元首である国家評議会議長兼ね国家・党・軍のトップ掌握した権力を掌握したホーネッカーはまず、前任者ウルブリヒトソ連から距離を置こうとしていたのを改めソ連ブレジネフ政権との関係強化図ったその上で西ドイツとの関係改善進め1971年9月にはベルリン4ヶ国協定締結され西ドイツ西ベルリン間の自由な往来保障され1972年には東西ドイツ基本条約締結された。これによって、東ドイツ外交的孤立から脱却し1973年には国際連合加盟1974年にはアメリカとも国交樹立するなど、国際的な認知度を高めていった。一方西ドイツとの関係最終的に東西統一目指していたウルブリヒトとは違い、「社会主義的民族の国であるドイツ民主共和国は、資本主義的民族の国であるドイツ連邦共和国とは違う」という論理で、二国分離状態を正当化するようになった経済政策ではウルブリヒト時代経済成長背景に「経済政策社会政策両立ドイツ語版)」を唱え新経済システム分権化した経済集権化コンビナート化の進展)、国民生活用品耐久消費財普及住宅建設などを進めた。これによって基礎的な食糧自給達成し、肉の消費量では東側諸国で最も多くなった。しかし、消費生活物資増大西側からの輸入増加招きひいては外貨獲得を必要とした。一方で東ドイツ労働生産性低く二度石油危機によるソ連からの原油価格の高騰東ドイツ経済苦しめようになったまた、1980年代以降西側諸国では従来重化学工業主体経済から情報技術分野などへの経済転換サッチャリズムレーガノミクスなどによる新自由主義経済などへの転換が行われていたが、社会主義諸国はこうした転換に対応できなかった。これを乗り切るため、ホーネッカー政権政治面では西ドイツからの分離進め一方で経済的に西ドイツとの交易関係を強め1980年代には西ドイツからの莫大な借款供与受けて国民求め消費生活維持しようとした。経済成長消費者の満足を同時に追求したホーネッカー理想主義的な経済政策は、環境破壊莫大な対外債務増加もたらし財政破綻へ繋がっていった。1989年には対外債務206ドル達していた。 文化政策では当初開放的な政策取り文化人作家・芸術家対す規制緩和されたが、1970年代後半からは反体制派歌手ヴォルフ・ビーアマン追放や党の政策反対する知識人自宅軟禁などの締め付けが行われ、国家保安省による国民監視体制強化された。党エリートノーメンクラトゥーラによる支配強固なものとなり、ホーネッカー体制での東ドイツ安定する一方で社会停滞していった。1983年頃にはSED党員数270万人になっていたが、党員半数以上は消極的に加入した人達であったこの頃になるとSEDによる支配徹底されSED党員でない者は職場出世できなかったからである。 1985年ソ連ではゴルバチョフソ連共産党書記長によって「ペレストロイカ」「グラスノスチ」が始まり政治・経済改革始まったが、ホーネッカーはこの変化受け入れようとしなかった。 第一書記就任した1971年第8回党大会で、ブレジネフ握手するホーネッカー西ドイツシュミット首相会談するホーネッカー ホーネッカー時代のSED党員1978年SED機関紙ノイエス・ドイチュラント」(新しドイツ

※この「ホーネッカー時代」の解説は、「ドイツ社会主義統一党」の解説の一部です。
「ホーネッカー時代」を含む「ドイツ社会主義統一党」の記事については、「ドイツ社会主義統一党」の概要を参照ください。

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