コンピュータゲーム以前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 12:57 UTC 版)
元々、世界最初のRPGと言われる『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(Dungeons & Dragons)で導入されたシステムであり、アメリカ軍の昇進システムにヒントを得たとも言われている。戦闘や目的の達成によりキャラクターが徐々に強くなるというシンプルな概念であるが、プレイヤーキャラクターへの感情移入とあいまって、多くのRPGでゲームの楽しさの中心的なシステムとなっている。一方、古典的RPGの一つである『ルーンクエスト』(Rune Quest)のように、技能の成功率が少しずつ向上するため、経験値や段階的なレベルによって表現される成長システムを持たないゲームや、SF RPGである『トラベラー』(Traveller)のように通常の手段ではキャラクターが成長しないゲームも存在する。 1990年代末以降になると、経験値をキャラクターではなく広義のプレイヤー(ゲームマスター(GM)役含む)に与えるという考え方を持つTRPGシステムが登場した。『トーキョーN◎VA』、『ダブルクロス』、スタンダードRPGシステムなどがこれにあたる。これらのゲームでは、1回のゲームプレイを終えるたびにプレイヤーに対して経験点を記入した用紙(レコードシートと呼ばれることが多い)が渡される。レコードシートを所有するプレイヤーたちは、自分が所持している任意の数のプレイヤーキャラクターに対してレコードシートに書かれた経験点を自由に割り振ることができる。これにより、今回のゲームに参加しなかったキャラクターも強化することができる。その他にも、GMをやっていても経験点を稼げるというモチベーションを生みやすい、単発で終わるゲームの経験点を有効活用できるなどのメリットを持つ。レコードシートには経験点を渡したGMの署名を書く欄があり、記入がない場合は経験点として使用するには無効となる。これはレコードシートの偽造を防ぐための紳士協定ではあるが、基本的には経験点の真実性は信頼関係によって担保されることになる。
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