正則行列
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/30 04:45 UTC 版)
正則行列(せいそくぎょうれつ、英: regular matrix)、非特異行列(ひとくいぎょうれつ、英: non-singular matrix)あるいは可逆行列(かぎゃくぎょうれつ、英: invertible matrix)とは、行列の通常の積に関する逆元を持つ正方行列のことである。この逆元を、元の正方行列の逆行列という。例えば、複素数体上の二次正方行列
注釈
- ^ A が正方行列でなくとも正則性は次のように定義できる: 「m×n 行列 A に対して、AB = Em かつ BA = En を満たす n×m 行列 B が存在するとき、 A を正則という」。 しかし、このとき
- ^ この例の場合は体の標数が 2 でなければ何でもよい
- ^ ただし、この A はユニモジュラ行列ではない
- ^ ただし無限次の場合を考えると、たとえば
- ^ 数値解析・精度保証付き数値計算においてはニュートン法、Krawczyk法、大石-Rump法などのように近似逆行列が必要となる場合が少なからずある。高次元行列の逆行列を求める手法としてSchurの補元を用いる方法などが知られている。
出典
- ^ 斎藤 1966, p. 41.
- ^ a b 斎藤 1966, p. 48.
- ^ Lam, T.Y. (2001). A First Course in Noncommutative Rings (Second ed.). Springer. p. 4. ISBN 978-0-387-95325-0
- ^ a b c 斎藤 1966, p. 52.
- ^ 斎藤 1966, p. 60.
- ^ 斎藤 1966, p. 85.
- ^ 斎藤 1966, p. 71.
- ^ a b Stewart, G. W. (1998). Matrix Algorithms. 1. SIAM. p. 38. ISBN 978-0-898714-14-2
- ^ 斎藤 1966, p. 53.
- ^ 斎藤 1966, p. 89.
- ^ 山本哲朗『数値解析入門』(増訂版)サイエンス社〈サイエンスライブラリ 現代数学への入門 14〉、2003年6月。ISBN 4-7819-1038-6。
逆行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/15 15:43 UTC 版)
C を 2×2 の正方行列 が得られる。最終的に得られた拡大係数行列の右側の部分が、求める逆行列となっている。
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逆行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 01:37 UTC 版)
m = n で、 A が正則行列であるとき、逆行列 A-1が存在する。A が正則であるとき、 F が単位行列であることに注意すれば、 A = ( M 1 M 2 ⋯ M p ) − 1 F ( N 1 N 2 ⋯ N q ) − 1 = ( M 1 M 2 ⋯ M p ) − 1 ( N 1 N 2 ⋯ N q ) − 1 {\displaystyle A=(M_{1}M_{2}\cdots M_{p})^{-1}F(N_{1}N_{2}\cdots N_{q})^{-1}=(M_{1}M_{2}\cdots M_{p})^{-1}(N_{1}N_{2}\cdots N_{q})^{-1}} より、 A − 1 = N 1 N 2 ⋯ N q M 1 M 2 ⋯ M p {\displaystyle A^{-1}=N_{1}N_{2}\cdots N_{q}M_{1}M_{2}\cdots M_{p}} である。 さらに、A が正則であるとき、p と q どちらかを 0 にできる、つまり、左か右のどちらかのみの基本変形を繰り返し適用することによって、単位行列に変形できることが知られている。今、q = 0であるとすると、 A − 1 = M 1 M 2 ⋯ M p {\displaystyle A^{-1}=M_{1}M_{2}\cdots M_{p}} である。つまり、A を単位行列に変形するのと同じ変形を単位行列に適用することによって A-1 が得られる。
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逆行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/16 08:47 UTC 版)
行列 A を LU 分解すると、 A − 1 = U − 1 L − 1 {\displaystyle A^{-1}=U^{-1}L^{-1}} により逆行列A-1 を求められる。 また、 L U x i = e i ( i = 1 , 2 , … , n ) {\displaystyle LU{\boldsymbol {x_{i}}}={\boldsymbol {e_{i}}}\quad (i=1,2,\dots ,n)} (ei は単位行列I の第i 列) の解xi を並べた行列 X = [ x 1 , x 2 , … , x n ] {\displaystyle X=[{\boldsymbol {x_{1}}},{\boldsymbol {x_{2}}},\dots ,{\boldsymbol {x_{n}}}]} は AX = I を満たすので、このようにしても逆行列A-1 を求めることができる。
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逆行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/06 09:50 UTC 版)
任意の非特異M-行列の逆行列は、非負行列である。もしその非特異M-行列がさらに対称行列でもあるなら、それはスティルチェス行列と呼ばれる。 非負行列の逆行列は、通常は非負行列ではない。その例外として、非負の単項行列が挙げられる。すなわち、非負行列の逆行列がふたたび非負行列であるための必要十分条件は、それが(非負の)単項行列であることである。したがって、正行列は次元 n > 1 {\displaystyle n>1} に対して単項行列でないことに注意すれば、そのような正行列の逆行列は、正行列でも非負行列ですらも無いという事実に注意されたい。
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逆行列
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