コンピュータゲームの移植とは? わかりやすく解説

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コンピュータゲームの移植

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 03:57 UTC 版)

移植 (ソフトウェア)」の記事における「コンピュータゲームの移植」の解説

かつて、コンピュータゲームゲームソフト通常1種類ゲーム機ゲームコンソール)にのみ独占的に対応して開発・販売されることが多く移植といえば主に(高性能な)アーケード機から(低性能な)家庭用ゲーム機への移植を指すことがほとんどだった。しかし、Xbox 360/PlayStation 3/Wiiといった高性能コンソール出現する頃には、最初から複数プラットフォーム製品販売展開することを視野入れて開発されることも多くなっている。他機種同一内容ゲームソフト提供するためにはソフトウェア開発メーカー、または外注ないしライセンス提供を受けた別のソフトウェア開発企業サードパーティー)による移植作業が必要である。移植パターン大きく分けて以下の4通り存在する過去ゲームソフト現行機種向けに移植する場合グラフィックスサウンド刷新といったリメイクが行なわれることもある) 比較最近のソフトをより普及している現行機へと移植する場合 アーケードゲームハードから家庭用ゲーム機へと移植する場合 同時期に普及する複数家庭用ゲーム機移植することを、始めから前提として作られる場合 複数機種への移植マルチプラットフォーム対応(マルチプラットフォーム展開)とも呼ばれ場合によっては同時期に発売するために平行して移植作が行なわれるケースもある。 かつて8ビット御三家のように主要なプラットフォーム平行進化の形で複数存在し市場争っていた時代には、メーカー開発陣余力のある場合に、例えDAIVAのように、新製品ソフトウェア複数機種向けに平行して開発して、ほぼ同時発売することもしばしば行われた。また、余り規模大きくない企業でもレリクスのように、1機種向けに先行販売して、雪崩式に次機種向けに移植作業を続行次々に多機種展開するメーカー見られた。またテグザーどのように外注ライセンス提供で結果的に機種展開したケース見られるゲーム移植で独特の問題となるのは操作デバイスである。コントローラボタン数やその配置アナログ入力有無などは機種ごとに異なるので、違和感の無い操作再現するために移植先にあわせたアレンジ調整が必要となる場合がある。各機種間のフレームレート画面解像度違い大きな問題となりうる。このような移植対象ゲーム機コンシューマーゲーム)の性能仕様上の違いによるゲーム内容変更といったことも、かつては頻繁に行なわれていた。 たとえば、8ビットパソコン時代にはアーケード版『ゼビウス』移植作品タイニーゼビウス』のように、ゲームルールは変更せずゲーム映像面を大幅に省略したり、あるいはファミリーコンピュータ用『グラディウス』のように、操作機器入力機器)の違いにより1つボタン複数機能割り当てるよう仕様変更されたり、といったケース挙げられる。こういったダウングレード改変PCおよびコンシューマーゲーム機機能アーケードゲーム機及ばない時代はしばし見られた。2000年代頃からは、1980 - 1990年代の古いゲーム最新機種移植する場合逆に映像音楽アップグレードを図る場合もある。 また移植に際してバグ裏技として認識されるプレイヤーにとって好都合なものも含む)の修正や、ゲームバランスの調整要素追加などが行われる場合も多い。たとえば『アトミックロボキッド』では、アーケードゲーム版が「敵弾ボスとの接触が即ミス残機無くなればゲームオーバー」だったものが、PCエンジンへのアレンジ移植版『アトミックロボキッドスペシャル』はライフ制変更、「敵弾ボスとの接触ライフ減少ライフ切れでゲームオーバーになったこのようなケースでは、ゲームルールの改変などもあって、原作元に別の内容作品作り上げるリメイクとの区別曖昧である。この他発売当時はあまり問題視されていなかった表現が、後年になって何らかの問題があると判断され場合移植の際に問題表現修正することがあるプレイステーションなどの世代からハードウェア性能の向上に伴って、各メーカーは他機種からの完全移植目指そうとしているが、メーカーによって移植度はまちまちであり、中には致命的なバグ含んだ移植ソフトや、あるいは実質リメイクであるものも存在する。またロムカセットCD-ROMなど記録媒体情報量増加に伴い、主となるソフトウェアリメイク物ではあるが、オリジナルモードと称して原作忠実な移植版含んでいるソフトウェアもまま見受けられ『スペースインベーダー』『パックマン』など往年の有名ゲームでは複数モードを持つソフトウェアみられる厳密な意味での移植に関しては、特にアーケードゲーム移植待ち望んでいるユーザーらは、この移植度に厳し傾向見られる。たとえばアーケードゲームやり込みプレイ興じたプレーヤーにとっては、入力機器操作感違いもあるが、アーケードゲーム鍛えたテクニック使えない不評漏らしたり、アーケード版バグないし設定ミスなどの形で存在していた(さして重要視されないような)要素移植に際して修正されていたりすると、その再現性違い不評述べたりするようなケースである。こういった傾向ゲーマー中でもコアゲーマー所定作品思い入れの強いゲーム愛好家)に見られる要素である。一方でバグの多いゲーム移植や、操作性大きく異なハードウェア向けて移植具体例挙げると、WindowsからWiiiアプリからiPhoneiPod touchなど)のように、何らかの改善期待される状況何ら改善行われていないものについて、「ベタ移植」と蔑まれるケースもあり、難しい[要出典]。 ただ、コンピュータゲームプログラムの開発次第大規模になっていく過程で、異なプラットフォーム同じよう動作する環境フレームワーク)をあらかじめ構築しその上でゲーム動作させようという動きもある。ゲームエンジン呼ばれる共通プログラムは、ゲームソフト開発の手間を軽減するために利用されているが、その一方でよく利用されるゲームエンジン様々なプラットフォーム向けに移植されることで、そのゲームエンジン利用するゲームソフト移植必要な労力コスト低減にも役立てられている。 PlayStation 4Xbox Oneでは、x86ベースAMD APU採用されたことから、PCゲーム相互移植がしやすくなっている。

※この「コンピュータゲームの移植」の解説は、「移植 (ソフトウェア)」の解説の一部です。
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