原油価格の高騰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 01:38 UTC 版)
「ハリケーン・カトリーナ」の記事における「原油価格の高騰」の解説
2004年より、中華人民共和国における需要増大などによって原油価格の上昇が続いてきたが、ハリケーン・カトリーナはさらなる高騰の要因となった。7月31日には1バレルあたり約60ドルだったものが、8月30日には一時70ドル超(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)を記録した。ガソリン小売価格も全米で高騰する中、特にニューオーリンズからパイプラインで原油の供給を受けていたジョージア州アトランタでは、消費者のガソリン不足の不安に便乗する業者も現れ、1ガロンあたり5ドルを超える高値で販売する小売店もあった。ちなみに1年前の2004年9月上旬におけるアトランタでの平均小売価格は、1ガロンあたり1.6ドル程度である。 メキシコ湾沿岸は、アメリカ合衆国の主要な油田地帯であるが、ハリケーンの接近で原油産出の中断を余儀なくされた。また、ハリケーンにより原油精製施設も被害を受け、閉鎖に追い込まれた。復旧には数ヶ月かかるという見通しもある。アメリカ合衆国エネルギー省は、国内のガソリン価格上昇などを受けて、戦略備蓄石油を石油会社に貸し出すことを決定した。 国際エネルギー機関(IAE)は、日量200万バレルの緊急石油備蓄放出を決め、各国に協力を求めた。
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