ニュートン=ラフソン法とは? わかりやすく解説

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ニュートン法

(ニュートン=ラフソン法 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/13 08:11 UTC 版)

数値解析の分野において、ニュートン法(ニュートンほう、: Newton's method)またはニュートン・ラフソン法: Newton–Raphson method[1])は、方程式系を数値計算によって解くための反復法による求根アルゴリズムの1つである。対象とする方程式系に対する条件は、領域における微分可能性と2次微分に関する符号だけであり、線型性などは特に要求しない。収束の速さも2次収束なので古くから数値計算で使用されていた。名称はアイザック・ニュートンジョゼフ・ラフソンに由来する。ニュートン法を複素平面に適用し、初期値がどの解に収束するかについて色分けした結果としてニュートン・フラクタルを描くことができる(初期値の境界における挙動の予測が難しいことを示している)[2]

導入

ニュートン法の一手順の概念図 (青い線が関数 f のグラフで、その接線を赤で示した). xn よりも xn+1 のほうが、 f(x)=0 の解 x についてのよりよい近似を与えている.

この方法の考え方は以下のようである:まず初めに、予想される真の解に近いと思われる値をひとつとる。次に、そこでグラフの接線を考え、その x 切片を計算する。このx切片の値は、予想される真の解により近いものとなるのが一般である。以後、この値に対してそこでグラフの接線を考え、同じ操作を繰り返していく。

上の考え方は次のように定式化される。 ここでは、考える問題を f: RR, xRとして

例として、

外部リンク


ニュートン=ラフソン法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/01 22:40 UTC 版)

尤度方程式」の記事における「ニュートン=ラフソン法」の解説

ニュートン=ラフソン法では、反復計算により、最適解θ*を求める。反復計算のkステップ目で求まったパラメータをθ(k)とする。スコア関数テイラー展開により、 S ( x , θ ) ≃ S ( x , θ ( k ) ) − I ( θ ( k ) ) ( θ − θ ( k ) ) {\displaystyle \mathbf {S} (\mathbf {x} ,{\boldsymbol {\theta }})\simeq \mathbf {S} (\mathbf {x} ,{\boldsymbol {\theta }}^{(k)})-I({\boldsymbol {\theta }}^{(k)})({\boldsymbol {\theta }}-{\boldsymbol {\theta }}^{(k)})} と一次近似できる。ここでI(θ)は、 I ( θ ) = − ∂ 2 ∂ θ ∂ θ T ln ⁡ L ( θ , x ) {\displaystyle I({\boldsymbol {\theta }})=-{\frac {\partial ^{2}}{\partial {\boldsymbol {\theta }}\partial {\boldsymbol {\theta }}^{T}}}\ln {L({\boldsymbol {\theta }},\mathbf {x} )}} で与えられる対数尤度関数ヘッセ行列符号変えた行列である。ニュートン=ラフソン法では、左辺ゼロとおくことで、θ(k+1)を与え更新式 θ ( k + 1 ) = θ ( k ) + I ( θ ( k ) ) − 1 S ( x , θ ( k ) ) {\displaystyle {\boldsymbol {\theta }}^{(k+1)}={\boldsymbol {\theta }}^{(k)}+I({\boldsymbol {\theta }}^{(k)})^{-1}\mathbf {S} (\mathbf {x} ,{\boldsymbol {\theta }}^{(k)})} を定める。 ニュートン=ラフソン法は、最適解θ*の近傍二次収束するため、収束早い。すなわち、θ*の十分近く適切な初期値与えれば、 | | θ ( k ) − θ ∗ | | ≤ K | | θ ( k ) − θ ∗ | | 2 {\displaystyle ||{\boldsymbol {\theta }}^{(k)}-{\boldsymbol {\theta }}^{\ast }||\leq K||{\boldsymbol {\theta }}^{(k)}-{\boldsymbol {\theta }}^{\ast }||^{2}} を満たす正の定数Kが存在する一方で、ニュートン=ラフソン法は各ステップで、対数尤度関数ヘッセ行列から定まるI(θ)の逆行列計算するもしくは、p次の連立方程式を解くことが必要となる。これらの計算量はO(p3)のオーダーであり、パラメータ数pが増えると、計算負荷急激に増えるまた、初期値設定によっては、I(θ)は正定値はならず最適解θ*に収束しない場合がある。

※この「ニュートン=ラフソン法」の解説は、「尤度方程式」の解説の一部です。
「ニュートン=ラフソン法」を含む「尤度方程式」の記事については、「尤度方程式」の概要を参照ください。

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